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2012/05/03

一輪の苧環をめぐって

 表の庭、玄関前から、勝手口への小径の隅っこに謎の植物が育っていた。
 名前は…知らない…正直に云うと、以前、教えてもらった筈だが、忘れてしまった。

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→ 苧環(おだまき)

 なので、教えてほしい、と言うのも心苦しい。
 それでも、親切に教えてくれた方がいる。

 …その植物の名は、苧環(おだまき)である。

 苧環にはちょっとした思い出…因縁がある。
 もう十数年も昔、ある短編を書いた際、この「苧環」という漢字を使った。
 読み方も分かっていた。

Img_20120503_1724261

 でも、実物は見たことはなかった。
 いや、もしかしたらこの植物はずっと以前から我が家の片隅にひっそりと育ち咲いていたのかもしれない。

 とすれば、実物には身近に目にしていた…その名も知らずに…ということなのかもしれない。

Img_20120501_1611171

 創作に苧環という漢字を使ったのは、漢字の醸し出す謎めいた雰囲気、読み方の「おだまき」の発する、何処か謂われのありそうな印象を小説の中に織り込みたかったのである。

 苧環については、「 オダマキ属 - Wikipedia」あるいは「苧環 (オダマキ)」に詳しい。

 ここでは、別名を「糸繰草(いとくりそう)」と言い、「 「苧(お)」という繊維を、中を空洞にして 丸く巻き付けたもの(苧玉(おだま))に 花の形が似ているところから。 ”苧(お)、玉(たま)、巻き(まき)”が 「苧環」という漢字で 「おだまき」と呼ばれるようになった」、ことなど教えてもらったことで良しとする。

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← 今日、この立派な箪笥をもらった。何だか小生には似つかわしくない、洒落た箪笥。我が輩以上に、衣類が喜んでいるようである。

 「小田巻」とも書く、なんて、小生はちと嬉しい。
 駄洒落好きな小生、苧環(おだまき)を知識として知った際、つい、そんなふうな表記を連想したからである。
 嬉しいというより、恥じるべきか。

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コメント

苧環も良いですが、鏡付の箪笥も良いですね。呉れる人がいたのが良かったですね。白壁の我が家の方が色合いが似合いそうです。横のデスクも中々良い感じです。CDが並んでいるのも意外でした。床のフローリングもリモコンも。可也電化生活ですね。

寝るのはベットでしたっけ?

投稿: pfaelzerwein | 2012/05/03 21:26

pfaelzerweinさん

まさか、箪笥の写真にレスをいただけるとは。

さすがに観察力が違いますね。

pfaelzerweinさんの家、白壁なんですね。
ブログで家、披露されたこと、あります?

この部屋は、父母の寝室(隣に父の書斎と母の化粧空間)です。
築60年ほどの農家たる我が家で、父母が自分たちのために増築(元は土間だった場所に)したものです。
この部屋だけは、地震のことも考えた部屋。

父母なき今、小生は居住しているわけです。

リモコンは、つい先日故障した古いアイワのブラウン管テレビのリモコンです。

CDは、一枚300円のものが十数枚、東京時代のサンバパレードの記録映像などです。

箪笥は、今度、家を新築するという方から、もう不要になったし、見てつい欲しいと口走ったもの。

デスクは、東京から持ち帰ったもの。
肝心の書棚は、廃棄してしまった。今でも、悔いています。

投稿: やいっち | 2012/05/03 22:12

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