愛の虚偽表示
お前とこの建築、どうなってんだ? 見ろ、この壁、ベニヤじゃないか。そんなはずないです。そんなはずないって、現にほら、ちょっと拳固で突いたら、べりべりって破けるぞ。そりゃ、お客様のパンチが凄いんです。私じゃ、大丈夫ですもの。そうか、オレが凄いのか。だったらいいや。
先生たちは、生徒の成績アップに懸命だった。学力テストの結果が全て公表されることに決まったのだ。ランクが下位と知れたら、生徒の数が減るのは必定。先生方は目の色を変えて努力した。お蔭で成績は学区でトップに。でも、生徒が減った。学校に入れる優秀な生徒が見つからないのだ。
どうして別れましょうなんて。あなたの愛が信じられないの。俺の気持ちはちっとも変ってないぞ。見ろ、こんなにも昂ぶってる。でも、あなたは他の女にはもっと鼻息が荒いじゃない。そんなはずはない。お前が一番さ。ふん、他でも言ってるくせに。俺を信じろよ。もう、親子丼は嫌なの。

先生たちは、ゆとり教育の呪縛から逃れられないでいた。生徒に点数で序列を付けることへの躊躇いが消えないのだ。いつしか、運動会でも試験でも、みんなトップ、みんな満点に。これですべては穏便に行くはずだった。が、気が付いたら、みんな最下位、みんな零点になっていたのだ。
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