『 杉浦千里博物画図鑑 』のこと
7月1日の読売新聞朝刊の読書(文化)欄で、 杉浦千里という博物画家(細密画家)の存在を知った。
というより、同氏の博物画は、折々目にしていたが、惜しくも2001年に三十九歳という若さで亡くなっていたことを知ったのである。
← 『 杉浦千里博物画図鑑 美しきエビとカニの世界 Natural History Illustrations of Chisato Sugiura 』( 杉浦千里 画 / 朝倉 彰 解説 成山堂書店 発行 ) (画像などは、「杉浦千里の作品保存会 編集 杉浦千里の作品保存会」より)
この度、 『 杉浦千里博物画図鑑 美しきエビとカニの世界 Natural History Illustrations of Chisato Sugiura 』( 杉浦千里 画 / 朝倉 彰 解説 成山堂書店 発行 )が刊行されることになった。
新聞には、カキ養殖業の畠山重篤氏による、熱のこもった書評が載っていた。
出版社である 成山堂書店の 「 杉浦千里博物画図鑑 美しきエビとカニの世界」によると、「 細密画家の杉浦千里。没後10年の時を経て、初の作品集として刊行。 甲殻類の魅力に取りつかれ、細部を極限まで描写したエビやカニの博 物画は、いまにも動き出しそうな勢いで迫ってくる。各種の特長や形 態の不思議を甲殻類研究の第一人者「朝倉 彰氏」が解説。身近な生き 物でありながら、まだまだ知られていないエビ・カニの魅力を体感で きる1冊」とのこと。
→ 2009年に催された展覧会ポスター (画像は、「 かなっくホール 横浜市神奈川区民文化センター 」より)
新聞の書評から、一部、抜粋させていただく:
子供の頃、横浜の金沢八景や富岡の干潟で小動物を相手に夢中で遊んでいたことが創作の原点であったと記されているが、描かれているカニやエビの表情を見るとそのことがよくわかる。
「ウルトラQ」が好きだったことから円谷プロダクションで怪獣のデザインを任されていた時代もあった。二十六歳の時に本格的な博物画の技術を身につけるため、神田の美学校細密画教場に入学し、四年間プロの博物画家としての技量を磨く。
← 「博物画に観るエビとカニの美」 ──杉浦千里が描いた海の生き物 開催( 2011年12月15日(木)~2012年2月28日(火)のもの)。(画像は、「 TokyoZooNet 」より)
異例の経歴と云っていいだろう。
こういったものは、現物を見るにしくはない。
上掲の本も欲しいが、原画に接したいものである。
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