「天使の毛」をめぐって(前編)
あるSNSサイトで、「天使の毛」って言葉を知った。
「天使の……」という言葉では、「天使の分け前(取り分)」といった表現もあることは、小生も知っている。
→ 仕事で富山市でもやや郊外へ。雨模様の空だったので、景色がいかにも北陸特有の鉛色。ドライブで行きたかった。
「天使の分け前(取り分 Angels' share)」という言葉は、二十年ほど前に、何かの折、知って、その意味合いに感じるものがあって、「天使の分け前」と題した短編を書いたりした。
(せっかくなので、この短編をブログにアップしておいた。)
「天使の分け前」を巡る、エッセイ(駄文)も綴ったことがあった。
その中で、「天使の分け前」の意味については説明している:
お酒好きな方なら御存知だろうが、「天使の分け前」という言葉がある。英語だと、「Angels' share(天使の分け前)」ということになる。小生、この言葉というか現象を10年余り前に初めて知った時、なんとなくロマンチックな気分になったものだった。釈迦に説法で気恥ずかしいが(多分、このサイトを覗かれる方の多くが御酒を日々召されるに違いないだろうから)、一応、説明しておくと、貯蔵庫に寝かせておくあいだに蒸散するウイスキーのことをスコットランドでは上記のように表現するらしい。
「一年に樽容量の2~3%。10年も経つと、分け前は樽の4分の1にもなるというから、天使のピンはね分は少なくない」と、何処かのサイトでコメントされていた。どうやら天使は相当な飲兵衛だということが、これで分かる。休肝日などないわけだし、毎日相当に飲んでいるわけで、すこぶる丈夫だということも分かるわけである。西洋の絵画などで天使の素肌がややピンクがかって描かれるのは、暗に天使は酒でポッとなっていることを画家達が皮肉っていたわけだ。
さらに丁寧に説明を加えておこう(小生は、飲むとしつこくなる性質らしい)。要はウイスキーも貯蔵庫の樽の中で呼吸しているということなのだ。この場合、呼吸をするとは、外気を吸い、かわりに揮発成分を蒸発させているということなのは言うまでもない。
スコットランドのウイスキー作りの職人は、この蒸発した分を「空にのぼっていって天使が飲む分」という意味で、天使の分け前と小粋に表現したわけだ。
ところで、天使は男なのか、それとも女なのか、皆さんは御存知だろうか。西洋の絵画を見ても、そこがうまく誤魔化されていて、よく判別できない。困ったものだ(何が困るのか、よく分からないが)。
実は小生も知らない。寝しなに養命酒をちょっと多目に飲んで、夢の中で想像の目を輝かせて考えてみようっと。(02/04/21)
ついでながら書いておくと、「天使の囁きの日」なんてのもある。未だ、必ずしも広まっていないようだが。
あるいは、結構、有名だけれど、たまたま小生が寡聞にして知らないだけなのか。
この「天使の囁きの日」は、その前提(?)として、「天使の囁き」という言葉があってこそのようだ。
「天使の囁き」とは、「空気中の水蒸気が凍ってできるダイヤモンドダストのこと」だとか。
言うまでもないが(?)、この「天使の囁きの日」を巡っても、駄文を綴っている。
さて、肝心の「天使の毛」についても、説明しておく必要があるかな。
(というより、表題からして、ここからが本題である!)
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