節目のとき
救急車でその方が病院へ担ぎ込まれた(意識なし)なんてことなど、あれこれ話したあと、立ち話の中で、まだ迷っているが、近く入院することになるかもしれない、などと告げた。
病名や体の症状のことなど、話したが、やはり小生がどんなに苦しい思いを余儀なくされてきたのか、実感を持っては理解されなかったようだ。
まあ、体の症状なんて、まさに具体的なこと、本人だけにしか分からないことだ。
まして、その方は病院(病気)とは無縁で生きてこられた方だし、外見からは同世代の方に比べひときわ健康体を誇りにされている方だから、余計、病者(障害を負うもの)の実感はピンと来ないのかもしれない。
あっさり症状(本ブログでは、睡眠障害と、曖昧な表現に止めている)の深刻さを分かってもらうなんて虫が良すぎるのかもしれない。
一日の中で、目覚めた瞬間が一番、疲労困憊している、それも寝るたびになんて、想像を絶するだろう。
ただ、とりあえず、他人に自分の意思(気持ち)の一端をでも表明することで、踏ん切りをつけようというわけである。
四十九日の節目も過ぎ、仕事も探さないと生活していけない。
しかし、このまま重荷を負ったまま、ズルズル(運よく)仕事に携わっていくのは、やはり長い目で見て自分にとってマイナスになるのは目に見えている。
尤も、入院(手術)で直そうと思っているのは負っている荷物の一部に過ぎない(生来のものがずっと重いものとしてある)。
その一部にしても、どの程度、直るのか、せめて一夜でも快適な睡眠が望めるようになるのか、自分には分からない。
改めての診断・診察の結果を待たないと未知数のところもある。
過大な期待は禁物だろう。
自分にこのような決断を為さしめたのは、父の末期の息も絶え絶えの光景だった。
喘ぐような呼吸。止まっては、漸次の中断のあと、復活するかのように、喘ぐようにして息をする姿。
それを小生はほぼ生涯の間、ずっと寝ている間、続けてきたのだ。
熟睡なんて、自分にありえるのだろうか。
あまりに長く(少なくとも45年以上)快適な睡眠から遠ざかっているので、グッスリ寝て起きるということの当たり前さが夢のようである。
自分にとっては、睡眠は、睡魔が襲来するから寝るのであって、睡眠で日中の疲れを取るとか、眠気を取るなんて、夢のまた夢なのだ。
寝るにも体力が要るというが、小生の場合、眼が覚めるのは、体が疲労困憊してもう寝る体力が消耗しきったから、起きて(!)体を一旦、休めろよ、という体(脳)の悲鳴であり、シグナルなのである。
目覚めて横たわったまま、睡眠中に溜まりに溜まった疲れを少しでも抜いて、改めて寝入ろうとする。
睡魔そのものは去ったわけじゃないし、睡眠が足りているわけじゃ、全くないのだし。
とにかく、人並みの生活へ、ほんの半歩でも近付けたらと思うばかりなのだ。
起きている日中の間に、ボンヤリする時間帯をできるだけ作り、睡眠(時間帯)中に溜まった疲れを少しでもやわらげたい。
だから、起きている間の自分は、昼行灯であり、鈍な感性の、だらけきった心身の、魂の抜け殻のような人間なのだ。
動くというより、ただ移動しているだけ。
人がいいから(?)、遊びなどに誘われたら断りはしないが、間違っても自分が誰かを誘うとか、自分で声(手)をあげて何かをするなて、ありえないことだった。
魂の抜け殻の自分に何をする余力があろう。
こういった症状の原因は一つとは限らないし、治療してどの程度、恢復するものかも分からない。
とにかく、やるだけのことは試みるということだ。
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