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2013/05/09

衝動買いで本を

 今日は、あわや夏日というような日和。
 そんな暑い最中、野暮用があって家電店へ。
 仕事の都合で、プリンターを買いに行ったのだ。

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← 8日、空気が乾燥していたからだろうか、立山連峰が青空を背景に見事だった。

 当然、主に仕事で使うが、プライベートでも使わせてもらう。
 この十年余り、短編(掌編)や随筆をいろいろ書いてきたが、その中から幾つかを拾って、文集の形にまとめたいのだ。
 その際、パソコンの画面上ではなく、印刷して、白い紙面で推敲したいのである。

 それはともかく、家電店であれこれしていて、待ち時間が生じ、近くの書店で時間を潰すことにした。
 となると、観て回るだけで済むはずもなく、全く予定外の買い物をする羽目になった。
 衝動買いである。
 主に、仕事中、待機の際に読む本ということで、軽めの本を三冊。

 バーゴ・パートリッジ著『乱交の文化史』(山本 規雄【訳】 作品社)と、竹島 慎二【編著】『富山県 謎解き散歩』(新人物文庫)、丸谷 才一【著】『 快楽としての読書 〈海外篇〉』(ちくま文庫)の3冊である。

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← バーゴ・パートリッジ著『乱交の文化史』(山本 規雄【訳】 作品社)

 バーゴ・パートリッジ著の『乱交の文化史』は、ひたすら趣味というか嗜好というか、好奇心というか、まあ、そんな具合である。

 本書の内容説明は、「ローマ法王からパリの淑女までが愛した“博愛的行為”の図説・文化史」と、至ってシンプルである。
 それより、目次を見てもらうのが話が早いだろう:

第1章 古代ギリシア―神々とともに享楽した慾望と快楽;第2章 古代ローマ―倒錯と退廃、そして残虐性の快楽;第3章 中世の闇からルネサンスの放埒へ;第4章 ピューリタンの禁慾主義の裏側で;第5章 一八世紀イギリスの秘密クラブ―紳士たちの夜の顔;第6章 ヨーロッパの性の探検家たち;第7章 一九世紀、ヴィクトリア時代―抑圧された淫らな慾望は、どこで解放されたか?;第8章 二〇世紀―性の解放と求められるさらなる刺激;日本語版解説 日本における乱交の文化と歴史(下川耿史)

 人間には、どんな取り澄ました人にも、汗と泥に塗れるような、乱行願望があるのではなかろうか。
 乱行のうちの、やや性に傾斜した営為が乱交なのだろう。
 図説・文化史と銘打ってあるだけあって、画像(絵・写真)が豊富である。
 瞥見した限りでは、写真に修整のあとは見られない。
 まあ、現代においては、ネットにおいて、さらにえげつない動画や画像が溢れ返っているし、写真に今さら衝撃を受けることはない。
 ただ、歴史は夜、作られる、という。夜とは建前ではない本音の舞台の意だろう。
 剥き出しの欲望、あるいは欲望への敗北(?)の可能性は、常にある。

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← 竹島 慎二【編著】『富山県 謎解き散歩』(新人物文庫)

 竹島 慎二編著の『富山県 謎解き散歩』は、仕事の都合上、富山のことを少しでも知りたくて、車中で勉強を兼ねて読みたい。
 仕事でなくとも、富山に帰郷して数年、出不精(デブ症じゃない!)で、未だほとんど箱入り中年の小生、追々あちこちに出没するための手がかりともしたいのだ。


 本書の内容案内によると、「蜃気楼、立山連峰、黒部峡谷、越中売薬、五箇山合掌集落から、ホタルイカ、雷鳥、ます寿し、チューリップ、おわら風の盆まで。神秘の海、天空の楽園。越中富山は「天然の円形劇場」だ。」とある。
 このうち、「越中富山は「天然の円形劇場」だ」と喝破したのは、ウォルター・ウェストン(Walter Weston, 1861年12月25日-1940年3月27日)である。
ウォルター・ウェストン - Wikipedia」によると、「イギリス人宣教師であり、日本に3度長期滞在した。日本各地の山に登り『日本アルプスの登山と探検』などを著し、日本アルプスなどの山及び当時の日本の風習を世界中に紹介した登山家でもあり、訪日の前後にはマッターホルンなどのアルプス山脈の山に登頂していた」とか。

「死後、日本の山を世界中に紹介したことなどを称えて、日本の各地でウェストンの記念碑、レリーフなどが設置され、山開きの時期にウェストン祭が開催されるようになった。一部の地域ではウェストン公園が整備されている」というが、我が富山県には、彼を顕彰する記念碑の類は、あるのかないのか。

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← 丸谷 才一【著】『 快楽としての読書 〈海外篇〉』(ちくま文庫)

 丸谷 才一著の『 快楽としての読書 〈海外篇〉』は読書の対象を少しでも広げたい一心で手を出したもの。

 本書の内容説明には、「中身があって、面白くて、書き方が洒落ている。そして、その本をすぐに読みたくなる。それが丸谷書評の魅力だ。海外の傑作を熱烈に推薦した114篇。聖書とホメロスの新訳を味わい、中世フランスの村の記録に驚く。ナボコフ、クンデラ、エーコ、カズオ・イシグロ、そしてマルケス、バルガス=リョサの魅力を語り、チャンドラー、フォーサイスを楽しむ」とある。

 丸谷才一は、昨年秋に亡くなった、誰もが知る小説家、文芸評論家、翻訳家。
 芥川賞も受賞した作家なのだが、小生は翻訳家として、文芸評論家としての彼の仕事のほうにより親しんでいた。
 読書の時間が少ないとこともあるが、読む速度が遅く、結果、古典に類する本、あるいは過去に読んで面白かった作家・書き手の本に限られてくるきらいがある。
 世界には、古今にもっと読むべき書き手の本があるはずなのだ。

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コメント

森本哲郎さんが何処かで、本屋に入って何も買わずに出る時の不快感みたいなことを書かれていましたが、弥一さんは如何ですか?
じっくり本を探せば、何かしら買いたいのに出会いますよね。
神田の三省堂は、馬鹿だから、万引き警戒の意味あるんでしょうが、いらっしゃいませ、いらっしゃいませ、と煩く、本に集中出来ない。
ところでカテゴリーが、書籍、雑誌となってますが、雑誌は読まれるんですか?

投稿: oki | 2013/05/10 20:06

oki さん

小生の場合、書店に入るということは、何かを買うということです。
が、今は、貧困に喘いでいますので、書店(や美術館、映画館、外食)は、鬼門です。

いつか、心置きなく、書店で本を渉猟したいものです。


雑誌は文芸誌も含め、一切、読みません(無論、買わない)。
大学を卒業して以降だと、この数十年で数冊、買ったかどうか。
エロ本は別格ですが。
ああ、学生時代、「現代思想」は毎月、買っていました。

投稿: やいっち | 2013/05/10 21:41

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