「はやぶさ」よ あれがヒマワリ咲く地球
富山には珍しく、天気晴朗風も緩やか。
水シャワーしたくて、午後から草むしりなど外作業。
ヒマワリ、ネギがスクスク。ついでに雑草はもっと育ってる!
思ったほど汗は流れず、火照った体や頭に水ってわけにはいかないけれど、数日振りの水浴びで痒かった髪が気持ちいい。作
業着なども洗濯、気分もスッキリしたところで買物へ。
→ すくすく育っているヒマワリ(多分)。根元付近の雑草を毟り、(野菜用の)堆肥を加えてやった。
買物は自転車で。天気さえ良ければ、自転車が楽しい。
洗い髪を自転車を駆って風で乾かしたりして、学生時代みたい。
仕事先へは車、仕事はバイク(スーパーカブ)、買物など日常の用足しは自転車、家の内外は歩き(←当たり前)と、機動力を駆使している?!
但し、走るなど運動はしていないので、体重は増加傾向だ。
ところで昨日、宇宙を舞台にしての朗報があった。
「はやぶさ」の地球帰還が確実になったのである。
(「満身創痍「はやぶさ」の帰還確定…小惑星の砂期待」参照)。
実際に<無事>帰還となれば、まさにドラマチックな宇宙劇である。
この大いなる生還を記念して(?)、数年前、「「はやぶさ」が「イトカワ」への2回目の着陸の成功とサンプル採取にも成功したと見られること」に感激して書いた当時の小文「二つのおめでとう! 朝青龍とハヤブサと」から関連の記事を抜粋掲載する。
[以下、転記文]
二つ目のおめでとうは、「はやぶさ」が「イトカワ」への2回目の着陸の成功とサンプル採取にも成功したと見られること。
「「はやぶさ」とはJAXA(宇宙航空研究開発機構)の宇宙科学研究本部が打ち上げた小惑星探査衛星「Muses-C」の愛称」。
つまり、探査機のこと。ただし、この探査機から探査ロボット「ミネルバ」がイトカワ表面に投下されるわけで、探査機が直接、小惑星に着陸するわけではない。
「はやぶさ」という鳥の名前が採用されたのは、探査ロボット「ミネルバ」がイトカワ表面に投下されタッチダウン(着陸と試料採取)が行われる。
ちょうどその光景が、隼(はやぶさ)が上空から餌を探し、発見すると空の高みから一気に地上の目標をめがけ舞い降り、餌を鋭い鉤爪で掴むと再び上空へ舞い上がっていくさまを連想させるからだとか。
← 畑の隅っこに育つヒマワリ。画像には写っていないが、ネギも予想以上に育っていてビックリ。ダメもとで種を適当に撒いたので、密にあるいはポツンポツンと、生え方もいい加減。
「イトカワ」は「はやぶさ」が着陸などに成功した小惑星の名前。「イトカワはジャガイモのような形で長さ約5百メートル。日本のロケット開発の父として知られる故・糸川英夫(いとかわ・ひでお)博士にちなんで名付けられた」もの。
太陽系は太陽を中心に惑星や小惑星など相次いで作られていった。である以上、構成する成分は幾分は違っても、たとえば月や地球の成分を調べれば、太陽系形成当時の物質構成などが分かるはず…なのだが、実際には隕石が衝突したり火山・風化などがあって、様相を変えてしまっている。
その点、「小惑星は太陽系形成当時の姿をとどめているとされ、得られた試料の分析で、惑星誕生の手掛かりが得られると期待されている」わけである。
「糸川博士によって作られた日本最初のロケットであるペンシル・ロケットの発射試験が行われたのが1955年のこと」なので、「それからちょうど50年後の2005年に、M-Vロケットによって打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」が、小惑星イトカワに到着」したのは、時期から言っても、これまでの日本の宇宙研究界にとっても、日本の天文ファンにとっても意義深いことだ。
→ バイトを終え、朝日の昇る中、帰宅の途に。立山連峰の山並みのシルエットが幽かに望まれる。
「旧宇宙科学研究所(現宇宙航空研究開発機構)が03年5月にM5ロケットで打ち上げた小惑星探査機。地球と火星の周辺を楕円(だえん)軌道で回る小惑星イトカワの表面から岩石などを採取し持ち帰る計画。昨年5月に地球の重力を利用して加速、軌道の変更に成功、今夏にもイトカワに到着、2年後に帰還の予定。電気で推進するイオンエンジンを使う」といった話を昨夜、車中、ラジオで聞いたのだった。使ったイオンエンジンは50リットルとか。飛行距離は10億キロ。燃費換算はリッター当たり二千万キロと、苦笑しつつ話されていた。
燃費が優れているのは、省エネ技術にこだわる日本ならではのものなのだとか。
そのほか、詳細は、「はやぶさ関連記事:宇宙ニュース(2005年)」を見て欲しい。
上で、「はやぶさ」が「イトカワ」への2回目の着陸の成功とサンプル採取にも成功したと見られること」といった微妙な表現を選んでいることに気づかれた方もいるかもしれない。
