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2012/05/31

トルストイ…野アザミ…ダッタン草

 トルストイは、ハジ・ムラートの投降に関して、彼の悲劇を、ロシア側の卑劣さを目の当たりにする。
 老いたトルストイは、鋤返された畑の中に、無残に押しひしがれていた一輪の薊(あざみ)を見、ハジ・ムラートの無残な末期を思い出させ、『ハジ・ムラート』を書かせることになる。

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← 蕾状態のアザミ (画像は、「 アザミ - Wikipedia 」より)

 老トルストイは、「人間というものは、なんという残酷な生物だろう。自分の生命を維持するためには、実にいろんな生物や植物を、いくらでも滅ぼしてしまう」と書く。
 これは、以下に示すように、小説の中のハジ・ムラートの末期の姿そのものなのだ。

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2012/05/30

トルストイ 『コサック』 『ハジ・ムラート』

 チェーホフが、評論家の小林秀雄が激賞したトルストイ。
 ドストエフスキーが嫉妬した作家トルストイ。

 そのトルストイの作家活動は、ある意味、『コザック』に始まり、『ハジ・ムラート』に終わったといって過言ではない。

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← トルストイ 著 『コザック ハジ・ムラート』( 辻原登/山城むつみ 編 中村白葉 訳  中央公論新社)

 作家トルストイの原風景に深く関わるからだ。
 そのことに関しては、「 ロシアが気になる : トルストイ 『コサック』 『ハジ・ムラート』 」なるペイジが、非常に参考になる。

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2012/05/29

ホオズキやヒョウタンも ! ?

 過日、母の月命日で住職に来ていただいた。
 お勤めを果たしていただいたあと、ちょっと雑談。

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← 近所の軒先の木。ツツジの花が幾つか群れて咲いている。街中や庭先で見かけるツツジとは違って、立派な樹木なのだが。

 あちこち話題が飛んだが、我が家の庭や畑の話から、ふと ホオズキ (鬼灯、酸漿)のことが話題になった。
 昔は近所で当たり前のように見かけていたのに、この頃はとんと見かけない。
 好きな植物なので、淋しい…

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2012/05/28

1~2人乗り「超小型車」、普及へ国が認定制度

 日曜日の朝刊を手にし、ベッドで読み始めたら、ちょっと驚きのニュースが一面に。
 小生は、余程のことがない限り、新聞は一面から順番に読んでいく。
 そのトップ記事(の一つ)が、「 1~2人乗り「超小型車」、普及へ国が認定制度 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)」だった。

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→ 「 公道を走る実証実験に使われた日 産自動車の2人乗り超小型電動車 」 (画像は、 「 1~2人乗り「超小型車」、普及へ国が認定制度 : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)」より)

 ニュースの中身のインパクトに驚いたわけじゃなく、昨日、たまたま、「近未来の車? それともオートバイ?」なんて日記を書いたので、つい関連(因縁?)を感じてしまった…まあ、そんなところである。

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2012/05/27

「ラヴェンダー・ミスト」断片

私はきっと自分だけの楽しみを求めているに違いない。だがそ れが何なのか自分でも分からないでいるのだろう。今、目の前に 獲物がある。それをひたすらに追う自分の姿を突き放したような 冷ややかさで見ているのだ。その気持ちの正体が何かは言葉では 表現できるようなものではないと思われた。私は肉の海で溺れて みたかった。溺れ込み、沈み込んで、圧倒する濃密な汗とよだれ の滴る歓喜の修羅場の只中で、自分の身のうちにしつこく潜み根 付いてしまった、決して何者とも和することのない眠らぬ虫を殺 してしまいたくてならないのだった。女の肉が私の肉と区別し難 いほどに交わって、私は白いふくらはぎ、それとも柔らかな和毛 (にこげ)に覆われた深くて細い小川の魚をつっつく水鳥、ある いは金剛像に纏わり付く蛇だった。薄明かりの部屋の中で石ころ が転がって、ありとあらゆるところにぶつかり、積年のうちに堆 積した垢や苔を嘗め回し削り取ろうとしていた。燃え上がる欲情 の洪水が浜辺の砂山を押し流すのだった。できれば同時に私を食 い尽くす虫をも窒息させてほしいと思った。 気怠い淀んだ空気が漂っていた。私から女に注がれた精力も彼 女の肉体の精気と一緒に浮遊し、中空で性懲りのない戯れを演じ ていた。女は隣で軽い鼾(いびき)を立てている。裸のまま体を 折り曲げて、無邪気な顔を枕に埋めるようにして寝ているのだ。 私はその幼さの残る寝顔を見ながら、いつもの性癖を果たしたい という欲動がむくむくと湧いてくるのを憂鬱さと、そして少しば かり待ち遠しいという念で待っていた。こうなったら私にはもう 制する力は残っていないのだ。私の中の遥か奥の院の何者かが勝 手にやっている、そうとしか私には言えない。

  「ラヴェンダー・ミスト」p.31-2(『化石の夢』所収)

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近未来の車? オートバイ?

