本名で検索してみたら…
それだけ活躍している?
あるいは、単に検索機能が高度化した?
まあ、むしろ、ネットに情報を載せる機会が誰に限らず増えているということなのだろう(多分)。
ためしに、名称・名前は敢えて明記しないで、小生と同姓同名の方がどんな分野でどんな活躍(?)をしているか、見つけた順に羅列してみる。
他意はない。あくまで興味本位なのだから、そのつもりで!
一覧しての小生自身の感想は一言、社会の縮図ってこと、それだけである。
(ちなみに、本名を名乗って我輩自身も検索の網に引っ掛かった。ネットの世界に参入して間もなく、短慮でつい本名を使って何かを書き込んだのだった!)
地方の小さな会社の社長。
都内で(音楽)ライブ活動。
窃盗犯。
詐欺犯。
テレビ東京制作のドラマの登場人物。
あるプロスポーツのメンバー。
あるプロスポーツ(上とは違う)のメンバー。
ある高校の先生。
ある有名サスペンス作家の小説の登場人物。
ある工事の担当者(研究者)。
ある大学院生(音楽)。
ある電機会社の研究者。
ある病院の開設者。
ある歴史勉強会(同好会)のメンバー。
ある県の(民間?)研究者。
ある県の宅地建物取引業協会会員。
ある県の病院局長。
ある宗教法人の代表。
ある県の左官業者。
ある県のある町の商工会長。
ある県のある町の少年サッカー指導者。
ある大学の情報科学の研究者。
ある県の陶磁器製造者。
(前略)しかし、ネット画面をつくづく眺めてみれば、それらの検索上の項目の大半は小生と同姓同名の、しかし小生ではない知名人の方々ばかりだったのである。それどころか、小生に関わる事例は冒頭の一件だけだったことが最後に知れたのだ。
それはともかく、何となく全国の小生と同姓同名の方の活躍ぶりを眺めていたら、その中には会社の社長の方もいるわけで、小生の今の体たらくを思うと、名前だけでは運命の道は開けないことを痛感したのだった。
ところで、ネット検索の網の中に興味深いものがあった。ある高名なサスペンス作家、つまり内田康夫氏の名前と同時に小生の名前が記されているではないか。
早速クリックしてみると、その内田康夫氏の小説の中の重要な登場人物の名前が正しく小生の名前であったのである(勿論、同姓同名の別人のものだが。小生が登場するわけがない。別に断る必要もないけれど)。
それだけならまだしも、その小説の舞台というのが、小生が大学時代を過ごした懐かしき鄙の地だったのである。というよりタイトルに小生にとって懐旧の地である仙台の通称が使われていて、『杜の都殺人事件』と表記されているのだ。
小生はサスペンスものは過去、一冊たりとも読んだことはなかったし、当然、その高名なる作家の本である内田康夫氏の本も読んだことはない(その作家の作品が原作であるテレビドラマは数知れない)。翌日、書店に立ち寄ってその作品を探したら、既に十年以上も昔の本であるにもかかわらず、人気作家の本の常で、何十冊並ぶその作家の一連の文庫本の中に、目当ての本があるではないか! 焦るようにしてその本を買ったのは言うまでもない。
ところで、昨夜から早速その本を読み始めているのだが、何となく話の筋立てがどこかで聞いたような…。
どうやらテレビで既にドラマ化されていて、それを小生は見たことがあるようなのである(まだ、冒頭の数十頁を読んだだけで、断定はできないが)。
実は読みかけの本を差し置いて読み始めてしまったのは、多少の心配もあったからだった。その心配とは、小説の中の登場人物である小生と同姓同名の士が、どんな性格や役回りを担わされているのか、悪い奴とか敵役とか、でなくても、殺される役だったりすると嫌だなということだった。幸い、その心配は杞憂に終わってくれた。
ちなみに、小生の名は頭文字がアルファベット順で上位にある。更に、少なくとも小学校の半ば頃までは身長が低くて、低いほうから並ぶと前から3番目以内を心ならずもキープしていたのである。
ということは、名前で並んでも、あるいは身長順で並んだり名簿で名前を呼ばれたりしても、小生は必ず一番か、遅くとも三番以内には脚光を浴びる羽目になる。
