杉の木に悩みつつ読書?
今日は、冬の富山には珍しい快晴の一日。
空を見上げたら、蒼穹というと大袈裟だろうが、それでも、今時を考えると深みを感じさせる青空が広がっていた。
← レオナルド・サスキンド著『ブラックホール戦争―スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い』(林田 陽子【訳】 日経BP社 ) 本書の題名は、なんだか安っぽくて、手にしなかった。が、著者名が、レオナルド・サスキンドではないか! 数年前、読んで、なかなか読みごたえがあった、『宇宙のランドスケ-プ ― 宇宙の謎にひも理論が答えを出す』の著者なのだ。これは読んでおきたい。
青空を仰いで、さぞかし爽快だった…と云いたいところだが、さにあらず、見上げたのは実に野暮な理由から。
そう、我が家の裏庭にある杉の木の件である。
一週間ほど前に杉の木の異変に気づき、親戚の人や知り合いに知恵を求めて相談したが、一向に埒が明かず、今日になってようやく、知り合いの紹介で造園業者に来てもらった次第。
一度など、電力会社の担当者に打診したものである(近所の邸宅の樹木が電線に架かりそうなので、電力会社が枝葉を伐採したから、我が家もどうかなと淡い期待を抱いたのだが、敢え無く断られた)。
← 孫崎 享【著】『日本人のための戦略的思考入門―日米同盟を超えて』(祥伝社新書) 孫崎 享は、最近(?)注目の論者。小生も既に一冊読んでいて、官僚(外務省)あがりなのに、その主張のユニークさに驚いた。図書館には、十冊ほど蔵書があったが、みんな貸出し中で、借りられたのは本書だけ。是非はあっても、考える糸口をいろいろ与えてくれそう。
庭などを見て回るのは、(在宅している限り)日課である。まして降雪の時期となると、樹木などの様子は気にかかる。
倒壊の方角によっては、隣家や車道に、あるいは我が家の奥の部屋や台所に影響を及ぼす可能性がある。
自分の家なら惨めに思うだけだが、よそ様への害となると大問題である。
← 斎藤 成也【著】『 DNAから見た日本人』(ちくま新書) DNAから見た生物、人類、そして日本人の来歴を問うってのは、実に興味深いテーマ。新しい本は見当たらなかったので、とりあえず、本書で一服。日本は、人類にとって、それ以上は、太平洋が壁となる、吹き溜まりの国なのだ。日本民族の多様性には驚かされる。
過日の日記でも書いたが、我が家の中でも一番、巨大な杉の木で、我が家が成った60年前、あるいはそれ以前からあった杉の木。
我が家のシンボルのような木なのである。
シンボルと云えば、巨大な松の木も、三年前の台風で別の杉の木が倒壊した際に、心配になって上部の十メートルほどを断ち切った。
表の街道を我が家へと曲がると、すぐに目に飛び込んでくるのは、まずは松の木であり、ついで今、問題になっている杉の木なのだ。
松の木に続き、杉の木よ、お前もか! である。
← 広瀬 和雄【著】『前方後円墳の世界』(岩波新書) 過日、NHKの特集で、前方後円墳を扱ったものがあった。近年の発掘や研究の進展は目覚ましいものがある。興味津々である。
我が家の庭も畑も、自分一人の手には、やや持て余し気味である。
車道に面する一角を潰して駐車場にしようかという考えも浮かんでは消える。
父母から、先祖から受け継いだ家なので庭や畑も含め、できる限り元の形を維持したいものだが、少しずつ確実にエントロピーの法則に従って崩れていく。
まあ、小生が甲斐性なしだからに他ならないのだが。
この杉の木ばかりは巨大過ぎて、小生の手にあまり業者に任せることに最終的に決めた。
伐採もだが、切り倒した枝葉や幹などの処分も含め、相当程度に費用が掛かる。
薄給なのに!
← 酒井 忠康【著】『早世の天才画家―日本近代洋画の十二人』(中公新書) 小生、「夭逝」と勘違いして、本書を借りた。「早世」なのね。でも、以下の画家たちを扱っているので、読む!
雲のある自画像―萬鉄五郎
写実の森のなかで―岸田劉生
運命の画家―中村彝
心象の回路―小出楢重
宿命の十字路―村山槐多
幻視の画家―関根正二
造形の思索者―前田寛治
半開きの戸口―佐伯祐三
抒情詩圏の画家―古賀春江
透明な響きを―三岸好太郎
呪術師の部屋―靉光
暗い歩道に立つ―松本竣介
二週間ほど前に借りてきた本を読了したので、天気も良かった
ので、図書館へ返却に。
当然ながら、数冊、借りてきた。
借りてきたのは、今日の日記に掲げた五冊。
除雪などの家事に忙殺されて、本を読むのは、就寝前などの一時(それと、車中での待機時間)しかない。
それでも、時折の食事時のテレビ(録画)と、読書しか楽しみがないので、本を座右にして、安心したいのである。
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コメント
今日はエッセイ教室があり、富山市内で育った仲間に会いました。
冬の晴天は、本当に貴重みたいですね。
彼女は、雪でどんなに苦労したかをボヤいていましたよ。
去年から、読書量が減りました。
ちょっとは経済の勉強をしようと、「日経ビジネス」の年間購読を始めたからです。
なかなか頭に入らなくて、読むのに時間がかかります(泣)
週刊誌だから、次から次へと送られてくるし。
あーあ、文芸書や実用書が読みたい…。
投稿: 砂希 | 2013/01/29 19:02
砂希さん
冬の晴天は貴重です。
洗濯物を外に干せるし。
雪さえなければ、自転車で外出できるし。
読書は、楽しみですね。
どういう理由で、「日経ビジネス」の年間購読を始めたのか分からないけど、勉強になるでしょうね。
小生は、勉強のための読書はしない!
あくまで知的好奇心だけ。
今は、昨年の11月から読み始めた島崎藤村の『夜明け前』を読み続けていて、来月には読了する見込み。
とにかく、乏しい読書の機会を大切にしたいです。
投稿: やいっち | 2013/01/29 21:34