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2010/05/03

ラーメンの思い出

 今日は、ツイッターで蒲鉾の話題が出て来た。
 前々から専門店の方のツイートで、蒲鉾の話題は目にしている。
 自分がツイッターで、その話題に言及するのは初めてなのである。

Umekama

← 「細工蒲鉾(鯛蒲鉾)」 富山の名物である。結婚式などの引出物には欠かせない!「北陸 蒲鉾屋三代目 蒲鉾丹右衛門の徒然なるままに・・・」参照。 (画像は、「蒲鉾 - Wikipedia」より)

 富山といえば、色鮮やかな目出度い絵柄の蒲鉾が有名。引き出物には欠かせない。
 蒲鉾をめぐって格別、何を書いたことはないのだが、今は分からないが、富山のラーメンというと、昔はチャーシューの代わりに薄く切った蒲鉾を載せるのが定番だった。

 近所のラーメン屋さんもご他聞に漏れず。

 そのラーメン屋さんを巡る思い出話を書いたのが、「ラーメンの思い出」である。
 ちょっと失礼なことも書いている。
 それというのも、自分の舌(感覚)に自信がない、自分の感覚を信じられないからなのだが、情けない話である。
 忸怩たる思いもあるが、恥を晒す意味も含め、せっかくなので、ブログに載せておく。
 この思い出話を書いた頃は、父母は元気で、食事の世話もしてくれていたのだが…。

ラーメンの思い出

 ラーメン。日本人の多くはラーメン好きだし、ラーメンについての逸話の一つや二つは持っているだろう。
 小生にしても、薀蓄を傾けるというのは無理だとしても、幾つかの思い出やラーメンへの格別な思い入れの念がある。
 その思い入れの念の一つを紹介したい。

 ガキの頃は、当然の如く家でお袋の作る食事を毎日、食べる。そのことのありがたさを、悲しいことにまるで気付くことなく、たまには店屋物を食べたいと願ったものだ。
 そう、毎日、食卓に並ぶのは、家の庭で取れるなすびや玉葱やニンジンやジャガイモの類い。肉類はめったになくて、野菜以外というと、ニワトリ小屋で取ってきた卵くらいのものだった。

 あとは、毎日のように軽トラックに魚を積んで回ってくる魚屋のあんちゃんから義理(小生は、お袋は仕方なく買っていたように思っていた。後になって考えると小生が魚など食べたくないものだから、勝手にそう見なしていただけなのだった)で買う魚が食卓に並ぶだけ。

 味噌汁も似たり寄ったりの具が入っている。
 もう、お袋の作る食事は単調というか退屈で、食欲をそそらないのだった。
(中略)
 お袋が不在の時は、近所のラーメン屋さんに出前を取る。
 そこは人によっては不味いと言うのだが、近所にはラーメン屋さんはそこしかないし、そこは田舎のこと、近所の誼(よしみ)で思い出したように注文するという事情もある。

 情ないことに小生には、その不味いはずの鶏がらスープのラーメンが大好きだったのだ。
 めったに出前を食べられないということもあったのだろう。とにかく小生の遺伝子にラーメンの味はその店の味として染み込んでしまったのかもしれない。

 高校を卒業するまで、実際に食べたのは、ほんの数回だったかもしれない。出前というと、寿司という選択もあったのだし。そもそも出前も外食もめったにないことだった。

 幾度か学校の帰りに立ち寄ったこともあった気がする。もう、年老いた主人が、自らラーメンを盆に載せて運んでくれたことを思い出す。
 田舎を離れて早、三十年になるが、数年前の帰省の時、お袋も親父もいないので、つい、フラッとその店に入った。そこの店の主は代替わりしている。新しい主人は、小生が、あの三十数体のお地蔵さんの納まる小屋の前のガキだと分かっているのだろうか。

 さて、出てきたラーメン。
 スープの色合いや雰囲気が全く、あの当時のままだった。薄く切った蒲鉾が載っているのも昔のまま。
 しかも、少しは外食で、方々のラーメンを食べてきた小生だが、やっぱり、その不味いはずのラーメンは小生にはうまかった。

 うまいのは、懐かしさのせいなのか、本当は世評と違って本当においしいのか、小生には判断が付かない。とにかく、うまかったのだ。

 そしてうまいのは、年老いたお袋が体に鞭を打つようにして作ってくれる食事。
 もう、幾度、この先、食べられるか知れない。御飯と味噌汁と、ほんの一品か二品だけの、ガキの頃より遥かに簡素な食卓の風景。
 もう、後がないのだ。

 そうだ、うまいのは、時の移り変わりの残酷さを思い知ったからなのかもしれない。
 あの先代の主人の作ったラーメンは二度と食べることができない。似たような味のラーメンは健在だけれど。

 ちょうどそのように、あとほんの何年かが経ったなら、お袋の作った味噌汁の一杯も食べれなくなるのだ。しかも、似たような味の味噌汁さえ、きっと食べることが叶わない。
 食べることが、有り触れた日常の中での食卓を囲むこと、ただ、それだけのことが、こんなにも切ないとは、あのガキの頃の小生には想像も付かなかった。
 そう、家人と食べられること、あるいは昔ながらの味を楽しめること、ただそれだけで、俺は何を食べても美味いと感じるのだ。
  
                           (02/07/19 作 10/05/02 加筆)

以下、ツイッター発言(投稿)集。下のほうは昨日の午後、上のほうは今日の午後。]