 どういう流れで遭遇したのか忘れてしまったが、気になるブログ記事を発見した。
これは、クルマなん…じゃなイカ?|お達者倶楽部管理人の独り言」である。

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← 「 サンフランシスコのベイエリアに拠点を置くリットモーターズが開発中の「C-1」もそのひとつ。車体 下部に電子制御ジャイロスコープを搭載。二輪車ながら、停止時はおろか接触事故に遭っても倒れ」ないとか。

 気になったのは、紹介されているモビールである。
 車? 未来のオートバイ?

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2012/05/26

轢き逃げ ! ?

 五年前の今頃のことである。
 早朝、最後のお客さんを降ろして、会社へ一路、車を走らせていた。
 いつもなら朝の6時を回ると最後のお客さんを意識するが、昨日は営業的には暇 で、5時40分近くに仕事を切り上げた。

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→  事件(?)の数日後、早朝、雨の中の帰宅の途上、自転車 を止め、この事件があった場所を撮ってみた。バ ス通りの坂の下から画像の奥の方に見えるはずの バス停付近を撮ったのだが、さて。

 まあ、こんな日もある、無事故・無違反が何よりと(といった慰め方としては 最低限の仕方で)自分を納得させ、帰庫の道を、それでも、回送にはせず、ある いはお客さんが付くかもと淡い期待を抱きつつ走らせていたのだった。

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2012/05/25

カエルたちは何処から?

 昨日、富山空港から市の中心部へ向かってタクシーを走らせていたら、カエルたちの凄まじい鳴き声が。
 カエル合戦の時期でもなかろうに。
 都会から来られたお客さんが、わっ、カエルの鳴き声、すごい!

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 この時期、こうした囂しい鳴き声耳にすると、素朴な疑問、恐らくは直ぐに解決するだろう疑問が浮かんできてしまう。
 それは、これだけのカエルたちが何処から湧いてくるのか、という疑問である。
 よせばいいのに、つい口に出してしまった。

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2012/05/24

稲毛海岸駅は何処?

 もう今から六年前以上、昔のことである。
 その頃はまだ東京にてタクシードライバーとして活躍(?)していた。
 その翌年の年末、タクシー業務から手を引き、さらにその数ヶ月後、東京を去ることになるとは、夢にも思っていなかった…。

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→ 東京在住時代、小生は某サンバチームのメンバーだった。

その頃は、営業が揮わず、その日も売上が目標に遠く及ばず、苦しい営業を続けていた。
 流しではお客が見つからず、とうとう苦し紛れで駅での空車のタクシーの列の後尾に付けた。
 以下、当時の日記から一部、転記する。
 長い順番待ちの末、ようやく小生の番となるところから話は始まる。
 話はドライバーのモノローグ風に語られる。

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2012/05/23

畑の野菜たちは今

 今年はちょっと発奮して、畑は畑らしく、ということで、勉強の意味もあって、いろいろ苗を植えた。
 昨年もトライしたのだが、素人がいきなり種から育てよう、というのが祟ったようで、壊滅状態。 育ったのは雑草ばかり。

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 今年は、心を入れ替え、苗を植えたわけである。
 キュウリ、ナス、トマト、唐辛子、イチゴ、トウモロコシ、メロン、枝豆、ジャガイモを畑に。

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2012/05/22

自動ドアと言う名の手動ドア

 小生は、タクシードライバーをしている。だから、ドアというと、真っ先に思い 浮かぶのは、タクシーのドアということになってしまっているのだ。
 タクシーのドアは自動ドアである。タクシー(会社)によっては、ドアに「自 動ドア」と表記してある場合もある。

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 小生、タクシードライバーの仕事に携わるまでは、本当に自動ドアだと思って いた。
 何かスイッチかボタンがあって、お客さんがドアの傍に立ち、乗る意志を 示すと、運転手がボタンをオンにする。すると、ドアが自動的に開く…。そんな システムをボンヤリ、思い描いていた。
 というより、そんなことなど、あまり考えもしなかった、と言ったほうが無知 な自分に近かったか。

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2012/05/21

金環日食のはずが…なんだこりゃ!

