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2013/05/07

小島信夫から内田魯庵(二葉亭四迷)へ

 比較的温暖な日和の日々が続いている。
 今日は、肌寒いが、それでも日中は外出日和。

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← 内田 魯庵【著】/紅野 敏郎【編】『新編 思い出す人々』(岩波文庫)

 といっても、野暮用が溜まっていて、税金(自動車税などなど)ことやら、クリーニングでのトラブルやらで、畑の見回りもあって、少しは本を読みたかったのに、何をしているか、訳の分からないうちに日が過ぎてしまった。

 連休中には読了したいと思っていた、小島信夫著の『私の作家遍歴』は、今日、読了した。
 全部で1700頁あり、今年の連休は、畑や庭仕事と本書で明け暮れたようなもの。

 昨日は仕事。 
 といっても、開店休業のような営業状態。
 なので、情けなくも(?)、車中で読み始めた内田 魯庵著の『新編 思い出す人々』を百頁以上も読み進めることに相成った。
 言うまでもないが、待機中の車中では、休憩(主に目を閉じて目を休める)だったり、新聞を読んだり、テレビやラジオのニュース(主に天気予報)を確かめたり、ルートをカーナビでシミュレーションしたり、同僚と雑談したり、などと、あれこれやっている。

 その合間に読書するわけで、待機中ずっと本を読めるわけではない。
 それでも、これだけ読めるということは、いかに連休最後の日は暇だったかということだ。
 それなりに、帰省客があって、駅などでは人の動きもあったが、街中は閑散。
 さすがに今日は、長旅の疲れを癒し、明日から(つまり、今日から)の仕事に向けての態勢作りに費やされるようである。

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→ 庭の隅っこ…といっても、大きく育てば、一番脚光を浴びられるはずの場所に先月植えた薔薇の苗木。蕾がはち切れそう。早くも開花するのか。

 ところで昨日から読み始めた本書『新編 思い出す人々』は、「内田魯庵(一八六八―一九二九)は,幕府御家人を父,吉原の芸妓を母として維新前夜の江戸に生まれた.文芸評論家,社会小説『くれの廿八日』の作家,『罪と罰』などロシア文学の翻訳家と,その仕事は多岐にわたっているが,紅葉,緑雨,二葉亭ら同時代の文人を回想した本書は,非常に面白い読み物であるとともに明治文学の一級資料である」(新編思い出す人々 - 内田 魯庵【著】-紅野 敏郎【編】 - 紀伊國屋書店ウェブストア)とか。

 内田魯庵の手になる翻訳本を読んだことがあるかどうか、小生は記憶に定かではない。
 編集の紅野 敏郎共々、名前しか銘記されていない。

 内容案内にもあるように、小生は、明治文学の一級資料ということで本書を手にしたのだ。
 明治の文豪らの、欧米の文學との出会いと、その中での日本の近代文学醸成へ向けての格闘。

 参考のため、目次を示すと:

二葉亭四迷の一生;二葉亭余談;二葉亭追録;二葉亭四迷―遺稿を整理して;明治の文学の開択者―坪内逍遙;欧化熱と山田美妙;碩友社の勃興と道程―尾崎紅葉;斎藤緑雨;淡島椿岳―過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド;三十年前の島田沼南;鴎外博士の追憶;露伴の出世咄;温情の裕かな夏目さん;最後の大杉;八犬伝談余

 昨日は、冒頭の「二葉亭四迷の一生;二葉亭余談」を読んだ。

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← 小島信夫著『私の作家遍歴 Ⅰ Ⅱ Ⅲ』(潮出版社) 拙稿「小島信夫著の『私の作家遍歴』をこれから読むぞ!」参照。

 小生には意外だったのは、二葉亭8本名、長谷川 辰之助)は、文学家として小説家として立とうという意思などなく、政治家・外交家として国際的な舞台で活躍したかったということ。
 露西亜語を勉強したのも、露西亜文学への傾倒もあるが、それ以上に語学を武器に外交の舞台で活躍したいという野心のほうが先にあった。
 彼はツルゲーネフの小説を翻訳し、言文一致の歴史に名を留めているが、別に文學で名を成そうというつもりはなく、彼の妥協を一切許さない姿勢が結果的に当時の文学者たちに大きな影響を与えることになったに過ぎない。
 
 明治の文豪らの苦心は、今の我々には想像もつかないものがあったのだろう。

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