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2011/02/25

富山を走り回ります

 今週からタクシードライバーの仕事を再開している。
 以前は東京で、だったが、今度は富山市において、である。
 今週の月曜日から細々ながら営業を開始している。

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← タクシーでの営業先での待機中、ふと、気になった地蔵堂。「卍(まんじ)」のマークが銘打ってあるお堂なんて、小生は初めて。

 思えば、07年の12月半ば、父(母)から呼ばれる形で、急遽、東京の住まいを引き払い、翌年早々、富山へ帰郷した。
 このブログの日記でも書いていたように、当時は、その年の四月から個人タクシーの営業免許を取得するため、頑張ってきて、いよいよ(小生には)難しい法令の試験などにも合格し、あとは書類上の手続きが待っているだけだった

 必要な資金の確保、個人タクシーの看板(手続き上必需品)、タクシーの駐車場、東京での住まい、などなども何とか用意できていた。

 その矢先の呼び戻し。
 恐らくは、父母らが、小生が東京で個人タクシーを開業したら、もう富山には戻ってこないと懸念したのだろう。
 実際、母は数年前から、家の中では手すりを使って、外では車椅子での移動を余儀なくされていたし、その面倒を父が一手に引き受けていた(キョウダイらの支援も大いにあった)。
 
 自分の唯一の財産である蔵書さえ、大多数を処分した小生。
 東京を引き払った小生だが、自分が最後まで頑張った証(あかし)に、個人タクシーの看板(プラスチックのプレート。値段は、二万円ほどの特注品!)だけ持ち帰った。

 富山の家の書斎(の隅っこ)の壁際には、その看板がひっそりと立てかけられている。東京でもだが、富山でも誰一人、見たことがない(見たいという人もいない。義理にも見てやろうという人もいない)!

 富山に帰っては、父の年金と、あとは夜のアルバイトでギリギリの生活を送ってきた。
 時に父の貯金、小生のなけなしの預金を食い潰すことも。
 
 詳細はこのブログ日記でその都度、書いてきたので、ここでは略す。

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→ 地蔵堂は、神通川の土手の近くにある。もしかして、水難(氾濫)で亡くなった誰かを祭ったお堂なのか。せっかくなので、土手の上に上ってみた。生憎の曇天だった、広々とした河原は快適だった。

 
 昨夏、父母が相次いで永眠してしまった。
 仲のいい夫婦だったが、小生にすれば、置いてけ堀を食らったような気分。
 でも、父のとの不仲も昔はあって、必ずしも親孝行な人間ではなかったのだから、親にすれば、あとはお前が勝手に遣れば、ということなのだろう。

 両親の亡くなった家。父母の無くなった家。
 昔風な農家の名残もあるので、部屋数だけは(独り身には)多いので、結構、家の中は淋しいものである。

 いろんなものの名義変更などの雑務が大よそ、済んだので、この一月半ばから就職活動してきた。


 今までは、名ばかりとはいえ、介護やら病院(あるいは介護施設)通いがあって、アルバイトしかできなかったが、事情が変わった今は、正規の仕事に就ける…はずなのである。
 実際、生活(経済事情)も逼迫していて、フルタイムの仕事をしないとやっていけない。
 年初に入院した。
 体の不都合については、かなり中途半端だが、もう、とてもじゃないが、無職(乃至はアルバイト生活では)やっていけないのである。

 当分、治療のほうは棚上げにせざるをえない(またもや、中途半端な治療)!

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← 我が家の庭先を彩る植物の一つ。よくぞ、寒さや雪に耐えて生き抜いてくれた。…でも…、名前、忘れた!

 一月半ばから、ハローワークに通い詰めだった。

 でも、ハローワークでは、思いっきり気づかされたことがあるばかり。
 それは、いろんな会社での面接を繰り返す中、自分ができることって何? と考えると、自分がいかに何もできない人間か、ということだった。
 いい年をして、今更ながらに自分の無能さを思い知らされる思いだった。

 最後は、自分の技能としては、タクシードライバーしかないのではないか。
 東京での最後の12年余り、タクシードライバーとしてのキャリアがあるのだから、家のことが片付いた今、富山で再度、タクシードライバー業を再開するのは当然、と考える人もいるかもしれない。

 しかし、この結論に至るのには、実は、人に言えない悩みがあった。
(この続きは、いつか、書く、かもしれない。)

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コメント

タクシードライバーのエッセイ、とても気に入っていたので、また読めそうで楽しみです。 茶.

