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2013/08/23

富山駅北口交差点での信号機トラブル

 8月21日、ちょっとしたトラブル…そしてヒューマンドラマを目撃した。
 富山駅の北口でのこと。
 昼過ぎだったか、駅北口のロータリーに入って待機していた。小生は疲れていたので、待機しつつ、目を閉じ、ボンヤリしていた。

 しばらくすると、後ろのほうから何やら男性の騒ぐような声が聞こえてきた。目を開け、後ろのほうの様子を伺うのも面倒なので、知らん顔のままでいた。
 が、相変わらず、時折、男性の声が耳に入ってくる。

 余儀なく、声の発するほうを伺うと、交差点のど真ん中に男性が立って、何やら身振り手振りであちこちに合図らしきものを送っているのが見えた。

 しばらく様子を見守っていて、ようやく分かった。信号機の故障なのである。
 駅の北口ロータリー前の交差点の信号機がどの彷徨も赤信号のままなのだ。だから、男性が交通整理を買って出ていたのだ!

 富山駅の南口のほうが表玄関になるが、北口とてライトレールの発着場でもあり、結構、にぎわっている。車も人の往来もかなりの量ある。
 その十字路の信号機がどの方角も赤信号のまま。
 車は、当然ながら、赤信号なので止まる。

 車がドンドン、溜まっていく。事情が分からない以上、赤信号とあれば、停止という選択しかありえない。
(少なくとも先頭近くの)ドライバーも、両方向が赤信号だと気づいてくる)が、さりとて、動いていいものか戸惑うばかり。
 そこへ、見かねた男性が飛び入りで、交差点のど真ん中に立ち、警察官がやってくる前に、身振りで、それこそ全身を使って、それぞれの列をなすドライバーらに、順繰りに通過しろと合図を送っているわけである。

 しかし、普通のサラリーマンの恰好である。
 ドライバーたちも、素直に進行するドライバーもいるのだが、多くは言いなりに移動(進行)していいものか、戸惑っている。
 そりゃそうだ。普通のサラリーマンの指示に従えったって、そう素直に従っていいはずもない。判断に寸時は誰しも迷うだろう。

 そこで、件(くだん)の男性は、自分のせっかくの指示に従わないドライバーに、時には怒鳴り声をあげ、あるいは一層激しい身振り手振りで、懸命になってオレの指示に従えと必死になっているわけである。

 その怒鳴り声が数十メートルは離れた場所、しかも、車内に居た自分にも聞こえてきたというわけである。
 相当な声量というべきか、大したものである。

 それでも、男性の指示に、恐る恐る気味に、戸惑いがちにでも、ドライバーらはそれぞれの進行方向に移動していく。
 
 ところが、である。ライトレールが問題だった。
 ライトレールは、当の交差点に近づき、信号が青に変わる際に、優先的に進めの信号である、オレンジ色(黄色)の矢印(↑)が出される。その間、両方向の信号機は全て赤となる。
 車が一斉に赤信号で止まる中、黄色(オレンジ色)の↑が点燈するに従い、ライトレールは安全に進行するわけである。

 問題なのは、両方向の信号機がどちらも赤となっている最中も、ずっと黄色(オレンジ色)の矢印(↑)が点燈したままだったことだ。
 交差点の真ん中で身振り信号を買って出ていた男性が、車に合図を送っている最中にライトレールがやってくる。

 ライトレールの運転手は、交差点の信号機がトラブルの最中であり、男性が身振り信号を行っている最中と認識できたか否か、分からないらしい(注意深ければ、分かったかもしれない)。
 ただ、事実として、ライトレールは、黄色の矢印信号が点滅していることをいいことに、何の疑いもなく(?)ドンドン進行していく。

 窮地に陥ったのは、男性である。
 懸命になって車に、順番に進行しろとやっている最中に、そんな男性の頑張りも眼中になく(?)、交差点の異常に(少なくとも交差点のど真ん中で男性が動き回っていることは遠くからでも認識できたはずだが)頓着することなく、ライトレールは駅の北口にある停車場へと向かっていく。

 男性は、車に合図を送って進行しろと指示を出している最中だったので、戸惑うこと尋常ではない。
 事故(衝突という最悪の事態)を恐れ、男性は、懸命にライトレールの運転手に止まれ、止まれと身振り手振りで合図を送った。 
 それでも止まらないので、声を張り上げて、「止まれ!」と叫んだ。

 でも、ライトレールの運転手は委細構わずしずしずと進行していったのである。

 信号機の異常が治ったのは、ライトレールが交差点を通過した直後だった。
 ライトレールが通過したことで(その事態を検知して)信号機がようやく再び正常に作動しだしたものらしい。

 交差点の信号機の異常という事態が発生していたのは、数十分ほどか。

 駅北口の交差点(十字路)の信号システムは、通常の信号システムに、ライトレールが接近したら進行方向の青信号が出る前に、ライトレールの進行を認める黄色の矢印信号(↑)が優先して点燈するように、設定してあるようである。

 ライトレール優先は、仕方ないのだろう。
 ライトレールが通過する際、両方向の信号機が赤になるのはいいとして、通過した後も、両方向ともに赤のままでフリーズしてしまう事態が間々発生するのだ。
 想像だが、ライトレールの通過を検知する機械か、信号システムかに不具合があると思うしかない。
 小生が遭遇しただけでも、今年に入って三度目である。これは頻繁なトラブルと言えないだろうか。

 ライトレールが件(くだん)の交差点を通過して間もなく、交差点の信号システムは正常に作動し始めた。
 交差点の真ん中で、懸命に人間信号機の役割を担っていた男性も、ようやく解放された。

 その男性、ドンドン、駅の北口ロータリーで待機する我々のほうにやってくる。
 ワイシャツは汗でびっしょり、ネクタイも襟元も歪(ゆが)んでいる。

 彼は、やおら、近くのタクシーに乗り込んだ。
 そう、交差点で交通整理を買って出ていたのは、タクシードライバーの方だったのだ。
 表彰ものではなかろうか。

 しばらくすると、ようやく警察官が二人、やってきた。
 今頃、来ても、遅いっちゅうの!

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