サイエンス・イメージは美しく楽しい!
いつの頃からか、ジョン・D. バロウの著書のファンになった小生、目に付いたら即、手にし、分からないところがあろうと、強引に読んでいく。
ジョン・D. バロウ著『美しい科学〈2〉サイエンス・イメージ』(桃井 緑美子【訳】 青土社)も、迷わず手に取った。
→ 「マンデルブロ集合(Mandelbrot set)」 「マンデルブロ集合」とは、「複素平面上の集合が作り出すフラクタル」。その集合を画像で見ると、「ヒョウタンのような図形の周囲に自己相似的な図形が無数にくっついた形状をしている」。「どんなに細かい部分でもかならず全体とそっくり同じ形をしている」!「マンデルブロ集合はジュリア集合に対する指標としてブノワ・マンデルブロによってつくり出されたもの」だが、そのマンデルブロ氏も、過日、亡くなられたばかり。小生がこの図像(集合)に初めて出合ったのは、(ご他聞に漏れず?)ジェイムズ・グリック 著の『カオス―新しい科学をつくる 』( 大貫 昌子 訳 新潮文庫)においてだった。とても読みやすい、且つ面白い本で、カオスやフラクタクルの世界を垣間見ての衝撃は今も鮮明だ。
← 「マンデルブロ集合のズーム動画」 (画像は、「マンデルブロ集合 - Wikipedia」より)
本書は、画像(写真、絵)がたっぷりで、眺めるだけでも楽しい。
訳書では、1・2の分冊になっているが、原書は一冊の豪華本なのだとか。
小生としては、(高価で)入手が難しくなるだろうが、豪華版で所蔵したくなる。
→ 「ゲートウェイ・アーチ」(とセントルイスのダウンタウン) 「サーリネンによって設計されたこのアーチの高さは192m、最大幅は192mで」、「内部は中空になっており、展望台へのトラムと非常階段が備えられている」とか。夜景が絶品。本書では、カテナリー・アーチの一例として紹介されている。カテナリーとは、両端をつないだ鎖をぶら下げて出来る、別名「懸垂曲線」のこと。(画像は、「ジェファーソン・ナショナル・エクスパンション・メモリアル - Wikipedia」より)
なんとなくもう、何年も前からバロウのファンになっている気がしていたが、違った。
昨春、ジョン・D.バロー著の『無限の話』(松浦俊輔訳 青土社)に出合って以来。つまり、まだ一年半ほど。
それほど、この『無限の話』が面白かったのだ。
← ジョン・D. バロウ著『美しい科学〈2〉サイエンス・イメージ』(桃井 緑美子【訳】 青土社) サイエンスならではのイメージの世界を堪能させてくれた。
さて、この『美しい科学〈2〉サイエンス・イメージ』、読んで楽しかったのだが、惜しむらくは、思いっきり目立つ場所で、著者の名前が校正ミスになっていること。
青土社さんらしくない!
→ 「モントリオール・バイオスフェア」(「ジオデシック・ドーム」の実用例) 「ジオデシック・ドームとは、正二十面体で球面を近似し、そこに正三角形に組み合わせた構造材を多数並べることによってくみ上げたドーム状建築物」で、「アメリカ合衆国出身の思想家、発明家、建築家であるバックミンスター・フラーによって1947年に考案された」。考案したバックミンスター・フラーは、「宇宙船地球号」なる言葉を広めた人物。(この画像は、「ジオデシック・ドーム - Wikipedia」より)
小生ごときが本書を書評するのも任が重い。
それより、本書で紹介されている画像(写真)からほんの少々、掲げることで感想に代える。
結構、もう、馴染みとなっている画像(デザイン)も多いかもしれない。
← 「イモータリティー (immortality)」 「メビウスの輪を三つ葉のようにひねったジョン・ロビンソンの彫刻をニック・ミーがコンピューターアートで表現した」 (画像は、「SYMBOLIC SCULPTURE」より)
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