ル・クレジオ 空を飛ぶ少年
昨日の日記「空を飛ぶ夢を叶えるには」では、飛行機や気球などの機械や大袈裟な道具を使わず空を飛びたいという人類の夢について呟いてみた。
その際、日記ではアメリカの大統領が昨日発表した、人類を火星にという構想に触発されて書いたかのような形になっている。
が、実際は違う。
→ 例によって今朝も、明けゆく東の空を横目に家路を急いだ。
それだけだったら、ちょっと興味深いニュースということでスルーしていただろう。
実は、今読んでいるJ・M・G・ル・クレジオ著の『地上の見知らぬ少年』 (鈴木 雅生 訳 河出書房新社)の中の一節に接して、やや大袈裟な表現を使うと共感・同感し快哉を叫ぶという心境に突き動かされて書いたのである。
レイモンド・チャンドラーの小説『ロング・グッドバイ』(村上春樹訳 早川書房)を読んで、小説を読む楽しみ、その世界に浸りきる楽しみを味わって、さてこの先、これ以上の作品やせめてこれと同等の作家の本に出合うのは至難のことと、やや悲観的になりつつあったが、本書に出合って、呆気ないほどに杞憂の念に過ぎなかったと思わせられた。
チャンドラーの小説は見事ではあるが、あくまで娯楽作品としての傑作なのだ(それがいいとか悪いとか、優劣があるとかの問題ではない)。
世界には読むべき、読むに値する本がまだまだある!
← 幽冥の境へ(?)続く謎の路地。
鳥のように空を自由に舞いたい、但し、できれば小道具など使わず、我が身だけで飛びたい、そうであってこそ、人類の空を鳥のように飛びたいという夢が叶ったことになる、なんてことをこのブログでも何度となく呟いたものである。
ただ、日記の中で何かの流れで愚痴るように呟くだけで、そのことだけで単独で記事に仕立てることはなかった。
なので、昨日は敢えてそうした思いの一端を簡単に纏めてみたのである。
別頁では、上掲のル・クレジオ著の『地上の見知らぬ少年』から、当該のくだりを抜粋し転記しておく。
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