ドゥアンヌ 著『数覚とは何か?』の周辺(前編)
忙しくて、週に一冊しか読めない状況。
なので、本は厳選して読みたい。
かといって、ぶらりと図書館に立ち寄って、いつも絶好の本に出合えるとは限らない。
← 「セントラム(CENTRAM)」 一昨年末から運行開始。富山駅の北側を走るポートラムが期待以上の成功を収め、今度は駅の南側(市街地)を環状線として運行する。「セントラム開業レビュー」が参考になる。やがては、ポートラムとセントラムが富山駅の上をつなぐ形となる。さらに、富山県内での延伸も計画されている。過日、テレビで、この新型路面電車の成功を受けて、ということのようだが、銀座で路面電車の復活を、なんて特集番組を見たものだ。どの程度、現実性があるかは分からないが。本、画像は、11日撮影。
新入荷本のコーナーでめぼしい本が見当たらないと、ガッカリしてしまう。
図書館でじっくりゆっくり探せる時間があるわけじゃないし。
返却された本の書架、そして大きな開架の書庫を物色して歩く。
古代史から哲学、美術書、言語学、物理や生物学、文学と、ざっと眺めて、脳科学の書が並んでいる一角で、とある題名(の本)が気を引いた。
『数覚とは何か?』とある。
テーマや表題は、小生にも気になるもの。著者名は、全く初耳。
けれど、パラパラ捲ってみると、刊行されたのは、昨年の夏だが、原書は97年の頃。
それ以上に、よく言えばこれまでの(といっても、90年代半ばか)関連の研究成果などを分かりやすく纏めてある…のかもしれないが、肝心の今、現段階の研究状況が分からない。
本書(原書)の執筆当時だと、「fMRI」などのニューロイメージングを駆使した研究は、成果が出始めていたとはいえ、まだ目新しかった頃かもしれない。
何か物足りない。
書店の紹介によると、『2次元より平らな世界』の著者イアン・スチュアートが、「『数覚』は生得的なものなのか、学習されるものなのか。そのどっちもか?そもそも、私たちの脳にはどうして数の計算ができるのだろう。その能力はどこからくるのか?こうした疑問に答えられるのは、数学者から神経科学者へ転身した本書、『数覚とは何か?』ドゥアンヌしかいない。『数覚とは何か?』は実に面白い…見当違いの場所でないものねだりをするのはやめて、本書を購うことだ!」なんて、褒めているとか。
小生は、そこまで面白いとは思えなかったが。
→ 稲垣 足穂 著『新装版 A感覚とV感覚』(河出書房新社) 「A感覚を語る「エッセイ的小説、小説的エッセイ」は三島由紀夫をして「昭和文学のもっとも微妙な花の一つ」と言わしめた」というが、五感というと、小生は何故か、足穂のA感覚を思い起こしてしまった。学生時代の終わり頃、汲めども尽きぬ夢想に耽りつつ、茫漠たる想いにやるせなくなりつつ、際限のない自由の感覚を懇願しつつ、彼の本を読んでいたものだった。念のために断っておくが、本書『数覚とは何か?』とは全く、関係のない本で、小生の嗜好で紹介してみただけ。
人間には、「見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触れる」の五感がある。
「視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚」(目・耳・鼻・舌・皮膚)である。
稲垣足穂によれば、「A感覚とV感覚 」も挙げておかないと、妄想を事とする人間として画竜点睛を欠く、かもしれないが、ここでは触れない。
「共感覚」も一応は別儀とする。
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