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2012/03/19

カドミウム汚染農地、33年かけ復元=イタイイタイ病の被害地

 17日、「カドミウム汚染農地、33年かけ復元=イタイイタイ病の被害地で−富山」(時事ドットコム)といったニュースが(残念ながら、恐らくは地元・富山だけに)日に何度となく流れていた(記事の詳細は、末記する)。

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← 富山市婦中町、鵜坂 地区カドミウム汚染 田復元記念碑 2008年 4月建立 (画像は、 「 イタイイタイ病 - Wikipedia 」より)

「 イタイイタイ病(イタイイタイびょう)は、 岐阜県 の三井金属鉱業 神岡事業所( 神岡鉱山 )によ る鉱山の製錬に伴う未処理廃水により、 神通川 下流域の 富山県 で発生した 鉱害で、日本初の公害 病で四大公害病 のひとつである。略して イ病ともいう」(「 イタイイタイ病 - Wikipedia 」より)

 

神通川 下流域である 富山県 婦中町 (現・富山市 )において、 1910年代 から1970年代 前半にかけて 多発した。
病名の由来は、患者が「痛い、痛い(いたい、いたい)」と泣き叫んだ事から。 1955年に地元の 開業医である萩野昇 を地元『 富山新聞 』記者の 八田清信 が取材に訪れた際、看護婦が患者を「イ タイイタイさん」と呼んでいると聞き、「そのままいただいて『いたいいたい病』としては?」 と提案したことによる。1955年8月4日 の同紙社会面で初めて病名として報じられた。
(「 イタイイタイ病 - Wikipedia 」より)

 
1968年5月、厚生省は「イタイイタイ病の本態はカドミウムの慢性中毒による骨軟化症であり、 カドミウムは神通川上流の神岡鉱業所の事業活動のよって排出されたものである。」と断定し た。これによってイタイイタイ病は政府によって認定された公害病の第1号になった。
(「 イタイイタイ病 - Wikipedia 」より)

 イタイイタイ病の原因についてはいろいろ云われてきたが、68年、上記のように認定された。
 1920年の頃には既に神岡鉱業所の事業活動が原因ではと指摘され続けてきていたのだが。

 68年当時は上、記のこともあって、マスコミ報道も盛んだった。
 小生は中学生だったが、こんなことが企業によって起こされ、しかもどうみても、国や県など当局は被害住民のことより産業重視の姿勢が露骨で、 イタイイタイ病の原因について、御用学者の意見を盾にするなど、非業極まりないものだった。

 単純な小生は、若かったこともあり、こんな非道が堂々と罷り通ってきたことに、不条理の感を覚え、個人的な資質もあって、高校生になって間もない70年の頃には(宗教的関心さらには)哲学へと突っ走っていったものである。

 仕事柄、折々汚染農地の近くを車で走ることがある。
 そのたび、 イタイイタイ病の悲劇を思い起こしてしまう。

 この度、汚染農地の復元工事が終わるわけだが、悲劇を忘れないことと同時に、汚染地土壌の復元という点で、福島の放射能汚染土壌の復元の参考・教訓になればとも思う。
 

カドミウム汚染農地、33 年かけ復元=イタイイタイ病の被害地で−富山」:
四大公害病の一つであるイタイイタイ病の原因物質・カドミウムに汚染された農地復元 のため、富山市内の神通川流域で1979年から行われてきた工事が今年度で終了し、17 日に同市婦中町で完工式が行われた。 全国でも例を見ない863ヘクタールの大規模汚染農地の復元工事は33年間にわたり、 原因企業の負担(約40%)を含め407億円が投じられた。 完工式では主催者として石井隆一富山県知事があいさつし、「イタイイタイ病を二度と繰 り返さないためには、カドミウムによる健康被害が発生した唯一の県として、その教訓を後 世に継承し、幅広い世代に伝えることが大事だ」と述べた。(2012/03/17-15:25)

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コメント

ほう、イタイイタイ病は岐阜の鉱山開発が河口の富山に影響を及ぼしたものですか、存じ上げなかった。
すぐに思い浮かぶのは当然福島の災害ですね。
これも東京や首都圏の為のものだ。
原発さえなければと自殺された方がいました。その想いをきちんと受け止めているかー。
それはともかく、イタイイタイ病、川崎病、水俣病、もう1つはなんだ?

投稿: oki | 2012/03/19 21:22

やいっちさん

こんばんは。

イタイイタイ病。
学生の頃、公害に関する授業で水俣病などと共に、学習をした記憶が有ります。
公害という、みじかに起こりうる可能性の有る出来事に、幼いながら大変興味を持っておりました。
当時は幾つかの写真をみたり、再び月日を経て当時の映像などをみる機会も御座いました。

33年という月日の復興に、長すぎるという印象なのですが、一度壊した自然を元に戻すまでには、多大な時間とお金が掛かってしまうと、改めて現実をみせられた思いが致します。

追伸:メールをさせて頂きました。


投稿: のえるん | 2012/03/20 00:55

okiさん

神岡の鉱山からのカドミウム汚染、その土壌の復元作業、福島の参考になると思います。

福島原発の事故さえなければ、原発の安全神話さえなければ、東日本大震災の復旧・復興もずっと早かったろうし、瓦礫の処理も風評被害を気にすることなく、日本全国が一斉に協力できていたはずです。
読売や産業界は、早々、原発の再稼動、原発の必要を喧伝し始めています。
愚の骨頂です。

投稿: やいっち | 2012/03/20 21:29

のえるんさん

自然は、壊すのは簡単、すぐ。
でも復旧するのは、大変、気が遠くなるような時間がかかる。

メール、届いていません。
ブログにも書いてきたように、パソコンが壊れ、今はモバイルで代用して、不自由ながらブログの更新しています。
従来のメールアドレスは、もう二ヶ月以上、全く覗けないでいるのです。

なお、ホームページの表紙の下部にメール欄があります。
ここへなら、届くかも。

投稿: やいっち | 2012/03/20 21:38

何紙かに目を通しましたが、ほとんどが記念祝典の祝儀記事で、記者が真摯ににカドミウムの問題を再考した形跡が見られなかったのは大変残念なことでした。拙ブログにも書きましたが、どう安全になったのか、ほとんどがカドミウム基準値など取りあげていませんし、費用負担の問題にもふれていません。少ないスペースでも(少ないスペースだからこそ)書くべきことの取捨選択は可能のはずです。にもかかわらず、各紙ともお題目のように福島の土壌汚染の問題に言及しています。
マスコミはイメージで語ることをせず、論点整理をし、的確な問題提起と、読者が考える糸口になる情報こそ提供すべきと考えます。

投稿: かぐら川 | 2012/03/22 22:06

かぐら川さん

さすがに鋭い指摘です。
というか、当然、抱くべき疑問ですね。

本当に土壌改良の実は上がったのか、誰が確かめてくれるのか、単に時間という万能薬に究明すべき事実・真実の有耶無耶化を委ねてしまっているのではないか…

以前、本ブログ日記にも書きましたが、イタイイタイ病の存在を知ったのは、小学生か中学生になりたての頃、マンガの本での特集で、でした。
日本の奇病(風土病)という特集だったかな。
大概のマスコミは及び腰だった頃だっただけに、変則的な形で何とかようやく実態の一端が報じられのかな、という憶測をしたくなる。

カドミウム汚染土壌の復元、実態を知りたいものです。

投稿: やいっち | 2012/03/24 21:58

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