投稿: Charlie K. | 2011/02/25 23:18

お仕事の再開、おめでとうございます♪
ときどきタクシーに乗りますが、やはり道に詳しくて安全運転の運転手が一番ですね。
あれこれ話しかけてこなければもっといいです(笑)
ナビに頼る人だと「今日はハズレか」とガッカリします。
やいっちさんはどんな運転手なんでしょうね。
体にも不安がおありのようですが、どうぞお気をつけて。
本物でなくて残念ですが、タクシーにつけてください(笑)
http://image-search.yahoo.co.jp/detail?p=%E4%BA%A4%E9%80%9A%E5%AE%89%E5%85%A8%20%E3%81%8A%E5%AE%88%E3%82%8A&rkf=1&ib=14&ktot=0&dtot=0

投稿: 砂希 | 2011/02/26 09:31

遅ればせながら、
26日のお誕生日、そして、お仕事復帰、
おめでとうございます!! \(^o^)/

>いい年をして、今更ながらに
>自分の無能さを思い知らされる思いだった。
実は、今の自分も実感っす!!(T_T)

言う易し、行うは難し、ですが、
「サバイブよ! やいっちさん!」by
美智子皇后 っすね!\(^o^)/

投稿: Kimball | 2011/02/26 22:06

Charlie K.さん

メッセージ、ありがとう。

東京在住時代のようなエッセイが書けるかどうか。
当時は、タクシー業務をしつつも、世捨て人的な気分でいた。
だからこそ、瞑想的な随想も書けた。

こちらでは、続編の日記でも書いたように、なかなかそうもいかないのではと、ちょっと懸念を抱いています:
http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2011/02/post-1.html

投稿: やいっち | 2011/02/26 22:57

砂希さん

メッセージ、ありがとう。
タクシー業、再開。
ただし、日記の続編に書いたように、仕事のスタイルが東京と富山では随分と違います。
そこに心配の因があるのも事実。


タクシードライバーがお客さんに話しかけるのは、基本的に会社側がモラルに反するとして、控えるように指導しているはずです。
タクシーの後部座席はお客さんのプライベート空間、という理解なのです。

ただし、お客さんが話しかけてくるなら、その範囲においては、過度にわたらない範囲で快く応じるのは当然ですね。


ナビ、昔、出始めの頃、一時期、使いましたが、あれがあると、道を覚えない(し、他にも不都合がある)ので、すぐに止めました。
ナビはもったいないので、自宅でテレビ視聴用に持ち帰ってしまいました。


小生は、自分で理解している限りでは、不器用で愛想のあるほうではないので、とにかく丁寧に、がモットーでした。


いただいた品(画像)は、プチ交通安全お守り『プチカエル』ですね。

とにかく安全運転はもちろんですが、違反のない運転手を心がけます。

いつか、タクシーで富山を観光案内したいですね。

砂希さんが(ご家族一緒で)乗ってくれたら嬉しいです。

投稿: やいっち | 2011/02/26 23:03

Kimballさん

メッセージ、ありがとう!
今年もひとりきりの誕生日でした。
淡々とすごす誕生日。
仕事に終始した誕生日。
仏壇で祈りをささげる静かな誕生日。
そんなすごし方もあるかな。


富山でのタクシーの仕事のスタイルは東京時代とは随分と違うものになりそうです。
敢えて苦手に挑戦するつもりでのタクシー業再開です。

投稿: やいっち | 2011/02/26 23:09

ごぶさたしています。
花はアセビのように見受けられますね。「アセビ」を検索して照合(同定)してみてください。

やいっちさんであれば、いままでの経験で、お客の要望などもある程度は判断できるのではと拝察します。
この方ならと思われれば富山のプチ情報などをさりげなく、プレゼントしてさしあげれば喜ばれると思います。

投稿: かぐら川 | 2011/02/27 15:32

かぐら川さん

アセビ、昨年も教えていただいたこと、思い出しました。
我ながら、情けないです。
雪にもめげず、丈夫というか、健気な植物ですね。


富山情報、積極的に発信したいですね。
問題は、情報の摂取の仕方。
新聞にしても、北日本新聞が地元密着で利便性が高いような。

投稿: やいっち | 2011/02/27 21:14

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