『宇宙は本当にひとつなのか』の周辺(後編)
そもそも、わたしの世界の空高くには、夜には月や星があり、昼には太陽がある。
昼間の空の世界には雲があり、雨が降り、風が吹く。
風は一体、何処から吹いてくるのだ?
← リサ・ランドール著『ワープする宇宙 5次元時空の謎を解く』(向山信治/監訳 塩原通緒/訳、日本放送出版協会) 刊行された4年前には、ほとんどSF小説を読むような感覚で読んでいたが、今や、この飛んでる宇宙理論が現実味を帯び始めてきた。村山斉著の『宇宙は本当にひとつなのか』の中でも、暗黒物質を説明する有力な理論(候補)の一つとして言及されている。(
谷間の向こうから?
山の彼方から?
海の向こうから?
それとも、姿を見せない闇の支配者の気まぐれな吐息?
→ ということで、本稿の挿入画像では、実りの秋がテーマです。
風は、見知らぬ世界から吹いてきて、見知らぬ世界へと吹き過ぎていく。
わたしは、そんな風にとって、一本の木、一本の草ですらありえないような、覚束なさを感じる。
月の輝きは太陽の光りの反射に過ぎないと知る。
地球の大気も陽光の恵みだと知る。
世界の周りを人々が集い、世界の天蓋を太陽が、月が、星が、雲が、経巡るのではない…らしい。
世界は、太陽の周りを巡っているのか。
← 今のところ、確認できているミカンの実は、一つだけ。3年前には、二つの籠を山盛りにしていたのに。
わたしはさらに学ぶ。
太陽すら、宇宙の数知れない星星の一つに過ぎないことを。
星たちはそれぞれに、数千億個あるという銀河系の星たちの、有り触れた一個に過ぎないことを。
しかも、その銀河系すら、数千億とも知れない、膨大な数の星雲の一つに過ぎない。
宇宙の中心でないなら、せめて宇宙の端っこの銀河に過ぎないといじけることすらできなくて、とことん、有り触れた星雲の一つに過ぎない。
しかし、宇宙は…、宇宙だけは、一個のはずだ。
世界がどんなに茫漠たる広がりを持っていようと、その世界がドンドン、広がりつつあるのだとしても、この世界、この想像の中で拡張されたわたしの世界である宇宙は、唯一、掛け替えのない世界であるはず、ではなかったのか。
その宇宙すら、いまや、一個だけ、唯一の存在とは限らないという。
2003年に、従前の宇宙像は、崩壊してしまった。
宇宙すら、目に見えない多くの次元と無数の宇宙が存在している、その中のほんの一個に過ぎない、少なくとも、その歴然たる証拠が突きつけられた。
ただ一つだけの我々の宇宙という宇宙像を覆さざるを得なくさせた最たる<存在>が、暗黒物質であり、暗黒エネルギーである。
← ブライアン・グリーン著『エレガントな宇宙』(林 一・林 大訳、草思社刊) 9年前に刊行された直後に読んだが、今も最も面白い宇宙論の本の一冊であることに変わりはない。
そして、それこそが、本書のテーマなのである:
宇宙の全体を調べてみると、目に見える物質は5パーセントにも満たなくて、残りの約96パーセントは正体不明の暗黒物質と暗黒エネルギーだというのです。私たちは、目に見える宇宙こそ宇宙だと思ってきましたが、最近になってそれがまったくの間違いであることがわかってきたのです。暗黒物質と暗黒エネルギーの正体を探っていくと私たちには目に見えない多くの次元と無数の宇宙が存在しているのではないかというのです。
→ ずっと謎の樹木(の実)だったこの木、ネッ友に「花梨」では、と教えていただいた。ほとんど藪の状態となった裏庭の一角にひっそりと(?)育っていた。
参考サイト:
「宇宙像の変遷と科学」
関連拙稿:
「宇宙の神秘に対する畏敬の念」
「物理学界がいま最も注目する5次元宇宙理論」
「『ブラックホール戦争』は決着したのか」
「ジョイス…架空のイメージとの遭遇(序)」
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