最低限の付き合い
過日の日記で、「親戚づきあい、近所づきあい、町内会、会社の同僚との付き合い、などなど、最低限に抑えている。というより、現実的にできない」なんて、愚痴を呟いた。
その流れの話である。
→ 富山の某建物の夜景。なんて、実は富山市役所。実にユニークなデザインである。「公共建築賞、日本建築学会賞、電気設備学会賞、中部建築賞、とやま都市景観建築賞、NEG空間デザイン・コンペティション」などを受賞とか。「旧・富山市制100周年記念事業として、改築された」という。
情けなくも、かくなる愚痴を吐いた日、衝撃の事実を知らされた。
父の一番上の姉(小生にとっての伯母)が本年の一月に亡くなっていたと、近所の親戚の方に知らされたのだ。
その方も、正月の年賀状は控えますという、その伯母の家の方からの葉書で知ったという。
本来は、我が家は本家である。
伯母にとっても、その親戚の方にとっても。
伯母は我が父の父の家である我が家から、やや遠隔の地へと嫁いでいった。
なので、伯母の死亡通知が我が家、つまり小生にあってしかるべき筋合い。
でも、伯母は来年には百歳となる(はず)。
← 「富山市役所庁舎全景」 (画像は、「富山市 本庁舎案内図」より) しかしながら、ユニークなデザインなのは、あくまで裏側から眺めた場合。表からの眺めは、実に地味で無難。…で、一体、誰が設計したのだろう。調べてみたら、有名建築家とかじゃなく、「日本設計」らしい。「富山市庁舎|株式会社 日本設計」なる頁に、富山市役所を設計した狙いなどが書かれてある。
彼女は長年、寝たきり状態である。
なので、父(つまり伯母の弟)とも、年賀の上でも交流がなかった(伯母本人は、年賀状は出せなかった、といくより、出せるはずもなかった。但し、伯母の息子さんとは父は、年賀状の交換はあったらしい)。
長年、父と伯母(父の一番上の姉)とは実際上の交流が叶わなかったので、もしどちらかが亡くなっても、相手方には死亡通知をしないという、予めの合意があったと聞いている。
それでも、本来は本家筋である我が家(つまり小生)が間接的に伯母の死を一年近くも経過して知らされる、というのは、ショックである。
いくら親戚付きあいを最小限にとはいっても、あまりといえばあまりである。
→ 『ニコライの日記 上 ロシア人宣教師が生きた明治日本』(中村 健之介編訳 岩波文庫) 「文久元年(一八六一)、熱意を胸に、二五歳のロシア人宣教師が函館に降り立った。以来五〇年、生涯伝道に奮闘したニコライ。その日記は、激動の時代状況、そこに生きる人々の生活や声を、豊かな感情と思考、卓抜な観察力で今に伝える貴重な記録である」とか。はるか遠くの日本へ。怒りやすい自分、ままならない布教活動。宣教師の心中は、決して穏やかではないことを知らされる。昨日、車中にて読了。二週間を費やして。まあ、ボチボチと。
こうして、親戚筋からも、段々、相手にされなくなっていくのだろう。
(最低限の親戚づきあいとして、従兄弟会を考えている、という日記は過日、書いたはずだが。)
そう、最低限の付き合いなどと言っていると、最低限の底が見えなくなるだろうということかもlしれない。
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コメント
いやいや、弥一さんを心配させまいとわざと隠していたのですよ。
うちもそう、とても仲良しの叔母さんがいないからどうしたのかと思ったら、脳梗塞で倒れ入院してた。なぜ知らせないと思ったら、こちらを心配させまいとあえて話さなかったと。
今は三鷹のリハビリセンターにいて週一回見まってますよ。
ところでツイート始めました。
おもしろいですね。
投稿: oki | 2011/12/15 22:40
okiさん
本文で書いた、父の一番上の姉のこと。
彼女が亡くなったこと、彼女の妹(そろそろ90歳ほど)が知っているのかどうか。
その妹(父からすると二番目の姉)からお歳暮が届いたので、御礼をする際、その話題に触れたものかどうか。
これだけの年齢になると、交流も難しいし。
その子供の世代では、ほとんど交流は途切れている。
特に小生などは、独り身なので、世間の義理から浮いてしまっているので、消息が分からず、もどかしい。
母の兄弟や姉妹で存命なのは、一人だけ。
ほかに繋がりもないので、彼女の独り身の息子さんが心配で、居ても立ってもいられない様子。
そんな事情が分かっていても、何も出来ない、しない、怠惰が自分が居るだけです。
ツイッター、始められたんですね。
先ほど、フォローさせてもらいました。
投稿: やいっち | 2011/12/16 13:20