馬酔木の花
四月はじめの頃からだったろうか、我が家の庭の馬酔木の木に白くて小さな花たちが咲き始めた。
毎年のことだが、我が家の庭で春の到来を真っ先に告げてくれる。
← 一昨年、撮影した馬酔木。雨の日だったからか、デジカメが勝手にフラッシュを焚いてしまった。(「 「馬酔木(あしび)」のことを調べる前に」( 2010/04/10 )参照)
今年は例年とは違って、梅の花も四月になってようやく咲いたので、そちらに気が向いている間に、ひっそりと、さりげなく、それこそいつの間にやら咲き誇っていた。
嗅ぎ慣れない梅の香に馬酔木の花も驚いたのではなかろうか。
馬酔木については、上掲の日記や、その翌日に書いた「 馬酔木のこと少々」( 2010/04/11 )にて大凡のことは書いた。
ここでは、季語としての「馬酔木(の花)」に若干、触れてみたい。
「 季語・馬酔木の花」によると、「 ツツジ科の常緑低木。日当たりの良い山地に自生するが、庭木と しても植えられる。有毒で馬がこの葉を食べると酔ったようにな るという。三~五月頃白い壺状の花が房になって枝先に垂れ下が る。花は紅色のものもある」とした上で、以下の句が掲げられている:
水温む奈良はあせぼの花盛り 原石鼎 「花影」
旅かなし馬酔木の雨にはぐれ鹿 杉田久女 「杉田久女句集」
春日野や夕づけるみな花馬酔木 日野草城 「青芝」
はしり咲く馬酔木の花の壺のしろ 五十崎古郷 「古郷句集」
→ 馬酔木。小花たちの一個一個が鈴蘭の花のようであり、 真珠のよう 。 先週、撮影。
「 きままに季語: 馬酔木の花」にて、以下の句を教えていただいた:
仏にはほとけの微笑あしび咲く 飯野定子
角川書店俳句歳時記春の部より
花馬酔木どんどん道をはずれけり 太田悦子 瓔No2より
花馬酔木話し出したら止まらない たかはしすなお
勝手に転記しちゃいけないかもしれないが、上掲のブログのサイト主の方は以下の句を載せておられた:
お庭へと続く小道に花馬酔木 SUNAO
さらに、これも俳句(?)として:
小さき木にたんとたんとと花馬酔木 SUNAO
せっかくなので小生も駄句を:
梅の香に酔わんとて咲く馬酔木かな 弥一
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