第42回日展(富山展)より(後編その2)
その日のうちに、自宅に戻り、使っていない座布団を持って自宅へ向かった。
が、何度、行っても不在。
どうやら、その方は、自宅は残して某施設に移り住まれるらしい。
自宅は不在なのは、もう施設に住み込むようになったからなのである。
← 池内璋美 (いけうち あきよし) 「カテドラル」
仕方なく、翌日の木曜日、改めてミニマットを購入し、前日持参しようとしたマットと併せて、施設へ車で持ち込んだ。
施設は完成間もないもの。
その立派な施設の、その方の部屋を訪れ、二つのマットから選んでもらって一つをもらってもらった。
まあ、そんな野暮用は、施設が我が家からは遠いこともあり、車を使うしかなかったわけである。
車中では、竹内まりやのCDを聴きながら、ちょっとしたドライブになったものである。
→ 川島睦郎 「白樹」
さて、会場のある富山県民会館に自転車で乗り付けて、いざ、日展へ。
小生は、東京などでいろんな美術展は観たことがあるが、日展は過去に観たことがあったかどうか、記憶にない(絶対にないとは言えないが、多分、初めて)。
大抵は、好きな画家の絵か、何かの企画展を観に行く。
← 川人勝延 「安曇野ノ里」
会場内は、撮影はもちろん、メモを取ることも許可されていない。
絵画作品は、額入りなのは、まあ、常識として、大半がガラスで覆われてなくて、作品をじっくり眺められるのが嬉しい。
透明とはいえ、ガラス(アクリル)の板で覆われていると、会場内の蛍光灯などの照明の光が反射して、画面がよく見えないし、板の表面に会場内の人の影が映ったりして、一層、絵を見づらくなる。
この日展では、生の絵に間近に近づいて、じっくり(入場者数が少なかったこともあり)ゆっくり眺められた。
→ 林 和緒 「晨朝」
日展という展覧会が日本においてどのような位置付けを持っているのか、小生は全く知らない。
抽象画風の絵は少なくて(全くないってことじゃない)、具象画が多かった。
(ちなみに、日本画、洋画のほかに、彫刻、美術工芸、書などのジャンルでの展示もあったが、小生は、日本画・洋画のコーナーで疲れてしまったので、他のコーナーは流し見ただけ。そもそも彫刻は、嫌いじゃないが、未だに一人の好きな作家がいない。小生は立体芸術が苦手なのか?)
← 丹羽貴子 「風渡る」
本稿に掲げた絵(画像)は、無論、小生が気に入った作品だから。
同時に、これは困ったことだが、ネット画像だと違った印象を抱かされ、綺麗に見える場合がある。
逆に、たとえば、末尾に紹介する土屋禮一の「水の風景」のように、ネットでは良さが感じきれない作品もある。
この「水の風景」は、成田禎介の「峠」同様、会場のこの作品のあるコーナーに入った途端、目が向いた作品である。
独特の浮遊感と、その実の不思議なリアル感が際立つ。
→ 土屋禮一 「水の風景」 父は日本画家の土屋輝雄。
「第42回日展 富山展」は、平成23年5月15日(日)まで。
(富山県民会館美術館 会期中無休)
(敬愛の念を込め、敬称は略させていただきました。)
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