« 蝋燭の焔に会いに行く | トップページ | 「ダーウィンの珊瑚」の周辺 »

2011/02/22

スズメの目ハトの目

2011_0220071003tonai0062

← 小生が精米所の駐車場に車を止めると、早速、目ざとくも、近くのフェンスにスズメたちが鈴なりになって、我輩の動静を注視し始めた。…それにしても、冬のスズメたちは、どこでどう過ごしているのだろう。

2011_0220071003tonai0066

→ 精米所の小屋の中に入ったら、フェンスの上から舞い降りて、路上にたむろする。何も与えなかったら、ただじゃ済まさないぞ! という脅しめいた迫力がひしひしと漂う。気の小さい小生、プレッシャーを感じる。

2011_0220071003tonai0067

← すると、どこをどう聞きつけたのか、嗅ぎつけたのか、ハトたちもやってきた。あとの画像を見ても分かるが、スズメたちとハトたちは、それぞれに餌を求めて懸命だが、決して、ハトたちとスズメたちが相争うようなことはなかった。そこまで切迫していないということなのか。喧嘩するってことはあるのだろうか。喧嘩したら、どっちが強いのだろう。

2011_0220071003tonai0069

→ とうとう、目に見えないプレッシャーに負けて、小屋の床の隅っこに零れていた白米を数粒パラパラと撒いてやった。あっという間に食べつくし、スズメもハトも、見逃した米粒はないかと鵜の目鷹の目、ならぬ、スズメの目ハトの目状態である。

2011_0220071003tonai0074

← 数粒だけじゃ、可哀想…というより、そんなもんじゃ、黙っとらんぞ!小屋の中にだって、進入するぞ! という声なき声に押され、精米機の下やゴミ入れの中に捨てられていた米粒を、今度は十粒ほどを掴み出して、抛ってやった。みんな、食べる食べる、…いや、啄ばむというべきなのか。ホント、ハトは図々しい。ふてぶてしくも、小屋の中に入り込もうとするのだ。我輩をなんと心得る ? !

2011_0220071003tonai0069_3

→ スズメやハトたちに押されっぱなしじゃ、格好悪いので、ちょっと悪戯…実験してみた。冬の間は枯れ果てて見るも無残だけれど、春先には何かの植物が青々と育つ、プランター(何かの缶を代用している)が小屋の脇にある。今度は、そのプランターの中に米粒を放ってやった。鳥たちは、小生が投げたのには気づいた。だが、米粒を漁るのは地上だけ。プランターの中へ米粒が落ちたのは、見逃したようだ。鳥って、運動神経がいいはずだし、特に目がいいはずなのに、気づかないのか ? !

2011_0220071003tonai0076

← もう一度、同じプランターに放る。それでも、彼らは気づかない。路上をあちこち探し回るだけ。鳥って、嗅覚は鈍いのか。米粒は、炊かれる前の白米だと、匂いはしないのか? いずれにしても、我輩が投げた瞬間は、奴らは見逃していないはずだから、米粒の描く軌跡を追えない、情けない奴らなのだろうか?

2011_0220071003tonai0081

→ これが最後だぞ、とばかりに、ゴミ箱の中の米粒を見つかる限り、掴み集めて、プランター(もどき)に、今度は腕の動作もゆっくりと放り投げ込んでやった。やっと、スズメが一羽だけ、気づいたようで、プランターに舞い登り、啄ばみ始めた。他のスズメやハトたちは、路面をいよいよ広く探し回るだけ。

2011_0220071003tonai0084

← やがて、スズメがもう一羽、そして一羽と気づいたようで、プランターの中の米を啄ばみ始めた。でも、三羽だけにとどまった。他のスズメや、ましてハトは、全く気づかないまま。三羽のスズメは肥え、他の連中はいつまで経っても空しく地上を探し回るだけ。

 さて、ここまで読んできて、気づかれた方はいるかどうか。小生、精米所の床に落ちていた米、あるいはゴミ箱の中の米は、拾ったり摘んだりして、ハトやスズメたちに遣った。

 でも、小生が家から持ってきて精米した米は、一粒たりとも遣らなかった。

 小生、意外としっかりしているのである。
 人はそれをケチとも呼ぶかもしれないが。


参考(?):短編冬のスズメ
参考:随筆寒雀身を寄せ合って春待つか


|

« 蝋燭の焔に会いに行く | トップページ | 「ダーウィンの珊瑚」の周辺 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

駄洒落・戯文・駄文」カテゴリの記事

富山散歩」カテゴリの記事

写真日記」カテゴリの記事

コメント

初出勤、お疲れさまでした、
僕は、まだ仕事、
もう徹夜ができない年になってしまいましたが、3時くらいなら余裕です、
お互いがんばりましょ、

投稿: 青梗菜 | 2011/02/22 23:03

青梗菜さん

初出勤のこと、どこに書いたかなって、見たら、前日の日記に、ですね:
http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2011/02/post-7a4a.html

父母の介助役ということで、3年前、急遽、帰郷したのでした。
両親のことも、昨夏で終わりました。
相続の手続きは済んでいませんが、それ以外のおおよその雑事は片付いたものと思っています。

今まではアルバイト(新聞配達、運転代行)だったのですが、これからは正規の仕事に携わらないと、生活が成り立たない。
東京での最後の12年あまりと同様、富山でもタクシー稼業に携わることに決心しました。
紆余曲折の果ての決心。
いろんな意味で、敢えて自分の不得手な接客業に携わることにしたのです。
家では孤独ですが、仕事においては、人間くさい日々です。

いい年になりましたが、人生80年の時代においては、まだまだ小僧扱いされがちです。
やるだけのことは、やるしかないようです。
お互い、頑張りましょう!

投稿: やいっち | 2011/02/24 23:26

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: スズメの目ハトの目:

« 蝋燭の焔に会いに行く | トップページ | 「ダーウィンの珊瑚」の周辺 »