「26日午前7時すぎ、第2回タッチダウン(着陸と試料採取)が行われました。はやぶさは所定のプログラム通り動作し、上昇に転じた探査機の姿勢も安定していました。サンプラーホーンが変形を検知した時間は午前7時7分。その後、着地成功とサンプル採取に必要なすべての指令の実施が確認できました」ということで、確認できたのは、あくまで「着地成功とサンプル採取に必要なすべての指令の実施が確認」されたからなのである。
現物が本当に採取されているかどうかは、探査機が地球に帰還しないと分からないはずだが、そこは組み込まれたソフトの情報から採取されたのは間違いないと判断されているらしい。
ま、また二年ほどの困難な帰還の飛行を待つしかない。
尚、「「星の王子さま」への旅 -小惑星が教えてくれること-」という「はやぶさ」や小惑星「イトカワ」の軌道計算などにも関わってきた、天体軌道計算の世界的な第一人者である、宇宙科学研究本部の吉川真助教授(宇宙情報・エネルギー工学研究系)のエッセイをネットで読むことが出来る。
← 今朝未明のバイトの途中、森の向こうに怪しい建造物。四時過ぎなのに建物の外に灯りが幾つも。どうやら外国船籍の船が停泊しているらしい。
「星の王子さまがなぜ小惑星から来たことになっているのか、以前から不思議でした。小惑星なんて、宇宙の中ではめだたないちっぽけな存在なのですから。どうして、サン=テグジュペリは、星の王子さまの故郷として、小惑星を選んだのでしょうか? 」といった疑問をもたれる方も、そうでない方も、一つの読み物として楽しめるかも。
といっても、「小惑星と人類の関わりには、大きく3つの側面があります。まずは、太陽系の起源を探る惑星科学の鍵としての側面、そして地球に衝突して大災害をもたらす究極の脅威としての側面、さらに未来に人類が宇宙で暮らすようになったときに利用する資源としての側面です。小惑星は、宇宙の中ではちっぽけな存在ですが、人類にとってはいろいろな意味で重要なまさに「山椒は小粒でもピリリと辛い」天体なのです」ということで、中身の濃いエッセイなのである。
「6,500万年前に、恐竜を含めて多くの生物種の絶滅が起こりました(図6)。地質年代が、大きくは中生代から新生代に、細かく言えば白亜紀から第三紀に移り変わったわけです。それまで栄えていた大型の生物である恐竜が姿を消して、主役がほ乳類とな」った、その原因として「小惑星のような小天体の衝突が絶滅の引きがねになったという説」が有力である。
ひところ話題になった、「1994年には、シューメイカー・レビー第9彗星が木星に衝突するという出来事」でも、「それぞれの彗星核の大きさは5km程度と推定されていますが、木星表面には地球の大きさにも匹敵するほどの巨大な衝突跡を残した」というから、この程度の大きさの小惑星であっても、地球にとってはダンプカーに蚊がぶつかった程度の衝撃だが、地球の表面の環境上に住む人類などの生物には死活問題であることは、言うまでもない。
「星の王子さま」の訳文は、内藤濯氏のものだというのは、最近、いろんな方による訳が出ている中にあって、初めて読んだのが内藤濯氏訳によるものだった小生には泣かせる。
→ 「はやぶさの着陸想像図」 (画像は、「はやぶさ (探査機) - Wikipedia」より)
読み物と言えば、「「はやぶさ」のいちばん長い日」(2005年11月27日 JAXA宇宙科学研究本部 対外協力室長 的川 泰宣)もなかなかのもの。
関係者ならではの手に汗握る緊迫した空気と成功した喜びが小生にも伝わってくる。
この文中、「88万人のターゲットマーカーを着地」という言葉が出てくる。
本来の「「はやぶさ」ミッション」以外にも大きな役目があったのだ。それは、「88万人の署名入りターゲットマーカ」を小惑星「イトカワ」の地表に下ろすこと。
その様子は、「 「はやぶさ」88万人の「星の王子さま」たちへ」で知ることが出来る。
日本人では、漫画家の松本零士さん、プロ野球界の長嶋茂雄さん、星野仙一さん、衣笠祥雄さん……。
外国の人では、ポール・ニューマン(俳優)、アン・ドルーヤン(作家・プロデューサー、カール・セーガン夫人) 、スティーヴン・スピルバーグ(映画監督) 、アーサー・C・クラーク(SF作家)……。
← サン=テグジュペリ 作『星の王子さま』(内藤 濯 訳 岩波書店)
こういった方々の登録がなされている。いつの日か、小惑星「イトカワ」の地表に立つことがあったなら、2001年宇宙の旅で謎のプレートに遭遇したように、あるいは星の王子様のドラマのような感動を覚えるのだろう。
詳細は、「ふたたび88万人の方々へ」を覗いてみて欲しい。小生も、ちょっとは遊び心があれば、それこそ宇宙のタイムカプセルとでも称すべきこの営みに参加したものを、ちょっと残念である。
(「二つのおめでとう! 朝青龍とハヤブサと」(2005/11/29)より抜粋。)
(10/06/06 作・編)
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