我が家の庭も秋模様
← 「紫つゆ草」 五月のいつからだったか、ずっと花が咲き続けている。多くは涸れてしまったし、一部は毟り取ったのだけど、それでも、庭のほうぼうに顔を覗かせている。ドクダミもだけど、紫つゆ草もどんどん増殖していく。それでもあまり嫌われないのは、不快な匂いがしないからか、それとも可憐なネーミングのゆえなのか。
→ おそらくは、萩の花びら。我が家の庭の隅っこに育っている萩は、六月末頃から花を咲かせ始めていた。以来、ずっと開花状態を続けている。我が家の色気のない庭にあって、今は紫つゆ草と萩だけが彩(いろどり)となっている。秋の七草の一つだという萩。と、過日より、夾竹桃が純白の花を咲かせているのを思い出した。
萩の花は、「分布は種類にもよるが、日本のほぼ全域。古くから日本人に親しまれ、『万葉集』で最もよく詠まれる花でもある」という。
不思議に、それともその花の形や散り様からか、悲しい句に詠まれることが多い…きがする。
白露もこぼさぬ萩のうねり哉 芭蕉
← 萩の全体像。先月、汗だくになって敷き詰めた防草シートの上にも萩の花びらが次々と落ちてやまない。でも、しな垂れる茎に途切れることなく新たな花が咲く。とめどなく遣る瀬無い心のようだ。
とめどなく溢れて散りぬ萩の花 弥一
| 固定リンク
「季語随筆」カテゴリの記事
- 陽に耐えてじっと雨待つホタルブクロ(2015.06.13)
- 夏の雨(2014.08.19)
- 苧環や風に清楚の花紡ぐ(2014.04.29)
- 鈴虫の終の宿(2012.09.27)
- 我が家の庭も秋模様(2012.09.25)
コメント