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真っ暗闇の中、鮮烈な光の一閃。 目を射抜き、心を刺し貫いて。
原初、そこに光があり、そこにいるオレを導いた。 違う! 導いたのではなく、引き裂いたのだ。
肉が切り裂かれる。 違う! 劫初よりの齟齬にメスが入っただけのこと。 そう、メスの煌めき!
それは天のちょっとした過ち、それとも気紛れ、暇に業を煮やした悪戯。 肉のズレは心の歪み。 その眼は深海に落ち、天球を睨む。
歪んだ肉は時空を厭う。 違う! 厭っているのは天のほうだ。 そこにあってはならない。 生じたこと自体が計算外。 そうである以上は、速やかに退場を希われる。
重なり合うことも閉じることもない縫合。 曖昧の海に彷徨する。 出逢いのない、孤独への旅。 永劫の闇の果てに見たものは、奥津城という蜃気楼。
2012/06/19 創作(オレもの) | 固定リンク Tweet
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