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2012/01/20

「ももしき」か「ももひき」か(前編)

 自宅では、相変わらず、ジャック・ケルアック著の『オン・ザ・ロード』(青山南訳 河出文庫)を読み続けている。
 こういった勢いに満ちた小説は、一気呵成に読み倒したいが、そうもいかない雑事ばかりの日常が恨めしい。
 こうした小説は若い頃に出合いたかった。
 小生が若い頃に遭遇した似て非なる小説は、仙台の古書店で発掘したルイ=フェルディナン・セリーヌ の『夜の果てへの旅』だったっけ

Tateyama_008

→ 冬の富山には珍しい、晴れの日々が続いている。このまま春になってほしいが…。

 昨日の日記で、ズボン下のことなど(も)話題にした。
 コメントを寄せていただいたりしたが、昨夜、仕事中、ふと不安になった。
 いや、なにかもやもやしたものがあった。

 昨日は、その原因がはっきりしなかった。
 コメントを頂いて、もやもやの原因が分かった。

 そう!ズボン下(下着)で、昔、ガキのころ、穿いていたそれは「ももしき」なのか、それとも「ももひき」なのかが、引っ掛かっていたのである。

 日記は何気なく「ももしき」と書いたが、どうも、「ももひき」のほうが正しいような気もする。
 となると、仕事していても、ずっと気になって仕事が手に付かない…なんてのは、嘘だが、気になっていたのは事実。
 

腿(股)に敷く → 腿(股)敷く → 腿(股)敷き → ももしき
 
 こうした転訛はありなような気がする。
 でも、遠い昔、自分は(あるいは親にしても友達にしても)、「ももひき」と言っていたような微かな記憶がある。
 微か、というのは、近年、「ももしき(ももひき)」なんて俗称(通称)はあまり使われず(特に若者の間では)、ズボン下か、女性だとスパッツという呼称が一般的のようなのだ。
 スパッツってのも、なかなか洒落ているが、小生はスパッツはあまり好きではない(生足が一番だという理由もあるが、どうも、理屈抜きに気に食わないのである。でも、今はこの件については、これ以上、突っ込まない!)

Ontheroad

← ジャック・ケルアック著『オン・ザ・ロード』(青山南訳 河出文庫) 読み出したら止まらない…でも、今の小生はちびりちびりしか読めない。若さの持つ(アメリカが一番、元気だった頃特有の)野獣的なまでのキラキラした文体が素晴らしい。訳に、ジャズのところで、「ブルーズ」とあるのが気になったが、気のせいか。

 一方、下記の転訛もあってよさそうである:
 

腿(股)に引く → 腿(股)引く → 腿(股)引き → ももひき

 まあ、どっちでもいいようなものだが、実は、気になることが別にあった。

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コメント

なんだろうね、この流れは、
順徳院に行くのか、
いいや、よかぁ分からねぇな。
また来やす、また会いやしょう。
瀬を早み岩にせかるる滝川の、って、
そいつぁ崇徳院だね。
しばりはいいねぇ。
川の流れのよ~に~、ってか。

投稿: 青梗菜 | 2012/01/20 20:19

ああ、iPadも欲しい。
NHKの番組で昔、舌つずみをうつなのか、舌ずつみをうつなのか、論争して?ましたねー

投稿: oki | 2012/01/20 21:42

青梗菜さん

順徳院 (1197-1242)
    百敷や古き軒端のしのぶにも
       なほあまりある昔なりけり

崇徳院にも、順徳院にも行きません。
我輩の流れは澱んでますからね。

まあ、我輩なりの溜まり場に嵌っておわりですが。

投稿: やいっち | 2012/01/20 22:20

okiさん

iPhoneじゃ、便利だけど、ネットでの書き込みとか読み込みだと、多少は窮屈でしょうね。

我輩も、iPad、欲しいです。
あ、スマホも欲しい。

「NHKの番組で昔、舌つずみをうつなのか、舌ずつみをうつなのか、論争して?ましたね」。

これは、断固、舌鼓(したつづみ)でしょうね。なので、両方とも違ってる。

投稿: やいっち | 2012/01/20 22:26

今は国語辞典にも、舌づつみとも、と載ってますし、片岡鶴太郎さんなんかも舌づつみを使いますね。
時代とともに言葉は変化する。
因みに舌ずつみと書いたのは、僕のスマートフォン、Galaxyだとづ、をどう表記したらいいかわからなかちめ。
iPhoneならづは書けます。
スマートフォンも一長一短。

投稿: oki | 2012/01/21 00:05

ケルアックの『オン・ザ・ロード』、池澤夏樹個人編纂の世界文学全集で青山南の新訳を読んだのですが、もう文庫になっているのですね。
以前は『路上』という訳だったのですが。

ケルアックはカポーティーに、お前はただタイプライターを叩いているだけじゃないか、と言われたのですが、これはケルアックに対する最大の賛辞じゃないか、といわれています。

投稿: 瀧野信一 | 2012/01/21 01:25

oki さん

舌つづみについては、鼓(つづみ)を打つを舌に応用したわけで、舌鼓(したつづみ)と読む以外はありえないと思っています。

「舌づつみ」って、一体、何なのでしょう?
まあ、何処かで誤解・誤用され、転訛していった例の一つなのでしょう。

ただ、その間違いが広まってしまった結果、「したつづみ」も「したづつみ」も使われているのでしょうね。

iPhone(スマホ)やiPad、欲しい!

投稿: やいっち | 2012/01/22 20:10

瀧野信一さん

ケルアックの『オン・ザ・ロード』(池澤夏樹個人編纂の世界文学全集・青山南訳)を文庫本で見つけたときは、びっくりしました。
ル・クレジオの『物質的恍惚』も文庫本に入っていると知り、近いうちに買うつもりです(単行本は、引越しの際に処分したみたい)。

ケルアックの『オン・ザ・ロード』の文体、リズミカルでリリカルで、音楽的(ロックかソウルかジャズか)で、実に素晴らしい。
原文で読みたいものです。

投稿: やいっち | 2012/01/22 20:15

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