立山連峰と富山トラフ
真理なのか教理なのか、天からのお告げなのか分からないが、そうした神秘が下りてきた彼らの周りには、通訳めいた解説者、司祭、神父…らが居て、小生のような凡愚の徒に数学の神秘、宗教的な神秘の一端を噛み砕いて告げ知らしめる。
けれど、理解などまるで覚束なくて、説明を鵜呑みにするしかない。
真理なのか天のお告げなのか、本当のところは皆目見当がつかないのだけど、どうも真実らしく思えるし、何より、美や真、義ならではの絶対的な何かが凡愚の自分をも震撼せしめる以上は、如何ともしがたいのである。
無論、数学と宗教のそれぞれの真は違うし、門外漢には神秘を感じるばかりで、目が眩み、ただただ美や真の影を慕っていくしかないのである。
ということで、自宅では、当面、読み続けている島崎藤村の『夜明け前』に専念することになる。
今は、島崎藤村著『夜明け前 第一部〔下〕 (岩波文庫)で、年内読了どころか、第一部読了がやっとのようだ。
ところで、車中での待機中、楽しんでいる長沼 毅/藤崎 慎吾著の『辺境生物探訪記―生命の本質を求めて』(光文社新書)を読んでいたら、本題とは離れるのだが、興味深い指摘に目が留まった。
「富山湾は、西側に大きく突き出した能登半島に抱かれる、日本海側最大の湾です。最深部は1200m以上もあり、太平洋側の駿河湾、相模湾と並んで、日本三大深湾のひとつ」だというのだ。
富山湾が無類の深湾であり、立山連峰と併せ、高低差4000メートルという驚異の地形をなしていることは知っていたが、富山湾は、「太平洋側の駿河湾、相模湾と並んで、日本三大深湾のひとつ」だとは(以前もこの記述に接していたはずなのに、見過ごしていた)迂闊だった。
この話題については、「地球ダイナミクス講座 ◆「深海底を探る? 富山湾と日本海東縁」 竹内 章教授(構造地質学・テクトニクス)」が詳しいし、参考になる。
← 海上保安庁水路部による富山トラフ海底地形図 (画像は、「地球ダイナミクス講座 ◆「深海底を探る? 富山湾と日本海東縁」 竹内 章教授(構造地質学・テクトニクス)」より) 文末の註(*)参考。
つまり、「立山連峰と富山湾で特徴づけられる富山の地形は、数十万年前に始まった若い造地形運動が活発に進行中であることを示してい」るというのだ。
以下、興味深いというより、何かドキドキするような記述が続く。
(*): 富山トラフ(富山深海長谷)とは、「富山湾から北に総延長750kmにもおよぶ長大な海底谷で、世界に存在する長谷(ちょうこく)の中でも最大級規模の海底谷」 。
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