年末…忙中閑あり
早くも、ホントに早くも師走も下旬に突入した。
別に年末年始に何をするわけでもないのだが、それでも慌ただしい。
今日になって、年賀状の印刷を発注し、期限の迫っている車検の依頼をしたり、クリーニングやら買い物やら。
一昨日は、お歳暮の手配に、いつものスーパーじゃない大型の商業施設アピタへ。
独り身の小生なので、近所付き合いも親戚づきあいも、欠礼の限りを尽くしている。
一昨年の父母の葬儀などにお世話になった方々に、中元、歳暮は欠かせないし、年賀状も出さないといけないのだが、それらさえも、怠っている。
三回忌に際して、中元は出したが、歳暮は欠礼した。
けれど、義理堅く送ってきてくれる人もいる。
その方には、返礼はしないといけないだろう。
さすがに三回忌も過ぎたので、年賀状を出していいだろうし、これだけは最低限の義理として出しておきたい。
尤も、ホントに出したい相手とは音信不通である。
会いたい人もいるのだが、会える見込みもない。
語り合いたい相手とは会えない。
帰郷して、東京との縁も切れたが、心の中まで切れたわけではない。
ただ、相手側からは忘れられているだろうと、認識しているだけである。
河島 弘美著の『動物で読むアメリカ文学案内』(岩波ジュニア新書)を昨日、車中にて読了。
ジュニア向けの本が、車中で読むにはちょうどいい。
← 河島 弘美【著】『動物で読むアメリカ文学案内』(岩波ジュニア新書)
「犬のウルフとバックとチャーリー,猫のプルートー,鯨のモービー・ディック.さてこの動物たちが登場するアメリカ文学は? W.アーヴィングの『リップ・ヴァン・ウィンクル』からスタインベック『チャーリーとの旅』まで,19~20世紀アメリカを代表する六つの文学作品をとりあげ,原文も味わいながら動物というキーワードで読み解きます」といった本。
本書は、以下の章立て:
第1章 リップの愛犬ウルフ―ワシントン・アーヴィング「リップ・ヴァン・ウィンクル」
第2章 黒猫プルートー―エドガー・アラン・ポー「黒猫」
第3章 白い鯨モービー・ディック―ハーマン・メルヴィル『白鯨』
第4章 野生にかえるそり犬バック―ジャック・ロンドン『野生の呼び声』
第5章 老人の同志カジキマグロ―アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』
第6章 旅するチャーリー―ジョン・スタインベック『チャーリーとの旅』
恥ずかしながら、本書が扱う作品の中で、読んだのは、メルヴィルの『白鯨』とポーの『黒猫』、アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』などで、アーヴィングの『リップ・ヴァン・ウィンクル』もジョン・スタインベックの『チャーリーとの旅』も読んだことがない。
スタインベックの『怒りの葡萄』は、若い頃、勢いと体力に任せて読破していった数々の大著の一冊として読んだ記憶だけはある。
けれど、ヘンリー・ミラーも、メルヴィルの『白鯨』もマルケスの『百年の孤独』、マンの『魔の山』も、面白みなどまるで感じられなかった。
それかあ十数年も経って、失業し、時間だけは有り余っていたころに、再読して、ジョージ・エリオットの<発見>共々、その世界に浸れたものだった。
スタインベックの『怒りの葡萄』も、そのような経緯を辿るのか、いつか確かめてみたい。
ただ、本書『動物で読むアメリカ文学案内』によると、スタインベックは、「作家として自分の国にじかに触れることなく長年過ごしてしまった、自分は自分自身の国アメリカをよく知らない、と感じて、スタインベックは旅を思い立ちます」という。
「昔の記憶に頼って25年間にもわたり、知りもしないことについて書いてきたことは作家としての罪だ」とも。
そして、愛犬チャーリーと共にアメリカ大陸を渡るべく、キャンピングカーを特注し、旅に出る。
愛車の名前は、「ロシナンテ」号である!
旅に出ることで、愛犬の全く知らない野性を知らされ、またアメリカ大陸の巨大さに圧倒される。
自宅では、藤村の『夜明け前』と、ジョン・D. バロー著の『天空のパイ』(林大 訳 みすず書房)を少しずつ。
バローの本を読むことで、数学の世界の奥深さを(自分なりに)堪能する。
数学の世界は、いわゆるわれわれの自然の、生(なま)の世界とは、かけ離れているように感じられる。
独自の論理と想像力だけが頼りの、究極の美の世界。
その一端をも感じる能がないというのは、寂しい限りである。
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