退院し何はさておき図書館へ(後編その1)
降る雪に雪掻きの要に迫られて、午前からお昼にかけては除雪に費やされ、退院した翌日の土曜日(15日)は午後(前編で書いたように)、図書館へ向かった。
→ 今日28日(金)、午後、図書館へ行った帰り、スーパーに寄り、買い物。一角にある花屋さんで、仏花や玄関に飾る花などを購入。訪れる人は集金人ばかりで、見る人もいないのだが、玄関ホールを気持ちだけ、華やかに。
早速、AVコーナーへ行き、CDを三枚、借りた。入院中、音楽とは懸け離れた生活を余儀なくされていたから、何はさておき、音楽を、というわけである。
日記にも書いたように、病院では選択の余地が狭かったとはいえ、本は絶えず読めていたが、音源を見出すことはできなかった。
もし、次に入院する機会があったら(ないことを願うが)、音源を準備しておかないといけない。
← 先日お昼過ぎ、雪の中、運転免許更新のため、運転教育センターへ。早めに着いたので、待合所でココアを喫する。窓外には、運転免許試験場のコース。除雪されたコースで午後から、試験だろうか、教習だろうか、車が走っていた。
CDを借りたら、次は本である。土曜日だし、午後なので、めぼしい本は残っていないだろうなーと思いつつも、新入荷本コーナーへ。
あるある。なんでこういった本が残っているの? と、不思議な思いがするほど、小生には絶好の本が眼に飛び込んできてくれた。
それが以下の二冊である。
→ 我が家の表(玄関)から裏の納屋や台所へ向かう小道。普段の出入りは、台所からなので、どんなに雪が降ろうと、除雪は不可欠。大雪の際は、家から出るにしても、一時間は雪掻き作業に費やされる。
一冊は、ニック・レーン著の『生命の跳躍 進化の10大発明(LIFE ASCENDING)』(斉藤隆央訳 みすず書房)。
もう一冊は、アニル・アナンサスワーミー 著の『宇宙を解く壮大な10の実験』 (松浦 俊輔 訳 河出書房新社)である。
最初、『生命の跳躍』という題名を見て、ちょっと腰が引けた。
「生命の跳躍」だって? 今更、高校時代、ちょっと熱中したベルクソンや、学生時代、読み齧ったテイヤール・ド・シャルダン じゃ、あるまいに。
80年代の終わりごろから、折に触れて出される本を読んできた、ポール・デイヴィスだったが、同氏著の『幸運な宇宙』(吉田三知世訳、日経BP社)が出るに至って、やや失望落胆の感を抱かされたものだった。
宇宙論において人間原理が一部において(公然と!)囁かれているのは聞き及んでいたけれど、まさかポール・デイヴィスまでもがと、ガッカリさせられたのだ。
← ニック・レーン著『生命の跳躍 進化の10大発明(LIFE ASCENDING)』(斉藤隆央訳 みすず書房) 「10の革命的「発明」とは、生命の誕生/DNA/光合成/複雑な細胞/有性生殖/運動/視覚/温血性/意識/死。これらはいかに地上に生じ、いかに生物界を変容させたのか?」。進化論や生物学関連の本はいろいろ読んできたが、幅広い視野には際立つものがあって、ある意味、これまでの大方の論考の総集編的な本だった。10の革命的「発明」の中に、「意識」もあって、どう料理するのか、興味津々で読んでみたら、生化学の立場からの、全く想いも寄らない試みや研究が紹介されていて、再読に値すると感じた。「視覚」についても、実に目配りの聞いた記述がされていて、『眼の誕生』などの説を、あっさり面白いが視野が狭すぎると談じるなど、面目躍如といったところか。斉藤隆央氏の安心して読める訳文。同氏の翻訳で、ミチオ・カク『サイエンス・インポッシブル』『パラレルワールド』(以上NHK出版)、ピーター・アトキンス『ガリレオの指』、オリヴァー・サックス『タングステンおじさん』(以上早川書房)、アンドルー・ノール『生命 最初の30億年』などを読んできた。ニック・レーン著『ミトコンドリアが進化を決めた POWER, SEX, SUICIDE』(訳者斉藤隆央 解説田中雅嗣 みすず書房)も読んでいる。小生、まるで斉藤隆央氏の訳書の追っかけみたいである!
それと、昨年、サイモン・コンウェイ・モリス著『進化の運命 孤独な宇宙の必然としての人間』(遠藤一佳/更科功訳 講談社)を読んだ際、どうも、題名の『進化の運命』がちょっと引っかかるなーと懸念を抱きつつ読んだら、案の定、立派な記述が続いた最後の最後に神の似姿としての人間に至る、聖書の思想が信仰告白されていて、辟易したことがあったばかりだからだ。
しかし、本書の場合、杞憂に終わった。秀逸の本だった。
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