モノは使ってナンボです(後編)
屋根裏部屋は、最後に使ったのが小生で、その部屋には、小生の高校時代のテスト問題なども含め、教科書も小学校時代以来に購入した本も残っている。
でも、それは父が保存しておいたというより、手付かずのまま、放置されていたというべきかもしれない。
たまに、一階にはおけなくなったもの、特に風袋の大きなものが、苦し紛れに屋根裏部屋に放り込んでおけとばかりに、放り込まれている。
が、実際には、たとえば、夏が近づいたら不要になるコタツや練炭、炭、マットレス、座布団が上げられ、冬になったら、それらが下ろされるという考え方だったのだろうが、何年か前から、屋根裏部屋への上り下りが難儀になり、いつの間にか屋根裏部屋に置き去りになったのだろう。
その屋根裏部屋の最終的な整理は、今後の課題となっている(但し、帰郷して間もないころ、若干、このブログでも屋根裏部屋のことを書き綴ったことがある)。
屋根裏部屋、納屋、蔵、資材(主に雪吊り用の竹ざお)置き場などの整理は、年内に手をつけられるかどうか。
まあ、屋根裏部屋や蔵などの整理については、後日、報告する機会が来るだろう。
金曜土曜と、我が家の一番奥の部屋(小生が帰省の折などに使っていた西日の当たる部屋)、そしてその部屋に沿っている廊下の雑物を整理した(部屋の隅っこの箱の山の中から、紛失したとスッカリ諦めていた、81年にダーバンの販売会で購入した、当時10万円のコートも発見!)。
廊下には、東京の部屋を引き払った際に引越し荷物として送ったダンボール詰めの荷物がまだ、手付かずで放置されていた。
箱を開いても、置き場所がなかったので、箱のままで廊下に積んでおいたのだ。
その箱を開き、しかるべき場所に運んで、棚へ、押入れへと安置。
廊下の奥には、小生が使うようになる前に、部屋の主が使っていた荷物類や台所で使っていたが、新しいものを買い入れたので使わなくなった台所用品がビニール袋に詰められて、積み重ねられてあった。
立派な鍋がいくつも。恐らくは米を保存したのだろうというポリ容器がいくつも。
ザルに電気コンロに、深鍋に、木箱に入った高そうな茶碗類に、すり鉢(すぐに現役復帰ができそう)に、化粧箱入りの立派な置物に(この置物は、せっかくなので、箱から出して形を整え、座敷に陳列した)……。
その廊下の隅っこには、何と靴箱まで置いてある。
恐らく、この奥の部屋の最後の住人が使っていたものなのだろう。
靴箱の中を何十年ぶりに開く。
すると、ハイヒールやら木下駄やら下駄やらズックなどがあった。
ハイヒールやズックの状態はいいので、デザインの古さを度外視すれば、今でも使用可能である。
整理していて思ったのは、モノは使わないとダメだということ。
歳暮などでもらったタオル類が一杯あったし、茶器の類も各種あった。
我が家には父の趣味なのか、お猪口のセットが十種類はある。
使ったものもありそうだが、どうみても、未使用と思われるものも多い。
置物にしても、大事に箱に入れて仕舞っておくのではなく、箱から出して座敷などに飾り、ほんの一時でも人の目に晒してみたいものである。
お酒のラベルやマッチのラベル、そのほか、収集品もいろいろあるが、溜め込んでも、箪笥の肥やしになるだけである。
小生の人生があと何年あるのか分からないが、昔なら人生五十年という、その節目の年はとっくに超えている。
これからは、集めたり溜め込んだりするのもいいけど、やはり、どんどん使っていこう、飾ってみよう。
茶器にしても、箱や食器棚に大事に仕舞っておくのではなく、それこそ日替わりで使ってみたい。
わざわざ買って使うのは、無駄遣いになりがちだが、現に家にあるものは、安直にではなく、モノの用途に応じて、必要に応じて、勿体無いと棚や押入れに仕舞いこむのではなく、使っていきたいし、人目に触れるようにしたいと思う。
そのほうが、仕舞ったまま朽ち果てさせるより、よほど、モノを大事にすることにつながるのではなかろうか。
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