 今日は金環日食の日である。
 関東など太平洋側の各地で金環日食が観測されたようだ。
 一部、雲に遮られたりもしたらしいが、まずまずの観測条件ということか。

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 一方、富山など日本海側は、天気は好天だった。
 金環日食ではなく、部分日食。
 それでも少なからぬ人たちが稀有な天体ショーを堪能した…などと、テレビなどで伝えられていた。

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2012/05/20

ジャーマンアイリスは我が家向き ! ?

 我が家の庭に咲くジャーマンアイリスは、今や一株だけだと思っていた。
 元々は畑の隅っこ、他の畝とは離れた一角に、一群、ジャーマンアイリスが咲いていた。

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 それを、昨秋末、そしてこの春先に畑に鍬を入れて、かなり徹底した整地作業を行った。
 その際、何やら根茎らしい大きな根っ子…球根を掘り出したり、鍬やシャベルの刃で傷付けたりしてしまった。

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2012/05/19

行き先は何処?

「○×」まで。お客はただそれだけ言う。「横浜の、ほら、▲◆で有名な」
 小生、分からない。聞いたことがあるような、ないような。大体、話がよく聞き取れない。随分とお酒が入っていらっしゃるようで、ご機嫌な様子だ。
「えっと、横浜のどの辺りでしょう」
「なんだ、知らないのか。お宅、何年、運転手、やってんの。大丈夫、オレが道、知ってるから走らせろ」
 走らせろと言われても、一体、どの方向に走ればいいのか検討が付かない。小生、必死でお客さんが言われた地名を脳裏に響かせて、横浜のどの辺りかの見当を付けようとする。皆目、見当が付かないのだけど、やるしかない。

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「あの、高速を使いますか。」
「そうだよ。だから、○×だってば。」
 小生、そろりそろりと走らせ始める。とはいっても、いきなり右折か左折の選択を迫られるのだが、小生は左折を選んだ。
 薄ボンヤリだが、あの辺りかもしれないという気がしてくる。随分と頼りない話だが、お客さんがそのうち怒り出すような気がする。トラブルだけは御免だ。
 車を走らせて、交差点での信号待ちに賭ける。僅かな信号待ちの時間の間に地図を見て、お客さんが言った地名を探す。きっと、高速道路のどこかのインターの名前に決まっている。

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2012/05/18

木彫りの町井波へ 「井波別院 瑞泉寺」へ!

 つい先日、僥倖にも再び彫刻で(も)有名な井波の地を訪れる機会に恵まれた。
 前回は、車で素通り同然だったが今回は、休憩時間に井波の彫刻の道を歩き、更に瑞泉寺を見て回ることができた。

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← 「瑞泉寺 本堂」(画像は、「 真宗大谷派井波別院瑞泉寺 - Wikipedia 」より)「 真宗大谷派 井波別院 瑞泉寺のオフィシャルホームページ」を参照のこと。

真宗大谷派井波別院瑞泉寺 - Wikipedia 」によると、 「真宗大谷派井波別院瑞泉寺 は、富山県 南砺市 井波にある 真宗大谷派 の寺 院である。同派の 別院。真宗本廟(東本願寺) を本山と仰ぐ。 「井波別院 」、「瑞泉寺 」と略称で呼ばれる。山号は「杉谷山」 (さんこくさん)」。

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2012/05/17

犬にちなむ諺

 過日、 アレクサンドラ・ホロウィッツ/著『犬から見た世界 その目で耳で鼻で感じていること』 (竹内和世/訳 白揚社)を読了した。
 犬好きな者には、楽しく読める本。

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→ ジャーマンアイリス! 我が家の唯一の! 以前は、畑に数輪、咲いたものだが、今では皆無。畑を下手に弄ったばかりに。

 感じたこと、分かったことは、犬(或いは猫などのペット一般かも知れない)と生活を共にする喜び、犬を観察する楽しさ、科学することの難しさである。
 犬を友とする喜び、その挙動を観察する楽しさはともかく、犬を巡る科学的知見の少なさに驚いた(驚く小生が無知なのかも知れないが)。

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2012/05/16

晴耕雨読は夢の夢

 寒い日々が続いている。
 日によっては、日中、ちょっと暖かだなと感じられたりするものの、夕刻が迫ると、一気に空気がヒンヤリしてしまう。
 もう五月も半ばだとは、到底、思えない陽気。

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← 1908年、セルゲイ・プロクジン= ゴルスキーがヤースナヤ・ポリャー ナで撮影したトルストイ。(画像は、「 レフ・トルストイ - Wikipedia 」より) 火曜日から、トルストイ 著の『 コザック ハジ・ムラート 』( 辻原登/山城むつみ 編 中村白葉 訳 中央公論新社)を読み始めた。高校三年の末からは、カフカと併せ、ドストエフスキーに熱中した。トルストイは、中学三年の頃から、折々、読んできたものの、ずっとその世界に入りきれずにきた。

