観光タクシー初体験…立山なんて山はありません!
この講習を受講したことで、観光タクシーの営業の資格を得たことになっていた。
でも、そんな仕事は舞い込んでこないと思っていた。
観光タクシー利用のお客さんがいても、どのタクシー会社に振られるかわからないし(たぶん、順番)、わが社に順番が回ってきても、観光タクシー営業の資格を持つ人は何人もいる(はず)。
不意に舞い込んだ仕事。
消極的な性格の小生、自ら名乗り出ることは、まず、ない。
が、せっかく舞い込んだ仕事。思い切って受けることにした。
観光タクシー!
富山市内(場合によっては富山県内)をお客さんを乗せて、観光して回るわけである。
一時間半から数時間のものまで、各種のコースがあり、定額である。
時間と額が決まっているので、メーターを気にする必要はない(つまり、貸切)。
観光タクシーなのである。
お客さんを乗せて、単に移動するだけではない。
お客さんの希望する観光地へ案内し、場合によっては、観光案内も果たす必要が生じる。
車内では、お客さんの質問に答えないといけない。
が、である。
そもそも小生は高校を卒業してすぐ県外に出た人間である。
盆や正月には帰省していたものの、富山市もだが、富山県内も観光したことなどめったにない。
帰省の折に、親戚の者や友人と手軽なドライブで遊んだことはあるが、富山の有名な観光地で訪ねたことのある場所はほんのわずか。
富山についての知識は、数年前に帰郷して、あるいはタクシー稼業に携わって得たわずかなもの。
富山県の歴史、なんて本も二度ばかり通読したことはある。
富山関連の観光パンフレットなどは必ず手にする。
テレビなどで富山の話題が出ると、耳をそばだてる。
まあ、その程度である。
そもそも小生は対人関係が苦手なほう。
それでも、自分にはやや重荷な仕事をやり通した。
車中ではずっと富山の話題に終始。
いろんな質問が飛び出る。
一つだけ、ヒヤッとしたことがあった。
それは、呉羽山の展望スポットでのこと。
立山連峰の立山って、どの山ですかね、って問われた。
咄嗟に言葉に詰まった。
立山なんて山、ないはず。
でも、いまひとつ自信がない!
あとで調べて確認したのだが、「立山は、飛騨山脈(北アルプス)北部の立山連峰に位置する山で、雄山(おやま、標高3,003 m)、大汝山(おおなんじやま、標高3,015 m)、富士ノ折立(ふじのおりたて、標高2,999 m)の3つの峰の総称である。雄山のみを指して立山ということもあるが、厳密には立山連峰に立山と称する単独峰は存在しない」のである!
今度、同じ質問が出たら、自信を持って答えたい!
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コメント
おお、お客さんはなん人組で、高齢の方?
定期観光バスも走っているでしょうから、わざわざタクシーに乗っていただけるとは、嬉しいですね。
カメラのシャッター押したりされたんでしょうね。
そうですか、立山という山はないと。
観光バスのガイドさんより、詳しくなってください!
しかし広島県のトランクに人、タクシーもいろいろありますね。
投稿: oki | 2012/09/06 01:28
okiさん
お客さんは、高齢のご夫妻でした。
小回りが利くし(ドア ツー ドア)、行き先も自分たちで決められる、質問もできる。
一時間半のミニツアーでした。
もちろん、お客さんのデジカメで記念写真を撮りました。
(せっかくなので、買ったばかりのデジカメで呉羽山からの眺望を撮りました。)
立山という山はない。知っていたけど、うろ覚え。質問されて、思わずうろたえました。
人は質問されて勉強に熱が入るんですね。
広島の事件はびっくりです。ドライバーの方はボクシングで鳴らした方だとか。勇気ありますね。
自分にできるか、思わず自らに問うてしまいます。
投稿: やいっち | 2012/09/07 12:19