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2012/07/15

相棒願望

 過日より コナン・ドイル/著の『シャーロック・ホームズの帰還』(延原謙/訳 新潮文庫)を読み始めている。
 シャーロック・ホームズの大ファンと言うわけではない。
 でも、読み始めると、流石に面白い。

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← コナン・ドイル/著の『シャーロック・ホームズの帰還』(延原謙/訳 新潮文庫)

 言うまでもなく。シャーロック・ホームズとワトソンとのコンビである。
 シャーロック・ホームズにとってワトソン君は相棒なのかどうか分からない(ホームズがワトソン君を相棒と思っているのか、それとも都合のいい使いっ走り程度の認識なのか…)。

 相棒というと、テレビドラマの「相棒」も結構好きで、ドラマは欠かさず見るだけじゃなく、再放送さえ、録画して観てしまう。
 シャーロック・ホームズとワトソン君とのコンビを意識しているのかどうか分からない。
 右京は亀山を心底では、どう見なしているかも、結局のところ、分からない。

 その前に、彼らが相棒なのかどうかは別にして、小生には、相棒と呼べる相手を欲する気持ちがあるように思える。
 信頼できる関係、いざという時、頼りになる存在への渇望。
 或いは、結婚していないし、人生のパートナーと呼べる相手に恵まれなかった、そのことが「相棒」への肩入れとなっているのか。
 このことは、自業自得だと思って反省している。
 相棒を欲するなら、まずは自分が信頼するに足る人間でないと、と言うのは当然のことだろう。
 実際、過去に素晴らしい友に恵まれたことは事実なのだ。
 それがいつしか疎遠になってしまったのは、自分の至らなさ以外の何物でもない。
 ただ、自分の人間性、人間味の乏しさを棚に上げて云うなら、現代社会の孤独の群集たる側面の結果でもあるような気がする。
 自分が誰かに(或いは集団や組織に)虐められたとして、いったい誰に心の苦汁を懊悩を訴えるべきか。
 親兄弟もダメ、友もいないとして、ひたすら孤独の闇に沈み込んでいくしかない…
 結果としての悲惨な事態が露見して初めて、周囲から、アイツはそんなに苦しんでいたのかと、分かる。
 時すでに遅し、である。

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← 『相棒―警視庁ふたりだけの特命係』(輿水 泰弘【脚本】 碇 卯人【ノベライズ】 朝日文庫)
 
 孤独の殻を自分から破れない以上は(周りから破ってくれることは有り得ない)、やはり、ソイツは自らの手で決着を急ぐしかないのかもしれない。
 この出口なしの状況が「相棒」人気に繋がっていた、そんな側面もあったのかもしれない。

 それはそれとして、小説のホームズモノは、決してそんな深甚な問題へは踏み込んだりしない。
 当然だ。エンターテイメントなのだから、期待するほうが野暮と言うもの。

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