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2010/08/21

法要の準備は万端?

 近々の四十九日の法要に向け、今日も準備に余念がなかった。
 今日は法要の場である座敷などを拭き掃除。
 その前に、座敷に沿う廊下の外を水で綺麗に。

 といっても、縁側の外からホースで水を吹き付けただけだが、庇の裏側や柱、窓の桟から褪せて久しい漆の色(モドキ)が埃や蜘蛛の巣などと混じってダラーと流れ滴る。
 縁側の窓だって掃除しなくなって久しいので(母が動けなくなって久しい)、汚さも極まれり、なのである。
 黒っぽく濁った赤茶色の水が柱をガラス窓を滴り落ちる。

 縁側のガラス窓は、建て付けが悪くなっていて、水を強く吹きかけると、閉じてある窓の桟などの透き間から中に浸み込み、中のレースのカーテンが部分的に赤茶色に染まったりした。
 本来なら縁側のレースのカーテンもクリーニングは無理としても、外して洗濯すればよかったのだが、あまりに大事で踏み切れなかった。
 不甲斐ない。

 その代わり、縁側の廊下は、手の届く限りの高さまで濡れた雑巾で拭き拭き。
 廊下も既にモップで掃除はしてあるのだが、雑巾で拭き掃除。
 障子や襖の上の桟も、欄間も、仏壇の裏も、とにかく拭きまくった。
 シャツは汗ビッショリ。
 清掃作業は少しでも涼しいうちにと、九時過ぎから始めたのだが、作業に熱中してしまって、汗だくどころか、シャツも下着も水に漬かったようになっている。
 奥の座敷、応接間、仏間の間の襖を取っ払ったので広々している。
 全体で二十畳ほどになるか。

 小生が子供の頃、いや、幼い頃、こんな状態になったことがあったのをおぼろげながら覚えている。
 祖母の葬式の際、三つの部屋を一つの空間にして法要を営んだ。
 住職さんが待機し、着替えたりする部屋も別に準備する。
 確か当時は、父母の寝室だった六畳を綺麗に整えて。

 今はその部屋は誰も使わない部屋になっていて、箪笥が二つ、衣文掛けが置いてあったりして、つまりは便利に使っている。
 そこを法要の当日は住職の控え室として使ってもらうわけである。
 五十年ぶり。しかも、今度は小生が施主である。


 玄関や縁側など、外回りを水で清掃したのは、自分でもヒットだったと思う。
 古びた外観がどうなるものではないが、それでも、長年の間にこびり付いた泥や埃のうちの幾許かは落ちたはずで、気のせいか、こざっぱりした感がある。
 玄関の中は、しばしば箒で掃除はしているのだが、せっかくなのでホースを延ばして玄関の床面も水で清掃。
 これまた気のせいか、空気も落ち着き、しっとりしたような。

 座敷などの壁なども吹き掃除したので、綿埃が固まって畳の上に落ちる。
 掃除機を使うのは、法要の当日の朝にと思っていたが、せっかくなので(性格もせっかちなので)、午後の三時過ぎ掃除機で辺り一面の埃を吸い取った。
 玄関や仏壇、祭壇に飾る花を持って知り合いの方が来てくれた。
 掃除など準備の仕上がり具合をチェックしてくれ、不備の点を対処してくれた。
 
 準備を万全にと考えると、やることは限りなくあるが、とりあえず、やれることはやった…と思いたい。

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