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2010/09/28

蒼穹の空のもとはるばると

[本稿は、昨日の日記「星月夜に落とし穴」の続きです。]

 さて、月曜日の朝である。
 その日未明の仕事を終え(免許証なしのままに)、仮眠を取って、さていざ運転教育センターへ。
 我が家からは結構、遠い。電車でも、最寄の駅からセンターまでは歩いて25分と地図(案内)に明記してある。

Aequorea_coerulescens1

← 「オワンクラゲ(御椀水母、御椀海月)」 下村脩さんがやがて自然由来の手軽な蛍光標識となる物質を発見したのも、このクラゲで。(画像は、「オワンクラゲ - Wikipedia」より)

 誰か、週日の日中に車に乗せてくれる人がいればいいが、そんな都合のいい知り合いはいない(無理を敢えて願えば宛てがないわけじゃないが)。
 グズグズしている間に、センターへ向かわないといけない時間10時が近付いた。
 窓口は10時からで11時まで。
 なので、10時じゃなく11時までに行けばいいのだが、早く免許証を入手したいという思いが募っている。

 電車やバスの利用は当日の朝になってやめた。
 なんたって天気がいい。
 前夜というか当日の朝、仮眠を取る直前…それとも、未明のバイトから帰ってきた直後、自宅の玄関先の自転車を見て、そうだ、自転車って手があるじゃないかと閃いたのだ。
 ただし、あくまで、天候次第だ。

 それが、当日月曜日の朝になって、眩い日差しが縁側に、玄関の磨りガラス越しに差し込んでいる。
 自転車っきゃない!

 我が家からセンターまでの道のりは、正確には何キロか分からないが、地図上では一時間を見ておけば余裕の距離と察せられた(あくまで勘だが)。
 なので、9時前、茶の間にあった、何十年前の富山市の地図を引っ張り出し、自転車の籠に放り込んで、いざ出発と相成った。
 待たされることも考慮に入れて、新聞と本(カフカの生涯)も携帯して!

 
 そうそう、月曜日の前日、つまり財布などが入っているウエストポーチを落とした日曜日の午後、自転車のタイヤに空気を入れておいた。
 土曜日、買物に行く途中、タイヤの空気が減っていることに気付いたからだが、あるいは、月曜日の長駆の利用を予感していたのだろうか。

 自転車は、父がそれこそ少なくとも十数年前、あるいは二十年以上も昔に購入したママチャリである。
 前に籠が付いている。
 小生は、天気さえ良ければ(且つ、買物の量が少ない見込みであれば)、近所の買物は自転車で済ます。
 ママチャリを駆って、颯爽と走り回っている。
 省エネってこともあるが、自転車を駆るのが楽しいからである。

 一応、地図でセンターへのルートはざっと眺めておいたが、実際には走り出したら、行き当たりバッタリの走行になった。
 地図では分からない、長い坂道(巨大な陸橋)や突き当り(鉄道路線が行く手を阻んでいた)などのため、何度も想定外の場所で曲がる羽目になったので、とにかく現地へ近付けばいいと、開き直る羽目になってしまったのである。

 目的地は球戯場の先にある。
 大きなバイパスを過ぎると、球戯場が遥かに見える。
 バイパスの向こう側は田圃が多いし、住宅地にしても、平屋か二階建てでマンションやビルなど散在するだけなので、見晴らしというか見通しがいいのである。

 とにかく、その球戯場に近付くように走れば、少々道が曲がりくねってしまっても、問題ない。
 折々腕時計を見たが、予想よりスムーズに、短かい時間でつけそうな見込みが立ってきた。

 余裕である。
 ママチャリを疾駆させるなんてことは必要ない。
 爽快な風が火照り気味の頬や体を冷ましてくれる。
 青空、白い雲、風は吹いているかどうかという微風。
 吹く風より、自転車をゆったり走らせる際の走行風のほうが強い。

 こんなにのんびりゆったり自転車を駆ったことなんて、随分、久しぶりに思える。
 住宅街も点在するだけで、ほとんど田圃やら野原やらの脇を走っている。
 自然と、心までのびやかになってしまうのである。
 とにかく、センターへ行けば、当日のうちに免許証は再交付してもらえるのだ。
 財布(現金)やデジカメは諦めるしかないとしても。
 健康保険証は再発行を申請するしかないだろうとしても。

 走ることを楽しみつつ、自転車に乗ってセンターへ向かったのだが、かなり回り道を余儀なくされたにも関わらず四十分も要しなかった。
 窓口が開く二十分も前に到着。
 申請用の写真を撮影、申請の手続き料を納入。

 10時になり、順番待ちの末(十人ほど申請者がいた)、手続きを終え、番号札を貰って、あとは免許証の出来上がってくるのを待つだけ。

 が、番号札を手に、控えの長いす(ベンチ)に腰掛けてそれこそ数分もしないうちに、小生の番号札の番号が呼ばれた。
「8番さん、8番の番号札をお持ちの方!」
「は、はい!」

 小生は戸惑ってしまった。
 順番からすると、小生はもっと後のはず。そもそも1番さんにしても呼ばれていないのだ。

 書類か何か不備があったのだろうか…。

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コメント

あ!・・・もしかして?
続きが楽しみです。

投稿: td | 2010/09/28 21:57

td さん

乞うご期待?!

投稿: やいっち | 2010/09/29 05:43

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