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2011/05/06

第42回日展(富山展)より(前編)

第42回日展 富山展」を観てきた。
 美術展を観に行ったのは、久しぶりである。
 東京在住時代も、最後の数年は、足が遠ざかっていたし(美術展へ行くと、ついカタログを買いたくなる。それが負担になっていた)、富山に帰郷した3年前からは、家のことがあって、気が休まらず、美術展どころか映画館さえ、全く足を運んでいない。

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→ 遠藤原三 「埋み火」

 ん? 昨年、ネット上の知り合いの方の作品が展示されているということもあり、国際会議場内で行われた美術展に足を運んだことがあったし、「富山ゆかりの画人岸駒-岸家伝来の絵画資料をまじえて- - 富山県富山市の展覧会」にも足を運んだから、全くというのは、間違いか。

 それなのに、「第42回日展 富山展」へ行ったのは、日展の富山展が隔年にしか開催されないこともあるが、昨年の不幸以来の家のゴタゴタも大よそは片付いたし、曲がりなりにも正業に就いたので、たまにはいいかなと思ったからである。
 正業といっても、収入は一般の富山県人の平均年収の半分にも満たない。

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← 三沢 忠 「残雪」

 生活はギリギリ…でさえ、ないかもしれない。
 それに、隔勤で、一日ごとにほぼ終日、仕事、その翌日は一応の休みという勤務体系が続く。
 休みといっても、終日の仕事の翌日だから、仕事があけて帰宅したらグッタリして睡眠、日中は(当然、外は明るいし)ボンヤリして過ごし、夜になるともう、翌日早朝の出勤に備えて早めに寝る。
 なので、休みの日は、丸一日の休みのはずが、ボヤーとしている間に日が暮れてしまう。
 起きている間(というより、かろうじて目覚めている間)は、やたらと広い庭や畑の草むしりに追われる。

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→ 樋口 洋 「白い函館」

 畑や庭を一回り、草むしりや掃除(落ち葉掃き)、落ち葉や枯れ枝の片付けをし終えるのに、一週間を費やす。
 一週間といっても、隔勤なので、実際には二週間という日にちが過ぎている。
 二週間の間には、最初の頃にやった草むしりの労苦も水の泡というか、もう、草が伸びて目立つようになっている。目立つ雑草を毟った際には小さかった雑草の芽が二週間の間に降った雨で一気に伸びるのだ。
 雑草に限らないのだろうが、雨の威力を実感させられる。

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← 清水 優 「海鳥の声が聞こえる」

 雨上がりの際に外に出てみると、つい先日までは小さかった草がこれでもか、というほどに伸びるのである。
 憎たらしいほどだ。
 一方、球根や種や苗を植えたりした植物は、盛りを迎えたかと思うまもなく、気がつくと花の盛期を過ぎて萎れてしまった哀れな姿を目にしてしまう。
 あれほど庭中を賑わせていた、水仙の花々は、今月早々には萎んで茶褐色の萎びた姿を晒している。

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→ 塗師祥一郎 「雪山」

 チューリップは、我が家には三箇所の花壇に植えてあるのだが、車道に面した花壇のチューリップは全て涸れてしまっている。
 残る二箇所の花壇のチューリップは、幾つか花びらが開き切っているものがあるが、なんとか遠目にはチューリップの花畑風に見えるようである。

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コメント

おっ、日展。
日本最大規模の公募展ですね。
今東京では「国展」という公募展が行われています。
これも歴史あるようなー。
ところで日展、洋画、日本画、工芸、書、彫刻いろいろあったと思いますが、僕は一日ではとても回りきれないー。
弥一さんは回られたのかな。
ところで話題は変わって、広島で開かれるはずだった「印象派の誕生」という展覧会も中止になりました。
日本に貸してくれないんですね、困ったことでー。

投稿: oki | 2011/05/06 22:10

okiさん

富山展は、限られた数の作品しか展示されていないようです。
なので、二時間も要しないで、全ジャンルを観て回ることができました(彫刻と書、美術工芸は、ほとんど流して観ただけですけど。

海外は、今も日本の原発汚染を警戒しているようですね。
確かに、今も放射能漏れを抑えようとしている段階で、解決には程遠いから、仕方ないのかな。

でも、広島がダメってのは、分からない。

投稿: やいっち | 2011/05/08 02:10

こんばんは。
母の日ですね、孝行したいときに親はなしと。
その国展行ってきました。
日展は書があるんですよね、国展は書がない代わりに写真がある。
3.11を題材にした作品ももうありましたよ。
日展はいかがでしたか?
新人賞、会友賞、なんだ゛かんだとあるのは公募展ならでは。
写真は勝手に携帯で写している人もいましたが、日展富山は許可制ですか。

投稿: oki | 2011/05/08 21:56

okiさん

国展は、日展より新しい企画ですね。
日展は、昨年から巡回しての展示が始まっていますから、3・11を題材にしようがないですね。
あくまで日展の富山展を見ての印象ですが、なんとなく大人しい気がする。
よく言えば、洗練と技術の磨きがあるのでしょうが、今ひとつ、現実に立ち向かう気迫に強さを感じない。

何か、内向き。

もしかしたら、okiさんの言うように、次の日展は、3・11の影響があって、今年とは様相を一変するかもしれないですね。
期待しましょう。

撮影、富山展では許可されていませんでした。
なので、デジカメは持参していったものの、一枚も撮影せず。
ガッカリ。
撮影くらいさせてほしい。
お気に入りの作品を鑑賞するだけじゃなく、撮影したかったなー。

投稿: やいっち | 2011/05/10 21:50

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