病院で眺めた風景(前編)
今日(21日)金曜日は、富山は晴れ間もあって、少しは根雪も溶けてくれた…。でも、日中でも、気温自体が低くて、期待したほどではない。
明日からはまた、雪、雪、雪。
さて、今回からは前後編の二回に分けて、題名にあるように、病院で眺めた風景・光景の一部を紹介する。
← 十数年ぶりに訪れた病院は、当時とはすっかり装いを変えていた。エントランスホールに入った瞬間、何処かのホテルへ迷い込んだのかと、戸惑ったほど、美麗になっている。入って左にはカフェコーナー、右手には待合コーナー、二十メートルも歩いていくと、受付カウンターがあって、二人の女性職員が待機していた。ホール左脇の階段は、風通しのいい、と錯覚させるような、透明感溢れる壁面や手すりのある階段がある。二階へ上ると、広々とした階下のエントランスフロアーを見渡せる。休憩(待機)用のベンチもある、洒落た二階は、なんと、実は採血コーナーなのだが。
一番、紹介したいのは、撮影させてもらったナースさんの素敵な笑顔だが、公表はしない。
小生の宝物である!
→ 綺麗で明るい、広々としたエントランスフロアーに入って右手の壁面には、「子を想う曲」(作:芝田米三)という題の、寄贈された巨大な絵画が飾られている。ただ、ちょっと見上げないと気付かない。小生にしても、たまたまフロアーの二階にある採血コーナーの端っこの階段を下りようとして、存在に気付いた次第。(「芝田米三資料室(旧エンゼラ美術館)」参照)
← 8階建ての病棟の4階にあった我が病室からは、向かいの病棟や旧となる外科研究棟が見えるばかり。けれど、ちょっと病室を抜け出して、病棟から外来棟へ向かう通路に足を運ぶと、同じ4階でも、広々とした眺望に恵まれる。といっても、向かいのエリアも同じ病院の敷地で、見えるのも、無粋なことに、病院関係の建物ばかり。右手の建物は、取り壊しにかかり始めた旧(産)婦人科棟。
→ 小生の病室(四人部屋)の窓からは、こんな古びた建物が見える。(旧)外科研究棟で、今も現役なのだが、近い将来、取り壊しになるとか。蔦の這う、こんな風情の溢れる建物を壊すなんて、勿体無い、なんて言っても、大抵のナースは、ええー? 不気味じゃないですかって、取り合わない。男と(若い)女じゃ、感性が違うか。忍び込んで探検したかったが、外部の人間は立ち入り禁止だという。得体の知れない検体やらホルマリン漬けの標本などが一杯、並んでて、青白い、狂気ギリギリの天才科学者が、世人の誰にも理解不能な、モラルを超越した研究を行っているに違いないのだ。夜毎、悲鳴が聞こえたり…。断っておきますが、こんなのはあくまで、我輩の勝手な妄想ですよ!
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コメント
今年の抱負は、ズバリなんですか?
投稿: 王子の美容院よりお手紙 | 2011/01/21 21:29
「世人の誰にも理解不能な、モラルを超越した研究」の場は遊びに行ったことがありますが、建物の如く、小汚い髭面の動物実験風景ぐらいしか記憶にないです。精々動物実験っていうところが医学生物関係を特徴付けるぐらいでしょう。
むしろ部外者にとっては、病室や手術関連の医療現場の方が敷居が高いです。特に医者嫌いにとっては大学病院のロビーでさえ殆ど戦場のようにしか感じません。人々のドラマが有り過ぎで、ああした所を職場にする友人たちを、改めて一寸違う人たちだなと思うばかりです。
投稿: pfaelzerwein | 2011/01/22 08:40
pfaelzerwein さん
「世人の誰にも理解不能な、モラルを超越した研究」の場は遊びに行ったことがあるんですね。
羨ましいような、怖いような。
小生のような、医学にも何にも門外漢の族(やから)には、そういった場は、小学生あるいは中学生の頃の理科室…標本棚、保健室のアルコール臭のイメージをほとんど越えていません。
無論、今は、少しは、大雑把なりに理解は持てていると思いますが、まあ、病床で退屈の余りに、病室の窓外に、どうだとばかりに存在感たっぷりに建っている、それも外科研究棟を前に、ちょっと妄想をもてあそんでみたものです。
小学生の頃か中学生になってだったか、カエルの解剖をやって、腸(はらわた)だって、大半を取り去ったにも関わらず、ピンで止めていたはずのカエルが、突然、びょんぴょん跳ねたりする、ガキだった小生には衝撃の光景に辟易・降参して、医学なんて、解剖なんて、論外という人間になって。
信念や志もあるのでしょうが、医学、特に外科や解剖に携わる人は、頭脳の明晰さは別にしても、別世界の人間に思えてしまいます。
無論、尊敬をしているのは言うまでもないですが。
ER…救急に携わる人々、あるいは田舎の町や村で一人きりで病院で働くお医者さんとなると、畏敬の念以外にないです。
pfaelzerwein さんのような方までもが、「特に医者嫌いにとっては大学病院のロビーでさえ殆ど戦場のようにしか感じません。人々のドラマが有り過ぎで、ああした所を職場にする友人たちを、改めて一寸違う人たちだなと思うばかり」と思われるんだと知って、少し、安堵したりして。
余談だけど、病院は、ほぼ全面的に改築・新築されていて、思いっきり、装いを変えていた。
古い病院は、板の廊下だったりして、病室のドアも風情が違っていたし、アルコール臭に満ちていたものだったけど、ホテルを思わせるようなエントランスといい、アルコール臭など全く、無縁の世界になっていた。
いいことなんだろうけど。
投稿: やいっち | 2011/01/22 23:14
こんばんは。
もう亡くなりましたが、うちの母の入っていた老人ホームにも市民の描いた絵が沢山飾られてましたね。
まぁ老人ホームとか殺風景になってはいけないから良いでしょう。
雑誌に載ってましたが、横浜にある深作眼科にはアートギャラリーがあるんですってね!眼科だけに目の保養には良い。
さて僕も自分の時間を大切にしなければいけないから、人間ドックにでも入ろうかと。
その前に母の葬式。うちのお寺は院号に信女だと50万円ぐらいいただきますとわざわざ電話がありましたよ。
投稿: oki | 2011/01/22 23:24
ご母堂が永眠されたとか。
冥福をお祈りいたします。
しばらくはあれこれ大変でしょう。
一生に一度のこと。
そのうち、いやっというほど、自分の時間が持てます。
だから、当分は、ご自愛しつつも、悔いのないよう、やれるだけのことはやってあげてください。
小生の入院していた病院にも、絵画などがたくさん、寄贈されていて、出来る限り見て回りましたが、それでも、かなり見逃しているような。
近く、病院で見た美術作品、といったタイトルで特集を組むつもりです。
「うちのお寺は院号に信女だと50万円ぐらいいただきますとわざわざ」…。
内の場合、我が家のフトコロ事情を知る住職が、一桁違う値段で、戒名や院号を作ってくださいました。
ただ、父の希望で、葬儀には父方の本家のお墓を守るお寺さんと、日ごろ付き合いのある近所のお寺の住職さんの二人を呼ぶことになり、ダブルのお布施を要しましたよ。
投稿: やいっち | 2011/01/22 23:38