富山市豊田そして「豊(とよ)」のこと(前編)
過日、富山市内の地名に「アラ」が付いている事例が多く、ちょっと話題にしてみた。
ある程度は、想定内だった。
間違っても、富山の地に「アラ」が多いわけじゃない。
← 富山市某公園で見かけた石の庭。決して、我が家の庭じゃない。枯山水? 夏場など、雨の多いときは、渓流となる?
あくまで(県内を流れる常願寺川など、何本もの暴れ川の氾濫などによる)荒れた地が多かった、それを開墾して住地(畑や田圃など)として整えられていったということのようだ。
富山市内で気になる地名は、ほかにもある。
それは、「豊田町」である。
一般に(日本においては)、「トヨタ」というと、愛知県の豊田市だろう。
愛知県には、「豊」の字の冠せられた市が幾つもある。
どうやら、「豊田市」以外は、「豊川」が関わっているようである。
地名に「トヨ」が付く市や町名が多いのは、北海道だとか。
そこには、アイヌとの関わりが窺われるという。
一説には、「アイヌ語で、トプヨコロ(無人地)が由来してる。つまり、豊がつく地名は、辺鄙な場所だった可能性が高い。 また、開拓民の願望で豊かな場所への思いが込められている場合もある」とか。
でも、この「トヨ」アイヌ語源説は、富山に通じると考えていい根拠は見出せない。
→ 東屋から眺めると、岩の築山風だと分かる。やはり、滝をイメージしている?
さて、富山市にも、「トヨ」絡みの地名が集まっている地区がある。
そこの辺りには、「豊田 豊城 豊丘 豊若 豊島」の各町が隣接している。
我が家の本家が豊田町にあることもあって、気になる。
というか、小生は豊田町しか知らなかったのだが、職業柄、富山市内を車でうろうろするようになって、豊田町の周辺には、「豊(トヨ)」絡みの町名が複数あることに気づいたのである。
どう見ても、「トヨ(豊)」が地名の原点にあると考えざるを得ない。
そもそも「豊」を「とよ」と読ませること自体が、疑問である。
字面からすると、「豊」を「とよ」と読むのは、すぐには難しいはず。
たまたま、戦後、プロレスがテレビの人気番組だった頃、「豊登」という力士上がりのプロレスラーが居て、「豊」を「とよ」と読めることを、漢字に(も)弱い小生にも、読める次第なのである。
← 久しぶりにサンバを見た。演奏とダンスの競演に感激。但し、テレビの「Rの法則 学校自慢スペシャル R’s学園祭~魅せる編~」で。
「豊(とよ)む」という言葉がある(ことは知らないではなかった)。
意味は、「正の方向に離れる」で、「高まる・勢い付く・栄る・熟れる・優れる・勝る・至る」などとか。
表記の上では、「響動む」もある。
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