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2013/05/01

2分の1と3分の2の間

 今日は三月の下旬ほどの陽気だとか。
 寒い。仕方なく、電気ストーブに頼っている。
 外は冷たい雨。野菜の苗たちも、花々の苗たちも、陽気が安定しないからだろうか、成長に勢いがない。

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← ツツジがいよいよ開花し始めた。ツツジの季節の始まりだ。

 さて、いきなり、固い話題に。
 安倍首相は、なぜか、改憲に熱心である。他にやることは山積しているし、アベノミクスやリフレ政策の行く末も危うい。北方領土問題も尖閣も、原発も、何もかも大変な状況なのに。

 憲法96条は、憲法改正には「各議院の総議員の3分の2以上の賛成」をもって国会が発議し、国民投票にかけるとしている。
 これを、夏の参議院選挙に向けて、安倍首相が憲法96条改正を争点化しようとしている。
「各議院の総議員の3分の2以上の賛成」を、2分の1に下げようというのだ。

 念のため、当該の憲法第96条の条文や項目(憲法第96条は第1項)を示しておこう:
 

この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」と規定し、第2項で「憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体をなすものとして、直ちにこれを公布する。

 安倍首相が折々、国会答弁などで強調するのは、憲法を改正しようとしても、国会議員のたった三分の一が反対すれば憲法を改正できないのはおかしい、という点。
 ホントに、おかしいのか!
 改憲勢力は、着々と勢力を伸ばしてきた。

 憲法96条を弄る必要もなくなる可能性がないわけじゃない。
 護憲勢力がやせ細り、改憲勢力が肥大化しているからだ。

 以下のようなニュースが流されたりしている:
7月21日投開票が有力視される参院選について産経新聞が実施したシミュレーション結果によると、自民党や日本維新の会、みんなの党などの改憲勢力は、非改選議席を合わせて参院定数の「3分の2」近くに達することが分かった。3党を除く他党などから3人以上が改正賛成に回れば「3分の2」を超えることになり、改正に慎重姿勢を取る与党の公明党が賛成しなくても憲法改正は視野に入ってくる」(「改憲勢力「3分の2」視野、96条改正現実味 産経新聞試算 公明抜きでも残り3議席 +(1-2ページ) - MSN産経ニュース」より)とか。
 いかにも、産経らしいニュースだ。

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→ ジャーマンアイリスも開花し始めている。どうも、花びらが弱弱しい。咲いたはいいが、今日の冷たい雨にうんざり?

 それにしても、2分の1というのは、ハードルが低すぎはしないだろうか。
 そおそも、3分の2を2分の1にハードルを引き下げるとしても、憲法をどう改正するかについては、同床異夢の感もないわけではない。
 2分の1となれば、時の権力や勢力が、一時的に人気を博して、衆議院あるいは参議院の過半を占めることは、今の小選挙区制下にあっては、往々にしてありえることだ。
 となると、場合によっては、政権交代のたびに、憲法が弄られる可能性が生じ得るわけである。

 憲法って、そんなに軽いものなのか。
 そんなに安易に<改正>していいのか、という疑問が生まれる。
 
 それとも、まずは、憲法第96条は第1項を弄って、2分の1に変更し、自分たちの望みどおりの憲法に<改正>したら、もう、元の平和憲法に戻らないよう、再度、3分の2に戻すか。
 あるいは、国民に権利と同時に義務を課すことで、国家権力の命令には逆らえないという政治構造や状況を作り出してしまうのか。
 戦前の体制翼賛体制の悪夢を再現させる?

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← 木柵の隙間を縫うように、キク科の花が咲き出している。「姫女苑 (ひめじょおん)」だと教えてもらいました。 

 思うに、3分の2を2分の1に、といった主張を展開し始めた段階で、憲法改正を唱えて国民の大方を説得できるという自信を喪失していることを意味しているのではないか。
 国民を説得する努力を放棄しましたという告白なのではないか。

 いずれにしても、事が憲法に関わるとなれば、2分の1へ、という企みは、あまりに性急で安易だろう。

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コメント

「いずれにしても、事が憲法に関わるとなれば、2分の1へ、という企みは、あまりに性急で安易だろう」


いや、この企みは「悪辣」過ぎます。96条を「過半数」にさえ出来れば、あとはしたい放題・・・。詐欺師に白紙委任状を与えるようなものだと言えば言い過ぎでしょうか?

投稿: mitleben | 2013/05/05 08:45

mitlebenさん

安倍首相、なぜ、そんなに憲法改正、急ぐんでしょうね。
憲法の大事さを思わないのでしょうか。

憲法を安易に改憲できるシステムに変えて、何のメリットがあるのか。

安倍首相、尖閣や靖国で中国や韓国の怒りを買い、対立を煽るのも、北朝鮮を煽るのも、彼の好きなように改憲したいからなのではと、憶測しそうになります。

アメリカは、日本以上に改憲の手続きは難しくなっています。
それでも、何度となく改憲している。
必要とあらば、政府や大統領らが、議会や国民を丁寧に説得する。
その努力こそが民主主義の手続きであり、精神なのですね。

投稿: やいっち | 2013/05/05 21:45

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