芽吹きの時へ
→ 何の木の芽なのか。「山茶花」、だろうか。
昨日の日記で、「それにしても不思議なのだが、春や夏、せめて秋ならともかく、なぜに真冬の今になって実や蕾が生るのだろう」という疑問を呈していた。
どうにも気になり調べてみたら、以下の説明を得た、と書いている。
← 寒椿の芽。
「春咲く花の芽は前年の夏には作られます。落葉樹の葉は秋に休眠物質を作り、花芽が真冬に発芽して凍死しないように、芽の基部に休眠物質を送り込んでから落葉します。そうして来春まで発芽しないように休眠して冬を過ごすのです。この休眠状態から目を覚ますには、冬の寒さが必要となります」という答えを得た(「梨の栽培日誌 ルレクチェ、和梨の産地直送 高野果樹園」より)。
→ 裏の庭でひっそりと育っている樹木たちの一本に生っていた芽。椿の芽?
もう少し詳しく知りたくて、調べてみたら以下のサイトが見つかった:
「冬芽や葉痕の観察 — デジタル理科室:富山県総合教育センター」
冒頭の一節から少々抜粋させてもらう:
冬を越して翌春に成長する花芽や葉芽を一般に冬芽(とうが・ふゆめ)という。寒い冬を乗り越えるための休眠芽・越冬芽のことをさす。この芽は、夏頃からつくられはじめ、冬の前に冬芽になる。
校庭のサクラのつぼみも、夏から秋にかけてつくられている。秋になって夜が長くなると、それに応じ葉でアブシジン酸という物質がつくられる。芽にアブシジン酸が多くなると、つぼみは越冬するための冬芽となる。

← 「七竈(ななかまど)」の芽。枝の反り返りが見事。
蕾が開花し、満開になり、受粉、受精の時を迎え、蜜や香りなど(人間の目には美しく見える花の様子もなのだろうか)、さまざまな老獪なるテクニックを駆使して昆虫や鳥などに受粉の手伝いをさせる。その間は、植物にとっての生殖器を日のもとに晒す。生物にとってそこが損傷を受けると致命的でもあるはずの性器、生殖器を紫外線その他の危険にまともに晒してまでも、受粉受精の時を持つしかない。
蠱惑(こわく)の時、勝負の時、運命の時。束の間の装いの時。
身を誘惑と危険との極に置いてでも、次世代のために敢えて花を咲かせる。
(「日の下の花の時」より)
→ 家の裏手、北側の庭。ミカン、ユリノキ、ナンテン、寒椿などなどが育っている。庭の奥、隅っこには、水溝際に一本の石楠花が育っている。一昨年は立派な花を咲かせたが、昨年は全く、咲かず。奥の塀は隣家。
昨日の日記「冬の蕾のこと」に滝川さんから早速、コメントを頂いた。
その中に、「積雪の下に蕾をつける花々を健気と感じるのは人の感傷でしょうか」とあった。
いえいえ、決して単なる感傷のはずはありません。
小生も健気だと思います。
同時に、植物の生命力の逞しさ、生きる知恵の凄みを感じるのです。
寒風に芽吹きの時の便り待つ (や)
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