マーライオン、シーサー、そして狛犬のこと(後編)
ところが、続く記述には、「元々は単体で設置されていたものだが、おそらくは本土の狛犬の様式の影響を受けて、阿吽像一対で置かれることが多くなった」とあるではないか!
← ミニマーライオン 小生が81年か82年に観たマーライオンとは違うようである。いずれにしても、像に迫力とか歴史を感じさせなかった。像が作られて間もなかったということもあるだろうが、何か、(素人による)作り物めいていて、観て、感動も何も感じなかったのを覚えている。(画像は、「マーライオン - Wikipedia」より)
下手すると、本土の狛犬からシーサーという流れを考えないといけないかも?
さすがにそれはないようだが…。
では、「マーライオン - Wikipedia」なる頁を覗いてみよう。
「マーライオン (Merlion) はシンガポールにある、上半身がライオン、下半身は魚の像である。材質は全身コンクリート製で波を象った台の上に乗り、口からは水を吐いている」。
→ 「葱坊主」 ネギの生命力には、ただただ感心するばかり。畑には今、何も野菜は育っていないのだが、ネギだけは、一切、世話などしていないのに、毎年、今頃になると葱坊主!
シンガポールの「象徴的存在であ」り、「シンガポール近辺にかつて栄えた都市の名「タマセク」(ジャワ語で海の意)にちなみ "mermaid(人魚)" と、シンガポールの名の元になったライオンを合体させたと言われている」という記述は、そうだったのか、と、妙に意味もなく感心させられてしまった。
脱線したくなるのを我慢して、「由来」の項へ急ぐ:
11世紀にマレーシアの王族が対岸に見える大地を目指して航海の旅に出た際、途中で海が激しく荒れ、王族が被っている王冠を海に投げたところ、海は静まり無事にその大地にたどり着くことができた。その時、ライオンが現れて、王族にその大地を治める事を許して立ち去った。マーライオンの頭部はこのときのライオンを表している。また魚の尾は、古代都市テマセック(ジャワ語で「海」)を象徴している。王族は、その大地を「ライオン(Singa)の都市(Pura)」を意味する「Singapura(シンガプーラ)」と名づけ、マーライオンを国の守り神として祭ったという伝説がある。セントーサ島にある「マーライオンタワー」では、このマーライオン誕生の歴史について映像形式で見る事ができる。
← 「Chinese guardian lions(石獅)」(明王朝時代の紫禁城) どうやら、シーサーも狛犬も、朝鮮(高麗)を経由しているが、この中国の石獅などが源流のようだ。なんたって、迫力が違う。マーライオンは、分からないが。(画像は、「Chinese guardian lions - Wikipedia, the free encyclopedia」より)
うーむ。
これでは、「マーライオン → シーサーあるいは狛犬」といった流れは、まるで頓珍漢ということになりそうだ。
それに、マーライオンに関しては、「源流は古代オリエントのライオンもしくは犬」という説明も宙に浮いてしまいそうだし。
→ 「突抜忍冬 (つきぬきにんどう)」 つい数日前は、閉じていた蕾が、昨日、見てみたら、既にパッと咲いていた。蔵の脇の細長い花壇にも、鈴蘭、ドクダミの勢いに圧されつつも、突抜忍冬の小さな芽が育ち始めていた。
伝説は伝説として、新天地に無事、たどり着いた際にライオンが現れること自体に、遠くオリエントの記憶が蘇った、という想定(推定)は、想定外(憶測)となるのだろうか。
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