秋茄子と言えば(後編)
ただし、それでも、最後の最後まで、口に出来ないものが一つだけ残った。それは松茸とか椎茸の類いである。
これだけは食わず嫌いではなく、何度トライしても口に出来ない。無理して口に入れると吐き気がする。
というか、吐いてしまったこともある。
← 「毎年8月1日に行われるこの納涼花火大会は、富山大空襲で犠牲になった人達の鎮魂と永遠の平和を願うため、終戦直後の昭和22年より行われてい」る。そう、ただのイベントではなく、鎮魂の催しでもある。 「音と光のページェント:納涼花火大会へ!」や、特に「富山大空襲と母のこと」や「花火大会と空襲の間に佇む」など参照のこと。
何かの虫を喉にしているようで、どうにも我慢がならない。
八宝菜の時は、冗談じゃなく死ぬ思いだったのだ。他の具は嫌いだけれど噛まない限りは口に入れることもできるし、御飯で丸めて喉を潜らすこともできる。が、椎茸、松茸だけはどうにも。
そして、そう、炒め物の茄子も大嫌いなのだ。これも、食わず嫌いではなく、とにかく喉を通らない。通る以前に口に入らない。口が受け付けない。吐き気との闘いとなる。
そんな小生なのである。が、年を取るとは凄いことだと思う。今は、台所のない狭い部屋に暮らしているので料理など論外だが、前の住居ではそれなりの台所があったので、結構、料理をした。味噌汁も、味噌から適当に濃さ加減を見ながらの本格的な味噌汁である。
焼肉が大好きなので、週に二度三度と焼肉料理がオカズとなるのだが、ただの焼肉ではなく、最低でも野菜ミックスを買ってきて、肉野菜にする。当然、キャベツもニンジンもモヤシも木耳も、とにかく(見た目には栄養のなさそうな)野菜類がいろいろ入っているのを、肉と絡めて焼くのである。肉だけを食べるのも美味しいが、野菜と絡めて食べるのもグッド。
それが、もっと年を取ると、スーパーではほとんど手にしなかったというか、眼中に入らなかった山菜なども買ってみて、食卓を賑わせてみたり。
もう一度、茄子に戻ると、依然として、炒め物の松茸・椎茸と同様、炒め物の茄子は嫌いである。が、浅漬けなど、漬物の茄子なら今では、わざわざスーパーで買ってきたりすることさえあるのだ。変われば変わるものである。
そういえば、これはただの直感で、ちょっと怖いので試してはいないのだが、松茸・椎茸も炒め物は嫌だが、焼いて食べるのなら、口に入るような気(予感)がする。
まだ、確信は持てないので、買って、焼いてみて、それでもダメかもしれないし、敢えて購入はしないでいる。誰か、松茸・椎茸の新鮮なものをプレゼントしてくれないものか(饅頭、怖いかという落語の話をしているわけじゃない)。
(中略)
→ 同じ橋の上の撮影スポットを、ちょっと振り向くと、こんな夜景。運河沿いの散歩コースになっている。
たかが茄子。されど茄子。
実は、もう、夏も終わりだから、「さらば茄子」と駄洒落たタイトルを付けようかと思った。
しかし、これでは、名エッセイストの方の名文との比較対照の果ての差があまりに歴然とする恐れがあること、同時に、年を取るごとに、味覚というか食の好みが変わっていく自分を感じるので、さらば茄子というのは寂しい気がしたので、表題の如くにしたのである。
何事も為すあたわざる自分を感じる。敢えて他のタイトルを付けるなら、「為すば成る」とでもなるのだろうか。
ま、そんなことをつらつら思った、夏の終わりの夜だった。
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