学生時代、仙台へ。当地には、「笹かまぼこ」が有名。美味しいということで、食べたけど、えっ、これが? と拍子抜け。郷里の富山を離れて、富山の蒲鉾の美味しさを知った。富山のラーメンにも、薄く切った蒲鉾! 海産物に恵まれている富山ならではですね。


海上保安庁、1948年5月1日に誕生。 そうか、昨日、誕生日だったんだ。だから、ラジオで「海の「もしも」は118番」って話題をNHKがニュースで流してたんだ。あまり知られてないね、確かに。


海上保安庁が、国土交通省の外局だって、今頃、気付いた。うむ。海上交通だから国土交通省か。警察とは違うってことか。へえー。


海の「もしも」は118番 事件・事故の緊急通報用電話番号として、警察の110番や消防の119番は、誰でも知っている。でも、海上における通報用電話番号の118番は知られていない。

素晴らしいお天気に見守られながら、結婚式、無事に終わりました。集まってくれた家族に感謝です。夫!本当に本当にありがとう。うちの両親、この上ない位に喜んでたよっ!いい嫁でいられるよう努力しますっ。最後に、挙式はやっぱり湯島天神だね!なう。
(これは、女優の坂井真紀さんのツイート(投稿)。思わずリツイート。昨日が結婚式だったとか。式場は、湯島天神だったとか。)

録画で「刑事コロンボ」見てる。面白いけど、吹き替えが違和感あり。昔とは、違うな~。昔の吹き替えで観たい。


黙って(当然のごとくに)受け取った評論家や、要求した評論家、政治家を辞め評論家になった人物で相当額をねだった人物(あの人かな?)の名前を知りたいものです。

                            (10/05/02 作・編)

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コメント

弥一さんおはようございます。睡眠障害でいけません。毎日のように朝4時にめがさめます。ラーメン、久しく食べていません。そうですか、富山では蒲鉾が入るのですか。弥一さんは何ラーメンがお好きですか?僕は断然味噌。けどうちの近くのラーメン屋は若い人でごった返していて入る気がしません。蕎麦とかうどんになっちゃいます。母の日弥一さんは何かされましたか?特養ホームはプレゼントくれますよ、そして夏がくれば夏祭り

投稿: oki | 2010/05/10 07:25

okiさん

ご老人でもないのに、そんなに早く目覚めるなんて、ちょっと困ったものですね。
一日が長く感じられるってのも悪くない…なんて暢気なことは言われたくないでしょうね。

まあ、睡眠障害は小生のほうがずっと先輩だし、牢固たるもの。
しかも、身内のものも誰一人理解してくれない。
昼間、ダラダラとか、ボーしてると、サボっている、楽していると思われてしまう。
本人は、茫然自失だったりで、めいっぱいなのに!
分かってもらえない辛さってのは、孤独を深めます。

ラーメン、好きなんだけど、家人の都合もあるので、外食は年に数回。せいぜい、出前を月に何回か。
それも、家人が食べるのを億劫がるので、稀になりつつある。
困ったものです。

投稿: やいっち | 2010/05/10 20:40

弥一さんまたおはようございます。今日も4時に起きましたが、そのあとうたた寝するんですよ。日中外出すると精神が高揚して眠気を感じないですね。電車の中でなんて絶対眠れない。そのかわり辛いのが夜帰ってから。疲れきってネットもろくにできません。blog更新はもちろん、ひとさまのblogに一カ所コメントするくらいですね。弥一さんは眠り薬とか飲んでおられるのですか?僕は飲んでも4時起きだ。けど時間の経つのは速いですね、一日あっという間。そういえばラーメン保存食料にカップラーメン買ってありますが、なかなか食べませんね。これから暑くなるとますます食べないでしょう。シナチクが好きだ

投稿: oki | 2010/05/12 07:36

okiさん

小生の場合、睡眠障害があるので、何処へ出かけなくとも、何もしなくても、目覚めるだけで疲労困憊します。
睡眠薬は不要です。
眠気は来る、眠りはする、でも、眠ることで疲労が蓄積し、目覚めの体調は最悪になる、ということです。
詳しくはホームページのエッセイに書きました。


ラーメン。
過日、真夜中、バイトに行く前に軽めの夜食(おにぎり)をとりつつ、テレビを見ていた。
すると、ドラマの中で、ある登場人物(旅館の主)が真夜中過ぎ、宿をこっそり抜け出して、何処かへいそいそと出かけていく。
それを主人公が不審に思い、後を追う。
宿の主が向かった先は、川原で、某所に鍋や携帯のガスコンロ、即席ラーメンを隠している。
楽しげにラーメンを作る主。
主人公が主に、なぜカップ麺じゃなく、即席ラーメンなのか、と問うと、
「わたしは、夜中にこれを作って食べるのが息抜きになっているんです」と答える。

鍋に水(川の水)を注ぎ、インスタントラーメンの塊を放り込み、ガスで煮る。
学生時代の自分を思い出しました。
昔は、ラーメンというと、即席ラーメン。
それも、カップ麺じゃなく、昔ながらのインスタント。


インスタントラーメンを煮る主の姿やラーメンを煮る光景を見ていて、懐かしくなったものです。
今度は、手間要らずで便利だけど安易なカップ麺じゃなく、昔ながらのインスタントラーメンを作って食べようか、なんて思いましたよ。
実際にやるかどうかは分からないけど、あの乾麺を煮る光景や感覚は愛しいと思ったのです。

投稿: やいっち | 2010/05/14 14:02

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