だからでもあろう、何をするにも未だ要領が分からないうちに取り掛からねばならないという緊張感の下にあったということだ。結果として、小生らの一族はあまり悪いことはできない、むしろ模範になるように振舞う圧力下にあったということである。
つまり、頭文字がA(に近く、且つ、身長がかなり低かった)の小生は気が小さく、悪いことなど到底出来ない運命にあったというわけである。
小説でも、作家が何を書こうと自由だが、しかし、性格の良し悪しは生まれつきのもので、どうしようもないとしても、少なくとも自覚的に悪いことはなかなかできない設定でないと無理が生じるはずだと、小生は考えているのだ。
というわけで、ほんの気まぐれな検索が、思わぬ展開を見せたお話を披露した次第である。
(中断)
この一文を書いたのは6月30日の午前だったが、午後になり雨模様もあって外出ができないため、小文作りを少々と内田康夫氏の小説を半分くらいまで読み進めることができた。
読んでいて気が付いたことは、内田氏が杜の都仙台を褒めていることである。褒めるのは同地に無縁でない小生として嬉しい気がするが、しかし、同上の本が昭和の60年代に入って書かれたらしいことを見ると、若干、違和感を覚える。
小生が仙台の地を離れたのは昭和53年の3月だった。記憶に間違いがなければ、間もなく仙台市が自民党の市長に代わり、すぐに中央の資本(中央のやーさんも!)がドッと流れ込んで、仙台の町が急激に開発されたという印象があるのだ。
そしてあっという間もなく、学生を大切にする杜の都・仙台の雰囲気が恐ろしく歪められ、何処か親しみを覚えない町に変貌してしまったと、ガッカリした記憶がある。
なるほど高速自動車道が通じ、仙台駅が美麗に生まれ変わり、市街地も一層の繁華街に育ちはしたのだろうが、落ち着いた佇まいが薄れてしまったことは否定のしようがないと思われる。そうした大変貌は昭和50年代の半ばにはほぼ完遂されてしまったはずである。
が、その変貌してしまった町を見て内田氏は褒めていらっしゃる。中央から来た人には、変貌を遂げたとはいえ、未だそれでも地方都市としての落ち着きを感じとることができたのかもしれないが、やはり違和感は拭えないのである。
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コメント
こんにちは。
御無沙汰をしています。今日は寒いですね!
本名で検索ですか。面白いですね。私の名前は
ヒットしません。
投稿: シゲ | 2010/03/25 13:15
ようこそ!
今年も熱いシーズンが始まりますね。
期待しています!
本名で検索しての事例が多いってことは、要するに、小生の本名は姓も名も平凡だってことです!
投稿: やいっち | 2010/03/25 16:43
弥一さん、おはようございます。どうも睡眠障害でいけません。弥一さんの本名は弥一さんから著作を送っていただいたので存じ上げています。なんかタレントの名前に近かったようなー。弥一さんも背が、低かったのですか。僕も高校時代は一番前。今タクシーに防犯カメラを備え付けるのが増えているそうですね、お客様とトラブルにならないのかな。弥一さんはタクシー時代、防犯カメラがあったらと思われることありましたか?
投稿: oki | 2010/03/27 07:18
okiさん
その節は、ありがとうございました。
ま、小生の本名は平凡の極みです。
タクシーは、最後の2年はドライブレコーダーは装着されてました。
毎月一度、朝礼の際、事故があった方のレコード映像(動画)が流されるのですが、臨場感たっぷり…って、ホントの事故の映像なのだから、当然ですが。
歩行者や自転車が跳ね飛ばされたり、自動車との衝突など、生々しいし、双方のどちらが悪いか、一目瞭然。
ただ、防犯カメラ(車内を記録するビデオ)は付いていなかった。
お客さんとの遣り取りは、トラブルになりがちだから、記録しておいてもらって、こちらに落ち度がないことを証明したいと思うことは、折々あったものです。
大概は、先方はお客さんだから、理不尽なクレームでも我慢、泣き寝入りだったりしますから。
滅多にないけど。
いずれにしても、防犯カメラを装着するのは密室なだけに、今の時代を思うと、あってほしいと思います。
投稿: やいっち | 2010/03/28 05:28