久しぶりに楽しく営業したよ(前編)
本当に忙しくなるのか、この一ヶ月の富山(市)の人の動きを見ても、やや危ぶんでいた。
が、杞憂に終わった。
嬉しい悲鳴と言いたくなるほどの忙しさ。
昼間もそこそこに忙しかったが、連休の前日にしては、大したことはないなと、ちょっと拍子抜けの気分も漂っていた(営業所の仲間もそんな風に感じていたらしい)。
それが、夕方になり、夜になり、さらに夜も更けていくに従い、街中に人が溢れるようになってくる。
空車のタクシーが見当たらなくなる。代行の車も街中に少ない。
ほとんどの車が実車状態で走り回っているのだ。
小生の車とて実車の回数がドンドン重なっていく。
← 芽吹く若葉。
東京でのタクシードライバー時代に経験した繁忙(といっても、小生がタクシードライバーになったのは95年9月で、バブルでの営業は体験していない)は、しかしながら、富山とは事情が違った。
東京は数十万の街が何十個も寄せ合っているような都会。
なので、何処かで実車になり、目的地へ向かい、お客さんを下ろすと、そこに(その町に)もお客さんがいる。
なので、行く先々で実車になる。
その点、富山市の場合、繁華街の領域は限られている。
お客さんを市街地で乗せて、郊外へ向かうと、市街地への戻りの道でお客さんに遭遇することは、まずない。
やはり、富山市の中心街へ戻って初めて多くの人影を見出すわけである。
小生は東京在住時代(の最後の12年余り)、タクシー稼業をやっていたが、流しでの営業が好きだった(このことは、ブログでも何度も書いてきた)。
しかし、富山では(特に日中は)街中で流しをやっていても、お客さんに遭遇することはまずない。
ホント、滅多にない。
なので、多くのタクシードライバーは駅や病院やホテルなどなどの拠点へ向かい、その場で待機することになる。
となると、街中を流しているタクシーが減り、万が一、お客さんが街中でタクシーを捜しても、流しのタクシーに遭遇することは、まずないということになる。
タクシードライバーもお客さんにとっても、お互いに不幸な状況にあるのだ。
→ 花びらが、ボタン! と落ちている。
富山の人は、堅実な人が多く、マイカーでなければ、とにかく電車やバスなどを利用する。
そんなに公共輸送が整っていないから、圧倒的にマイカー(営業車両)が使われる。
車で出勤するのは、東京だと会社に駐車場所を持てる限られた人だろうが、富山だと、普通のOLでも、それどころかコンビニなどのアルバイトでもマイカー通勤は当たり前なのである(そうでないと、移動が難しい)。
駐車場が郊外どころか市街地であっても、たっぷりある(駐車スペースもゆったりしているので、止めるのも楽である)。
最初は驚いたものだが、ハローワークへも車で、が当たり前なのである。
車で出勤して、呑むことになったら、帰りは運転代行を呼ぶ。
すると、自家用車は運んでくれるし、自分も乗せてもらって帰れるし、しかも、運転代行業者は多いので(タクシー会社でも一部はやっているが)、競争が激しく、料金も安い(タクシーで帰宅するより割安)。
となると、タクシーを利用する人が少ないってのは、当然だ、ということになる。
納得しちゃ、いけないけど、それが実情なのだ。
ましてこの不況や自粛である。
← 表の通りに面する蔵の前の花壇。チューリップは今が花盛り。
昨日の夜の繁忙時間帯には、久々に東京での流し営業の感覚が蘇ってくるような楽しさがあった。
お客さんが多いときには、飲み屋街などには入らず、その周辺を流す(繁華街に入ると、渋滞などでその区域から出るのに手間取ったりする)。
必ずしも長距離のお客さんを狙ったりせず、そこそこの距離のお客さんを何人も(何回も)乗せるようにする。
そのほうが営業の上で、効率的だし、売り上げも上がるのだ。
昨夜はそれでも、長距離のお客さんも一人あったし(内容は書けないが、車中での会話が弾んだ)、この二ヵ月余りのタクシー営業で最高の売り上げになった(他人との比較で、どのレベルかは分からないが)。
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