 月曜日は、気温は低いものの、晴れ間に恵まれたので、畑と庭仕事に没頭した。
 畑は、風雨で形がやや崩れた畝間を鍬でもって整地。

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2012/05/15

タクシー客事情(4)

 間もなくAさん宅に到着。
 Bさんは、タクシーを降りると、Aさん宅の車庫のシャッターを開けようとする(玄関は車庫の内側の奥)。

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 その間に、支払いをAさんとの間で済ませ、私は車を降りて、Aさん側へ。 手を貸し、肩を貸し、全力でAさんを支えて(ほとんど体重の半分は私が支えて。
 今度は、車椅子がないので、ずっとAさんを支えながら車庫の中へ、玄関へ。 コンクリートの段差があって、Aさんを支えながら段差を乗り越えさせるのは、男性の私でも結構しんどい。

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2012/05/14

タクシー客事情(3)

 無線が入り、某病院へお客さんを迎えに。
 今度も二人連れである。

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 車椅子の御婦人(A)と、付き添いの御婦人(B)と。

 二人は顔見知りのようである。
 どうやら近所のよしみもあって、BさんはAさんの通院に連れ添ってきたものと思われる。
 車椅子の女性をタクシーに乗せるのは、介護の経験のない者には、なかなか骨の折れるものである。

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2012/05/13

タクシー客事情(2)

 それでも二人がかりで何とか家の前に。
 お爺ちゃんが、鍵を出して玄関の戸を開けようとする。
 けれど、手が震えて、鍵穴にキーが入らない、溝の向きにも合わない。

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→ 富山市内某所の水田で水鳥を発見。水の張られた今頃の水田には、どこからともなく水鳥(カモ)が飛来する。

 じれて、男性が、ボク、開けますからと言っても、お爺ちゃんは聞かないで、長々とキーを鍵穴に突っ込もうとする。
 玄関先は暗い。軒灯りは、街灯のおこぼれが少々あるだけ。

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2012/05/12

タクシー客事情(1)

 かなりご高齢の酔漢である。
 タクシー乗るのも危なっかしい。
 体を支えて、ゆっくり慎重に乗せないと。乗車の際、特に頭を乗車口の縁にぶつけないよう、運転手たる私の手でガードする。

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 幸いその時は介添え人がいた。
 同じ会社の後輩なのか、それとも何かの仲間なのか。その人は現役バリバリという感じ。
 付き合いで深酒に付き合ったようだ。

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2012/05/11

月影は優しい?

 だからだろうか、つい、天に救いを…じゃなく、友を…でもなく、まあ、連れ 添う何者かを求めてしまう。 といって、月影が自分などに付き合ってくれるわけじゃない。

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→ 富山市内の某所に居たら、何やら黒い影が一閃。

 地上世界の何者をも平等に、均等に、つまり は何をも区別せず、相手にもせず、ただ光を投 げかけるだけ。 その光だって、太陽の光を受け売りしている だけなのだ、なんて思ってしまう自分の野暮っ たさ。
 天にさえ思い入れが叶わないとは、科学も余計なことをしてくれたものだ、な んて的外れな感想を抱いてみたり。

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2012/05/10

ツツジの季節に寄せて

 タクシーという仕事柄、車内で可能な小さな愉しみを追い求める。
 駅などで待機している間などは、本や新聞を読むことがあるが、目が疲れない よう、根を詰めて読み浸るということはない。大概が順番待ちなので、少しずつ 移動する必要もある。細切れの、断片的な読み方しかできないのである。

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→ ツツジ! 以下、富山市内某所にて休憩中、街路樹のツツジの花々を撮ったもの。

 自然、 本にしても、軽めの内容のもの、同時に活字の細かくないものを選ぶことにな る。 車内では、お客さんが乗っていない間は、出来る限り音楽を聴こうとする。無 論、ラジオから流れる音楽をひたすら待ち望むのである。

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2012/05/09

虹は彼方に

 遠い日に裸足で遊びまわったことを思い出す。雨の日など、何だか無性に嬉しくて、 靴が汚 れることなどお構いなしに、わざと水溜りをバシャっと踏んで回ったりした。
 そのうち、靴な ど脱ぎ捨てて、水をたっぷり含んだ土の上を裸足で走り回ったりもした。

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 夏の日だって、ちょっと日陰に入ると、大地はひんやりした感触を恵んでくれた。 つい、土 の上に居座ったりすると、やがてじんわりと湿った感覚がお尻に届く。パン ツまでもビショビ ショになったりする。
 きっと、うちに帰ったらお袋に叱られるか、 そうでなくても面倒をかけ ているというのに。 でも、大地と触れることは止められない。

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2012/05/08

ルビーの涙

 どす黒い粘液が一面を覆っている。
 詰まっていて息ができない。
 吐きたい!
 でも喉は微動だにしない。

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 手を口に突っ込んでネバネバした何かを取らなくては。
 手は? 手は視界の彼方で棒っきれとなっている。
 手どころか、足も身体全体が身動きできない。

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2012/05/07

『犬から見た世界』へ!

