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2013/07/08

暑さに耐えて極北の海へ

 うだるような暑さ。しかも、まだ富山(北陸)は梅雨が明けていない。
 我が家には古いがちゃんとエアコンはある。

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→ 土曜日、収穫を怠ったばかりに、今日は収穫が山盛り。キュウリは育ちすぎてしまって…。あちこちにお裾分け。自分は、今回は見合わせる。冷蔵庫に作り置きの浅漬けがたっぷりある。

 けれど、昨年もサンシェード(日除け)で暑さをしのいだように、あわよくば今年もエアコンは使わずに…と思っているが、どこまで耐えられるか分からない、自信がない。
 日中、組合の寄合があり、二時間ほどミーティング。会議の内容を纏め、原稿に起こすのが小生の役目だが、話の内容が多岐に渡り、ドンドン、飛んだりするから、メモもまともに取れるはずもなく、どう要点をまとめるか、頭が痛い。

 さて、昨日の日曜日、いよいよプルーストの「失われた時を求めて」を読み始めた。文庫本で全14冊。月に二三冊として、年内に読破できるか…な。

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← Michael Ancher作「Redningsbåden køres gennem klitterne」(1883, Statens Museum for Kunst(The life raft is pulled by the dunes)) (画像は、「Michael Ancher - Wikipedia, den frie encyklopædi」より) 荒れ狂う北の海。強風や波に弄ばれ氷の地に船が難破した場面だろうか。なんとか船を再び海へ。

 ブライアン・フェイガン著の『海を渡った人類の遥かな歴史-名もなき古代の海洋民はいかに航海したのか』を読んでいたら、ミケル・ペーター・アンカー(Michael Ancher (1849-1927))という名の画家を知った。
 デンマークで最も有名な画家の一人で、デンマーク北部のスカーイェンの漁師たちなどの風景画でよく知られているとか。

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→ Michael Ancher作「Den syge pige,」( 1882) (画像は、「Michael Ancher - Wikipedia, den frie encyklopædi」より)

「当時、スカーイェンは主要な漁港であっただけでなく新興の芸術家共同体になっており、そこからスカーイェン派が育った」という。
「彼および妻のアンネの作品は、スカーイェン博物館(Skagens Museum)の庭に設置されたアンカー邸で見ることができる」とか。

 上掲書によると、ペーター・アンカーには、「彼は岬を迂回できるか?」と題された絵があるとか。筆者が魅せられたその絵は、本書には掲げられているが、残念ながらネットで見つけることはできなかった。

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← Michael Ancher作「Portræt af Marie Triepcke」( 1889)(画像は、「Michael Ancher - Wikipedia, den frie encyklopædi」より) ペーター・アンカーは、「デンマーク北部のスカーイェンの漁師たちなどの風景画でよく知られている」が、直上の絵やこの絵のように、婦人の絵も描いている。質実な画風。

 著者の説明によると:
 

 南西からの激しい強風がスカーイェンに吹く。この漁港はノルウェーとデンマーク北部を分かつカテガット海峡と北海が出合う場所だ。雨は止んだが、大荒れの海が外港に押し寄せる。アンカーは一八七九年に、嵐のさなかに波打ち際に立つ一団の漁師を描いた。彼らは海を凝視している。画面には見えないが、一隻の船がどうすることもできずに岸のほうへ流されてくる様子を、一人の男が指さす。彼らは吹きつける風のなかで黙したまま食い入るように眺める。その顔は嵐の勢いと同じくらい厳しく容赦ない。彼らは海に生まれた屈強な男たちで、ほかの生き方などは知らない。一九五〇年代でもまだスカーイェンからは毎日、四〇〇隻の漁船が出港していた。北海の冬の強風が吹き上げてくる日でも、赤々と燃えるストーブのまわりでトランプをすることなど考えもしない男たちだ。

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→ Michael Ancher作「fire fiskere ved en bad pa skagens strand(船のそばに立つ2人の漁師)」(コペンハーゲン国立美術館蔵) (画像は、「fire fiskere ved en bad pa skagens strand Michael Ancher China Wholesale Oil Painting Wholesale Picture Frame」より) この作品が、「アンカーの別の作品には、スカーイェンの二人の漁師が小舟にもたれ、風上を一心に見つめる様子が描かれている」とされている作品らしい。が、原題は「漁師たち」で、4人の漁師が描かれている。

 さらにブライアン・フェイガン著の『海を渡った人類の遥かな歴史-名もなき古代の海洋民はいかに航海したのか』からの抜粋を続ける。
 

アンカーの別の作品には、スカーイェンの二人の漁師が小舟にもたれ、風上を一心に見つめる様子が描かれている。陸を背に、顎ひげをたくわえ、風雨にさらされた顔は厳つく揺るぎない。荒れたカテガット海峡だけが彼らとともにある。こうした絵画を見ると、これらの漁師たちが一種独特な人びとで、その顔にはまさしく大洋の意味が刻まれているのがわかる。
 彼らより一〇〇〇年前に生きた先人たち、つまりスカーイェンの漁師をはじめとする大西洋沿岸にいた船乗りたちの祖先にとって、ヨーロッパの西海岸は地球の果てだった。太陽は猛々しい獣が棲み、洋上の竜巻がいつ起こるかもわからない未知の深淵に沈んだ。ここでは、深海に恐ろしいレビヤタン(リヴァイアサン)の怪物が潜み、人間の魂を食い、地獄へ引きずりおろそうと待ち構えていた。(以下、略)

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← ブライアン・フェイガン【著】『海を渡った人類の遥かな歴史-名もなき古代の海洋民はいかに航海したのか』(東郷 えりか【訳】 河出書房新社) 「原始、祖先たちはなぜ舟をつくり、なぜ海に乗りだしたのか。遺跡も文献もほとんど残されていない太古以来の人間と海の物語。東南アジア、地中海、インド洋、北大西洋、アラスカから南米の太平洋海域…斬新な視点から、知られざる壮大な歴史を発掘する」といった本。

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コメント

2013年のとんでもなく昔の書き込みへのレスですが、
現在愛知県碧南市の美術館で
スケーエン:デンマークの芸術家村というのを
やっており、アンカーの作品もいくつがきております。
場所が遠すぎるかもしれませんが、
珍しい作品なので見られるといいかもしれません。
http://www.city.hekinan.aichi.jp/tatsukichimuseum/temporary/skagen.html

投稿: humi3 | 2017/07/10 17:35

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