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2012/11/30

終日の雨なので読書拾遺

 今日は、日中はずっと粉糠雨のように細かな、雪になりそうな氷雨。
 終日、雨雲で薄暗い。

 外仕事もできず、普段より読書に時間を割くことができた。
 お蔭で、2冊読了し、一冊は手を付け、一冊は(たぶん)今夜半過ぎから読むことになりそう。

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← ロベルト・ボラーニョ著『2666』(野谷 文昭、内田 兆史、久野 量一 訳 白水社) 題名…村上春樹の『1Q84』の向こうを張ったわけではない!

 出版社は、「小説のあらゆる可能性を極め、途方もない野心と圧倒的なスケールで描く、戦慄の黙示録的世界。現代ラテンアメリカ文学を代表する鬼才が遺した、記念碑的大巨篇!」などと謳っている。
 小生には全く未知の作家。図書館の新刊コーナーにデーンと置いてあって、なぜか目がそこに釘付けに。

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 年を取ると新しい作家の本に手を出すのは、躊躇われがち。自分の嗜好も感性も凝り固まり、知らないうちに、狭隘なものになっているのだろうから。
 まして、電話帳並みの大部の本を買うとなると猶更。

 その点、図書館で借りるとなると、ハードルが低くなる。今日から読み始めたが、読む手が止まらないところを見ると、拒否反応は示していないようだ。

 今の段階では紹介できないので、出版社の紹介をそのまま示しておく:
 

 二〇〇三年、チリ出身の作家ロベルト・ボラーニョは、世界的に名声が高まるなか、五十歳の若さで死去した。遺作となった本書は、作家の文学的遺書ともいえる傑出した作品である。
 全五部からなる本書は、謎のドイツ人作家アルチンボルディの作品に魅せられた四人の研究者の物語から始まる。彼らはある目撃情報を頼りに作家の足跡を辿り、メキシコ北部の街サンタテレサに向かうが、そこでチリ人哲学教授アマルフィターノに出会う。数年後、ボクシングの試合を取材するためこの地を訪れたアフリカ系アメリカ人記者フェイトは、国境地帯で頻発する女性連続殺人事件のことを偶然耳にする。一九九三年から続くとされる事件の多くは迷宮入りとなっていた。そして最後に、作家の知られざる人生と、彼がメキシコに赴いた理由が、想像を絶するスケールで明かされる……。
 あたかもアルチンボルドのだまし絵のように、大小さまざまな物語がちりばめられながら最後に驚くべき全体像が浮かび上がる仕掛け、第二次世界大戦を含むおよそ一世紀にわたる悪と暴力の歴史を織り込みながら、今なお続くメキシコ北部での女性連続殺人事件というアクチュアルな問題をあぶり出す本書は、まさにボラーニョ文学の集大成である。本書によって世界文学の地図は大きく塗りかえられるに違いない。

 まさに些事だが、「1953年、チリのサンティアゴに生まれ……2003年、50歳の若さで死去」という二点で本書を借りる上で背中を押された感じ。
 小生とほぼ同じ年に生まれ、50歳で既に亡くなっている…。

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← 中山茂著『天の科学史』 (講談社学術文庫)

「天への恐れ」から星の観測は始まり、その意味を説明するために占星術が生まれ、正確な「暦」が権力者の権威を高める。やがて天動説から地動説へとパラダイムは転換し、天体力学の隆盛を経て、天体物理学と宇宙開発競争の時代へとむかう。民俗や宗教、数学や物理学を巻き込んで展開する最古の科学=天文学の歴史と、人類の宇宙観の変遷をたどる」といった本。
本書の原本は、1984年に朝日新聞社より刊行され」たとか。
 最新の天文学の情報を得る…というわけにはいかないが、窮屈な車中の徒然に、稀有壮大な世界を想うのもいいかもと、昨日から読み始めた。 


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← 島崎藤村著『夜明け前  第一部上』(岩波文庫)

 本日、読了。平田篤胤に傾倒する主人公。
 世相は、尊王そして攘夷の嵐。生麦事件が起きたりする。だが、彼は地元の世話役でもあり、自由に行動するわけにいかない。まずは親の世話、弟子のこと、家のこと。村のこと。
 主人公が心酔するのが平田篤胤ということ、それだけで本書に拒否反応を示される向きもあるらしいが、むしろ、だからこそ、時代に翻弄され、志とは違う日々の生活に追われ、葛藤する主人公(ら)の物語が切なるものとなるのだ。

 今夜半過ぎから、第一部の下巻へ。本作品と同道する旅の先は長い。

 自宅で読んでいるのだが、図書館で借りてきたのだが、早く読みたくて、つい手を出してしまった。上下段組で八百頁の本で、とてもじゃないが寝床では読めない。なので、寝床では藤村の本(文庫本)を、茶の間では、上掲の大部の本を読むことに。


9784480094377

← イアン・スチュアート著『現代数学の考え方』 (芹沢 正三 著 ちくま学芸文庫)

 本日、読了。一般向けに書いているのだろうが、それでも、吾輩には歯が立たない。でも、雰囲気、香りだけは…嗅げたと思いたい!

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