たそがれてきました
日によって一時間前後の変動はあるが、丑三つ時頃に帰宅するのが通常。
ということは、大掛かりな工事の真っ最中に帰宅時間がぶつかるというわけだ。
道路を封鎖されているのは、事前に渡された工事予定表の地図で分かる。
会社へはその日だけ自転車で、ということも考えないではなかった。
職質を懸念するが、片道、20分は要しない。
それでも、帰宅したら、停電で、扇風機も使えない。
今の軟弱な自分に頼みの綱の扇風機なしでの時間はありえない。
この案は、魅力的なようでいて、直ちに却下となった。
小生は、えいやっとばかり考えた。
その日は、いつも以上に残業しよう。いつもなら一時前後に営業を切り上げるのを、三時頃に切り上げ、そのあと、日報の計算やら報告、洗車など、雑務を済ませると、退社時間は四時ごろにある。
車で真っ直ぐは帰宅できないので、そのまま、ドライブと洒落込もうじゃないか…なんて。
道路封鎖はともかく、この暑さの中の停電で、冷蔵庫の中の食品や特にアイスクリームなどが心配。
なんてことを想いつつ、あまりの暇に、営業は夜中の2時過ぎに切り上げ、退社したのは3時過ぎ。
停電や道路封鎖が終了する予定の6時まで、まだ3時間ほどもある。
その日は、夜中過ぎから雨。梅雨の終りを予感させるような、驟雨が強弱の波を繰り返し、降り続いていた。
ああ、自転車で来なくてよかった…。
小生には行くところがない。富山にはオールナイトの映画館はない。終夜営業の銭湯(温泉)もない。
短時間とはいえ、夜中に滞在させてくれる知り合いなどいるはずもない。
小生は、車は、海へと向かっていた。
そうだ、豪雨の中だけれど、海で、浜で過ごそう。
思い出の渚でたそがれよう!
→ 萩がいよいよ繁茂し始めている。花も咲き始めて、なんとなく秋めいているような感も。
会社から海辺までは、夜中だと20分も要しない。
3時半には浜辺の駐車場に車を乗り入れていた。
あわよくば、本を読むことも考えたが、朝からの営業の果ての未明である。
本を手にするのは論外だった。思い出の海を眺めるのも、雨で阻まれている。
余儀なく、車中で空しい夢を貪るばかり。
こんな余波を地域の住民の少なくとも一人は被っているということを、想像できる工事関係者はいないだろうなー。
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