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2012/10/28

断腸の思いで断ち切りました

 土曜日、隣家に接する敷地にあるユリノキの太い枝を伐採した。
 隣家から、風が吹くと、落ち葉が散ってきて、困るという苦情。

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← 広がっている枝葉のうち、向かって左側が消えてなくなった。片腕がもぎ取られたような…

 隣家の庭は、ご主人が葉っぱ一枚どころか、塵一つさえ見逃さずに、毎日、丹念に庭の不純物を排除しておられる。
 木々は、庭師を随時、雇って、それは見事に刈り込まれている。我が家とは大違い。

 小生だったら、隣家から落ち葉が舞ってきても、苦情など云うつもりはない。
 松や杉の葉っぱだと、なかなか腐らないので、うんざりもしようが、大概の樹木の葉っぱなら、腐ってしまえば、地の肥やしになる。
 むしろ、歓迎である。
 しかし、考え方、美意識は人それぞれ。

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→ 嘗ての…じゃなく、つい昨日の午前までの「ユリノキ」の雄姿。中途で枝分かれしている。左側の太い幹を二時間半を費やして断ち切った。倒れた巨大な枝葉が我が家の植木や電線の上に乗っかり、随分と被害が出た。

 また何か、しっぺ返し的な仕打ちをされても困るので、土曜日、天気もいいし、金曜日に無事、新しい仏壇での月命日法要も営んだし、今のうちにと頑張った。

 近所からでっかい脚立を借りてきた。
 我が家にも大小の脚立はあるが、とてもじゃないが高さ不足。
 庭職人らが使うような、三脚型のでっかい脚立でないと、とてもじゃないが高いところには手が届かないし、作業していても、安定感がない。

 実を云うと、苦情を言われてから早、十日ほど。
 高いところが苦手というわけじゃないが、それでも、六十近い小生には難儀な作業である。

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← 田山 花袋【作】『東京の三十年』(岩波文庫) 土曜日の未明、読了。地方から上京した、志に燃える文学者(志望)の、案外と広い交友に驚く。決して、人付き合いが得意な人間じゃない、むしろ不器用なほうなのに。足を使っての交友に時代を感じる。『布団』じゃないが、拙作の「ある日」を覗いてみるのもいいかも。

 それ以上に、隣家の人間なのに、隣接する我が家の庭の溝に向かってタチションベンをやらかす。
 そんな奴に苦情を言われて素直に応じるような形で作業する気には、なかなかなれなかったのだ。

 動く気になれないかもしれない。
 なので、敢えて近所の方に、そういう苦情があると表明し、近く隣家の塀を超える部分の太い枝(葉)を切り落とすつもりだとも宣言(?)した。
 そうでもしないと、腰の重い小生のこと、動かざること山のごとしで、素知らぬ顔を決め込む可能性が大である。
 そして、今朝未明、今日土曜日は天気もいいし、今のうちにやることはやっちゃおうと決心したのである。

 作業は、庭職人用のでっかい脚立(三脚)の上で、ノコギリで枝分かれている二本の太い幹を切るだけの、内容的には単純なもの。

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→ 断ち切った太い幹が見えるはず。渾身の力で作業したのだ。

 しかし、古いノコギリで、ギコギコやるのは、覚悟していたとはいえ、なかなかの重労働だった。
 しかも、切った巨大な枝葉が隣家へ倒れこむのだけは、絶対、避けないといけない。
 枝にロープをひっかけ、ロープの一端を地上の固定物にきつく縛り付ける。
 倒れるなら、我が家のほうへ!

 幸か不幸か、隣家との間には使っていない電線がある。
 その電線は、我が家の納屋への電線。昔は、農(畑)作業小屋だったが、今は、納屋はただの物置。

 巨大な枝葉は我が家のほうへ倒れこませるとしても、枝葉の端っこくらいは、隣家の塀や植木の枝に引っかかる恐れがある。
 それを古い電線がクッションとなり防いでくれる…ことを期待した。 

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← 無残に断ち切られた痕が見えるだろう。

 実際には、断ち切って倒れてきた枝葉は、我が家のモミの木や南天、ツゲなどの上にドサッと乗っかった。
 庭の大切な植木たちが倒木の受け皿、ベッドになってくれたのだ。

 費やした時間は、二時間半。
 地上からの幹から、中途でほぼ二本に枝分かれしている、そのうちの一本をとにかく切り落としたのである。
 残りの枝葉は、また別の日だ。

 体の節々が痛いよー!

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コメント

僕は田舎(差別的な表現かも)は無理です。
祭壇のレイアウトも庭の不純物もどうでもよろしい。
そんなものをアイデンティティの拠りどころにしているなんて、分かりあえる気がしません。

で、もうすぐ雪が降るのでしょう?
ああもう無理です。
冬は旧ミニなんて走ってないでしょう?
全然無理です。

投稿: 青梗菜 | 2012/10/28 20:53

隣との文句で殺人まで起こりましたね、世田谷。
うちも何年か前に樹を切ってくれと隣から要望が、要望と言うより苦情だな。
今はもう衰えた、じいさんばあさんの家ですが。
弥一さんのところ回覧板とかは?
うちの方はもう一年全然来ないのです。

投稿: oki | 2012/10/28 22:50

青梗菜さん

富山は田舎です。

がっかりしたのは、ドライバーのマナーの悪さ。
道を譲られても、ありがとうの挨拶(手や目など)もない。
信号を守らない。
その実、やたらと(過剰に)慎重な運転。

田舎だなーと、痛感。

祭壇の名札の並びにも、メンツが懸かっている。
個人的にはどうでもいいけど、ここではどうしようもない。

もうすぐ雪の季節。
ミニは分からないけど、積雪数十センチの中、スーパーカブで新聞配達している方もいますよ。
自転車でも。
結構、年配なんだけど。

投稿: やいっち | 2012/10/29 21:03

okiさん

隣家がどのような人物かで、随分と付き合いが違ってきますね。
落ち葉など、隣家から散ってきたって気にならない人もいるだろうけど、そうでない人もいる。
田舎暮らしなので、肩身が狭い。
窮屈です。
創作にも大きく影響しています。

回覧板は来ますよ。
ゴミの当番もやっているし。

投稿: やいっち | 2012/10/29 21:07

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