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2011/12/20

この唐変木!

 もう一昨日となるが、日曜日は営業の日だった。
 金曜・土曜と忘年会などで街は賑わい、仕事のほうもかなり忙しかったらしい。
 そんな肝心の日、小生は休みで、日曜日に仕事。

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→ 日中の冷たい雨に凍える南天の実。今夜、雨の雫が雪に変わりそう。

 それでも、金曜土曜ほどではないが、夕方くらいまでは、そこそこに忙しかった。
 無論、忘年会とかじゃなく、買い物やカラオケへ、食事に、というお客さんが多かった気がする。
 日曜日なので、日中から忘年会だというお客さんもいたが。
 

 考えてみれば(考えなくても)、営業の日は、変更することは可能である。
 日曜日の営業をせめて前日の土曜日に切り替えれば、夜中を過ぎても、繁忙を極められたろうことは容易に想像が付くのだし。
 が、変更を会社に言い出すのをためらってぐずぐずしているうちに、土曜は過ぎ、日曜日が来る、というわけである。
 
 そんな融通の利かない、機転の利かない自分を意識(自覚)したからだろうか、車を運転中に、ふと、「唐変木
」という言葉が浮かんできた。
「唐変木(とうへんぼく)」!
 決して、自分のことじゃない! と言い張りたいところだが、断固、この呼称を拒否し通す自信もない。

 さてこの「唐変木」だが、近頃はあまり聞かれない言葉だと思う。
 少なくとも小生は言ったことはないし、言われたこともない!
 テレビやラジオでも、聞きかじったことは、最近は(…ここ久しく)ないように思う。

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← 寒菊の花びらの黄色が、真冬に向かって一層、鮮やかに。雪が降っても、黄色い花を咲かせ続けてくれる。

唐変木(とうへんぼく) - 日本語俗語辞書」によると、「唐変木とは、偏屈な人や気の利かない人のこと」とのことである。
 まさしく我輩のことである…じゃない、小生が理解していた通りの意味なのだった。
 同じ頁の「『唐変木』の解説」なる項を参照させてもらう:

唐変木とは偏屈な人や一風変わった人、気の利かない人のことで、そういった人を嘲う言葉である。こういった人を唐変木と呼ぶ理由として「遣唐使が持ち帰った変な木から」「唐(外国)の変わった木偶人形から」など、これ以外にもいくつかの語源説があるが詳しいことはわかっていない。こうした意味で古く江戸時代(語源によってはそれ以前という説も?)から使われている唐変木だが、昭和後期辺りから使われることが少なくなっており、現代では一部中高年が使う程度になっている。

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→ 青空と雪雲と。裸木が寒々しい。外出の際、近所の公園の脇を通りかかったら、見かけた空。やや南西の方角。…黒い雲の一部は、デジカメの内部のカビだったりする!

 この説明では、江戸時代くらいに使われだしたが、「現代では一部中高年が使う程度になっている」とある。

 という説明文を読んで、ふと思い出した…ような気がする。

 上で、ここ久しく聞いたことはない、なんて書いたことと矛盾するようだが、何かのテレビドラマで、女性の登場人物がその彼氏に「この唐変木!」なんて、言い放ったのを聞きかじった気がしないではないが、自信がない。
 その女性は若かったはずだが、作家か脚本家が言わしめた科白だったのか。


 それはそうと、この「唐変木」は、偏屈な人、頑固な人に対して嘲笑う言葉、ではあるが、しかし、何処かしら、愛情の欠片、片鱗のようなものを感じてしまう。
 ドラマでも、女性は彼氏を「唐変木!」と言いながらも、完全に突き放してはいなかったような気がする。
 どうして自分の(愛情の篭った)説得の言葉に耳を傾けてくれないの、という悲しみの念さえ、そこはかとなく含まれているような、気がする。

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← 同じ公園にて、北東の空を望む。立山連峰の勇姿が雲間に。今夜は雪模様。

 気がする、ばかりで、心もとないが、「唐変木」に情愛の雰囲気を感じるのは、日曜日、つい浮かんでしまった「唐変木」という言葉が、かりに自分のことを念頭において、我輩の脳みそが呟いたのだとしたら、せめてそこに愛情(自愛の念)の欠片くらいはあってほしいと願われたから、なのかもしれない。

 あくまで、そんな気がするだけのことだが。

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コメント

ドコモスマートフォンが通信障害のようなのでiPhoneで。
へえタクシー会社って営業日の変更効くのですか?
当たり前ですが暮れも正月休みもタクシー利用する人はいるわけで、誰かが出なくてはなりませんね。
どうやってそこを決めるのか内輪の話是非伺いたいです。

投稿: oki | 2011/12/20 22:31

okiさん

ドコモスマフォ、例のメールのトラブルなのかな。
近いうちにスマフォ、欲しいんだけど、心配だね。

タクシー、出勤日、多少は変更が可能です。
でも、基本的に隔日出勤だから、難しいけどね。

収入が減ることを覚悟するなら、休むことも出来るし。

正月、一人暮らしの人とか、家にしても酒を飲まない、家で邪険にされる人とか、出ますね。
でも、年末や正月は例年、暇なので、休むのが無難です。

別に内輪で話し合うなんてことはしない。話し合いの必要もないし。
話し合うとしたら、忙しいかどうかの情報を得るためだけでしょうね。

投稿: やいっち | 2011/12/21 21:07

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