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2010/10/23

路肩の枯れ葉

…差し出そうとすると、その力が反動となって、自らの身体(心)を砂地獄に埋め沈めていく。砂の海に溺れることを恐怖して、ただ悲鳴の代わりに手を足を悪足掻きさせてみたところが、その足掻きがまた、我が身をさらに深い砂の海の底深くへ引っ張り込まさせる結果になる。

2005_1223

 私とは、私が古ぼけた障子紙であることの自覚。私とは、裏返った袋。私とは、本音の吐き出され失われた胃の腑。私とは、存在の欠如。私とは、映る何者もない鏡。私とは、情のない悲しみ。私とは、波間に顔を出すことのないビニール袋。

 私は、のっぺらぼうのお面、球体の内側に張られた鏡、透明な闇、際限なく見通せる海、気の遠くなる無音、分け隔てのある孤立、終わりのない落下、流れる水のない滝、プヨプヨな空間、風雨に晒された壁紙、古ぼけたガラスの傷、路肩に吹き溜まった枯れ葉、声にならない悲鳴、ですらなく。
 あるのは、言葉になるはずのない表現の試み。

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