父の登山靴
昼前は晴れ間も覗けていた空が、昼前後に雨が降り出し、一時は豪雨といって過言でないような雨に。
降ったりやんだりしつつ、夕方には空は雲の切れ間のほうが目立つようになった。
しかし、台風9号は、本日夕方には島根県の沖合いを東北東に移動しつつあり、明日早くにも北陸(石川?)に上陸の可能性が高まりつつある。
小生の明日早朝(未明)の仕事は、風雨に悩まされつつ、となりそう。
バイクはやめて、車を使おうか。
昨年十月の台風の際は、バイクで死にそうな目に遭ったのだし。
あれだけ、必死に頑張っても、誰が褒めるわけでもないし、仕事をやりきったという誇りさえも感じる余裕はなかった。
ただ、生きて帰宅できてよかったと実感しただけだった。
さて、今日も遺品の整理を黙々淡々と。
父母の遺品を整理するばかりじゃ申し訳ないので、仮住まいの部屋となっていた南西の角部屋。
その廊下に、一昨年の帰郷の折、引越し荷物としてダンボールに詰めておいた衣料類。
それらは、納める場所もなく、箱から取り出さず、必要に応じて、蓋を開いて中味を出していた。
既にふた冬そしてふた夏を乗り切りつつある。
その間、全く、着なかった衣類が多数。
あるいは、昨年までは着たが、今春や今夏は全く着用に及ばなかった衣類が大半。
既に茶褐色に変色している衣類も多い。引越しの際、思い切って捨てることができなかったものばかりだ。
それらも、今の整理の時にあたって、処分することにした。
数えるほどの衣類やバッグ類だけ、父母の寝室の押入れに収納。
御陰で廊下に山積みになっていたダンボール類がほんの数個に。
ところで、廊下のダンボールや、法要の際、物置場所代わりだと、仮置き(とにかく座敷には邪魔なものが全て我が部屋や廊下に詰め込まれていた)されていた荷物を選別し片づけていた、隅っこにスポーツバッグ2個を発見。
というより、これらのバッグ類の存在は前から気付いていたが、敢えて中味を確かめないまま、放置していた。
今日、せっかくの機会だからと中を覗いてみたら、それは登山靴(とその手入れ道具)だった。
それぞれのバッグに、それぞれ一足の登山靴が納められている。
これらは、父の登山靴である。
父の若かりし頃、確か三十代だった頃だろうか、父は一時期、登山に凝ったらしい。
剣岳など北アルプスを中心に登山したという話を昔、聞いたことを思い出した。
(切手やコイン、お酒のラベルの収集、篆刻、俳句など、盆栽や農作業を除いて、家の中での活動(趣味)の大半の父にすれば、数少ないアウトドアスポーツということになるだろうか。)
だからだろうか、ある時期まで、玄関のホールの壁に、剣岳を描いた絵が飾られていた。
随分、長く、飾られていたように思う。
誰か知り合いの方が描いたものだったはずだが、数年前、帰省したら、別の絵に変わっていた。
父のお気に入りの絵だったはずなのに、あの絵は今、何処にあるのだろう。
小生の帰省の折の仮住まいの部屋となっていた(多分、学生時代以来なので三十年以上)、南西角の部屋には、若い頃の引越しの際に使わなくなった組み立て式ラックが二つ、並んでいる。
そこには小生の古い蔵書や、小生の学生時代、否、高校時代、もしかしたらそれ以前の書類などが並べられている。
すっかり埃をかぶって、ちょっと動かすだけでも埃が立つ。
大学の授業(講義)案内やら高校の卒業アルバム、さらには小学生の頃のアルバムも。
日記類やメモ類、美術チラシをファイルしたアルバム、大半は帰郷の折に処分したが僅かに残った美術展カタログ、比較的新しい蔵書(といっても、十年以上前のものが大半。十年ほど前から不況で本を買えなくなった)、音楽テープやCD、サンバ関連のCD(DVD)、画像を収めたCD類、89年以来、書き溜めた小説の草稿(下書き)類、タクシーの業務メモ、近年の日記類などなど。
サンバに夢中になり、勢いで買ってしまったタンボリンやカバキーニョなどのサンバの楽器も埃をかぶって鎮座していた。
それらの大半は、父母の寝室(書斎)の作り付けの書棚などに移動させ棚に納めた。
一昨日の日記でも、小生が仮住まいしていた部屋が、床が弱っていて、重いものを置いていては危ないといわれていた、書籍の大半を移動させたことで、少し安心した、と書いている。
今日の作業で、重かった美術チラシ(のファイル)類や、廊下の荷物を片づけた結果、一層、床抜けの懸念が薄まった。
尤も、一杯、いろんなものが仮置きされていて、片づけの作業はまだまだ続く。
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