雪洞(ぼんぼり)をめぐって
昨日、仕事中にふと、「ぼんぼり」という言葉が浮かんだ。
浮かんだ…のだが、あるいはラジオか何かで聞きかじったのが、脈絡もなく不意に我が輩の記憶の泥濘からヒョイと浮かび上がっただけなのかもしれない。
← 「ぼんぼり」(画像は、「人形のまるぎんネットショップ」より)
というのも、もうすぐ端午の節句、雛祭りの日なのである。
…書いていて今、思い出したのだが、昨日の新聞(朝刊)の中に、そう言えば雛祭りやひな飾りの話題があった!
まあ、小生には無縁の行事だが、「ぼんぼり」という言葉、事柄が妙に気になる。
仕方なく(!?)、備忘録と言うか、メモ帳に「ぼんぼり」とメモした。
日本人なら誰しも知っていることだし、今更、説明など必要ないと思われるが、現代ではやや馴染みが薄くなりつつあるようだし、自分のためにも、メモだけしておきたい。
「 雪洞 - Wikipedia 」によると (せっとう、ぼんぼり) と読んだ場合、「茶室で使われる 照明器具のひとつ。 行灯、提灯も参照」だという。
但し、(せつどう)と読むと、「 雪に掘られた、人が入れる大きさの横穴。 かまくら も参照」とある。
「あかりをつけましょ ぼんぼりに~♪」という歌(童謡)がある。
「ぼんぼり」とその童謡とは、小生の中では一体になっている。
哀しいかな小生、「ぼんぼり」という言葉から最初に浮かんだイメージ、描像は「かまくら」だった。
雪の小山を作り、そこに穴を掘って、ビニールシートか茣蓙を敷き、飾り付けし、宵闇に包まれる頃合となって、皆が集まったら、明かりを灯す。
つまり、小生が思い浮かべていたのは、「ぼんぼり」ではなく、「せつどう(雪洞)」だったのだ。
下手に「ぼんぼり」は漢字で表記するなら「雪洞」だと、中途半端に知っていたから、こうしたトンチンカンな勘違いをやらかすのだろう。
それと、小生には雛祭りなど、余りに縁遠くて、「雪洞(ぼんぼり)」の形・姿を脳裏に全く描けなかったと言うこともある。
→ 「横手公園のかまくら」 (画像は、「 かまくら - Wikipedia 」より)
折角なので、「ぼんぼり(雪洞)」について、もう少しメモしておきたい。
「 雪洞(ぼんぼり) - 語源由来辞典 」によると、「 ぼんぼりとは、蝋燭立てに長柄をつけた、紙や絹で覆いのある灯具。 柄をつけ下座に台座をつけた行灯 」だという。
同じ頁には更に以下の説明が付せられている:
ぼんぼりは、江戸時代には主に「ぼんやりとしてはっきりしないさま」「物が うすく透いてぼんやり見えるさま」などの意味で使われており、「ぼんぼりと 灯りが見える灯具」という意味でついた名であろう。 漢字では「雪洞」と書き、「せっとう」とも読む。 「雪洞(せっとう)」は、木や竹の枠に白紙を張り一部に小さな窓をあけ、 「風炉(ふろ)」と呼ばれる茶の湯を沸かす道具を覆う蓋もさし、「ぼんぼ り」とも呼ぶ。
ああ! なんて情緒溢れる世界。
やっぱり、小生には縁遠い世界に違いない!
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コメント
ぼんぼり。
私、実際の意味を良く知らずに
使っていたような(お恥ずかしい・・)
それに、こんなにも沢山の意味が
有るなんて!
改めましてとてもお勉強になりました。
かまくらの画像、
とっても風情があってステキですね。
かまくらでいつか過ごしてみたい(笑)
投稿: のえるん | 2012/02/29 23:04
のえるんさん
コメント、ありがとう!
返事に時間が掛かることがあるかも知れませんが、必ずしますからね。
ぼんぼりに限らず、知らないこと、知らない言葉、知っているつもりでもって実はあやふやだったり、いろいろありますね。
エヘン! 小生、若い頃、かまくらで過ごしたことがありますよ。
情緒たっぷりでした!
投稿: やいっち | 2012/03/01 22:11
かまくらでの情緒たっぷりなひととき。
とってもとっても羨ましいっです。
室内(?!)は暖かいと
聞いた事が有りますが、本当かなあ?
※食べたり飲んだりしてる映像を、
たまにみかける事、有ります・・
投稿: のえるん | 2012/03/02 20:03
のえるんさん
降り積もった雪は、天然の布団(かコート)のようなものです。
気温はどこまでも下がることがあるわけですが、雪の上着を羽織った樹木や大地は、雪の温度、つまり零度前後からはあまり下がらない。
吹雪の際、立ち往生し孤立したとして、痛烈な寒さに耐えるには、即席のカマクラを作り、その中に籠もって、一時凌ぎをする。
まあ、そこまで大袈裟なことは考えたくないですが、カマクラに仲間で、家族で、恋人同士で過ごすとなると、気持ちだけでも熱くなりそうじゃないですか。
投稿: やいっち | 2012/03/03 21:06
やいっちさん!
ご丁寧なコメント、
本当にありがとう御座います。
天然の毛布、なるほどですね!
とても素敵な表現だなぁ・・
春を心待ちにしてる
樹木や大地の植物達が、
静かに雪の下で眠っているのかな・・
スヤスヤ。
投稿: のえるん | 2012/03/04 03:29