 小生のささやかな夢の一つに犬を相棒に、というのがある。
 要するに、愛犬を飼いたい、ペットが欲しい、伴侶が欲しいのである。

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← アレクサンドラ・ホロウィッツ/著『犬から見た世界 その目で耳で鼻で感じていること』 (竹内和世/訳 白揚社)

 しかしながら、独り身の辛さ、増してタクシー稼業の身では、飼うのは難しい。
 週に少なくとも三日は、ほぼ終日、不在というのでは、難しいというより、無理だろう。

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2012/05/06

茄子の花咲く

 今朝、シトシト雨の降る中、畑をみてまわったら、ナスの苗に花が咲いていた。苗、植えたばかりなので、ちょっとびっくり。
 5月の連休の初っぱなに植えた三株のナス。

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← ナスの花咲く! 淡い紫色が目にやさしい。ブルーベリーの実の色と通じる何かを感じるからか。

 一方、先月の27日に植えた三株のナスの苗からはまだである。
 先行の三株は、成長もやや勢いが弱い気がする。

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2012/05/05

連休は畑とマルケスと(後編)

 ガルシア=マルケス作品は、図書館で借りて二度、昨年、敢えて購入して三度めのトライをした 『 百年の孤独 』を始め、『 族長の秋 他6篇 』、『 コレラの時代の愛』、『 わが悲しき娼婦たちの思い出』、そして今朝未明読了した 『悪い時 他9篇』と、これでガルシア=マルケス全小説のうちの五冊を読んだことになる。

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→ ショウブ(それともジャーマンアイリス)も雨を待望していたかのように、木曜、金曜とで一気に開花した。

 ほかに、自伝というべき『 生きて、語り伝える』読んだ。
生きて、語り伝える』は、『 愛その他の悪霊について』と併せ、昨日入手したので、年内には再読を楽しむつもりでいる。

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2012/05/04

連休は畑とマルケスと(前編)

 今の仕事に携わって、初めての連休も今日で終わり。
 そもそもゴールデンウイークをほぼカレンダー通りに休んだのは、初めてのような気がする。
 もっとも、明日は仕事だが。

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← ガブリエル ガルシア=マルケス (著) 『悪い時 他9篇』( 高見 英一 ・安藤 哲行 ・桑名 一博・内田 吉彦・ 木村 榮一 訳 新潮社)
 

 連休中は、畑や庭仕事に明け暮れた…、というとやや大げさだが、それでも野菜嫌いの小生が心機一転して、多彩な野菜類を育てようと奮闘したのだから、気分的には明け暮れた感が強い。

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2012/05/03

一輪の苧環をめぐって

 表の庭、玄関前から、勝手口への小径の隅っこに謎の植物が育っていた。
 名前は…知らない…正直に云うと、以前、教えてもらった筈だが、忘れてしまった。

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→ 苧環(おだまき)

 なので、教えてほしい、と言うのも心苦しい。
 それでも、親切に教えてくれた方がいる。

 …その植物の名は、苧環(おだまき)である。

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2012/05/02

タンポポという名前

 タンポポは不思議な生き物だ。

 不思議な植物と呼ぶべき?

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 タンポポという名前から受ける印象あるいは連想するイメージは、優しさ、柔らかさ、草原、広く高い空…

 でもこれらは、日本語のタンポポという名前のもたらす印象なのかもしれない。

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2012/05/01

エロスの涙に涎!

 今日も春の麗らのいい天気。
 絶好の庭や畑仕事日和!

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→ レオノール・フィニ 以下、いずれの画像も、「 La galerie Minsky - Leonor Fini」から。フィニのことを知りたいなら、例えば、「 フィニ Fini 」や「 幻想画家の女王Leonor Fini - 『梁塵秘抄』 または ”わしふぃーるど” 」など参照のこと。定番は、やはり、「 La galerie Minsky - Leonor Fini」だけど。

 というわけで朝から草むしり一時間。
 その後、少々本を読みかじってから外出。

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